【感想・ネタバレ】大江戸恐龍伝 二のレビュー

夢枕獏

龍の掌とともに残された豊臣の秘事とは！？

江戸にもどった源内は、ついに「ゑれきてる」を復元。その一方で、浄瑠璃を書いたり、鉱山採掘をしたりと、さまざまなことに手を染めては、思うようにいかない自分の身を嘆き、窮屈なこの国を憂えていた。
そんな日々のなか、その昔、龍の掌を龍宮から持ち帰った男が残したという絵文字の書きつけを源内が解読すると、そこに書かれていたのは、驚くべき豊臣の秘事と黄金の島の存在だった！
「ニルヤカナヤ」と書かれていたその島こそ、司馬遷の『史記』に記されてた、不老不死の仙薬探索の命を受けた徐市がたどりついた黄金の島なのだろうか？
龍の掌に引き寄せられ、暗躍する盗賊・火鼠の一味、和蘭陀国（オランダ）の思惑、そして平賀源内の野望が交錯する。
第一巻と同時刊行。

[ブクログ · ★★★★☆]

才能がありすぎるのもなんだか悲しい。
源内のもどかしさをひしひしと感じる。
龍伝説にニルヤカナヤ、更には太閤様が絡んできて内容は一見荒唐無稽だが、そう感じさせない情報量とストーリー展開の巧さ。

[ブクログ · ★★★★☆]

うわああ、なんだかすごくいいところで終わった！
竜宮に辿り着けるのかなぁ。
うーん、続巻も楽しみ。
表紙はお吟さんかな？包容力のある素敵な女性。

[ブクログ · ★★★★☆]

全6巻から成る時代奇譚小説の第2巻。物語は動き出す。主人公の平賀源内は龍宮から龍の掌を持ち帰った男が残した謎の暗号を解読する。

第1巻では恐龍に少しずつ触れながらも、物語は右に逸れ、左に逸れと一筋縄ではいかなかったが、実はそれらが第2巻につながる大いなる伏線であったことに驚いた。いよいよ物語は核心に向かうようだ。いや、夢枕獏のことだから、真っ直ぐには核心に向かうはずはない。

[ブクログ · ★★★★☆]

平賀源内は、ゑれきてるの復元に成功する一方、ある絵文字の解読に力を注ぎ、驚くべき秘密を暴き出していた。

　絵文字の解読の場面は、謎解きのミステリーのように一気に読まされてしまいました。

　解読された文章には、歴史を遡り、豊臣の秘事にまで話が広がり、これからの展開が楽しみになりました。

　また前巻に続き、歴史上の人物が多く登場し、このあともどのように絡んでくるのか、次の巻も目が離せません。

[ブクログ · ★★★★☆]

話は琉球にまで広がり、腹に一物をもつあやしい人たちがわんさかと出てくる。
長谷川平蔵、杉田玄白、上田秋成などの有名人も引っ張り出し、オウム貝も出てきて、それはそれで面白いのだが、まだまだ話の道筋は見えてこず、魅力的なキャラクタとともに、右往左往している。さてさて、話はどこまで行くのやら。次を楽しみに待とう。