あらすじ
好きなところで商品の情報を集め、比較検討し、注文し、受け取る。スマホの登場で可能になり、消費スタイルや流通・小売業のあり方を一変させるキーワードとして注目を集めるオムニチャネル。日米の最新ビジネスモデルがぎっしり詰まった初の本格解説書。アメリカのウォルマート、メイシーズ、アマゾンや、日本のセブン&アイ、ローソン、東急ハンズ、ヨドバシカメラ、良品計画、カメラのキタムラなど、企業の最新事例の数々を、キーパーソンたちへのインタビューや現地取材をもとに紹介します。
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Posted by ブクログ
多様な注文方法に、多様な配送手段を提供し、商品を届ける仕組みをオムニチャネルというのだと理解した。
多様な注文方法とは、スマホでも、PCでも、店頭でも注文できること。
多様な配送手段とは、自宅でも、コンビニでも、店頭でもどこでも受け取れること。
つまるところ、オムニチャネルの難しいところは、ロジスティクスの考え方を根本から見直さなくてはいかないということ。そして、多様な配送を行うためには、多くのユーザに利用してもらわないと配送費のコスト的な観点から成り立たないということ。
ただそれを行うには、企業の変革も求められる。例えば、店舗同士を競わせている時、EC用の受け渡しは売上としてカウントされるのかされないのかといった評価問題。
インターネットを利用する環境が整ってきたので、自社としてどこまでやるのかといったことを十分に考えて、動いていく必要がある。あれもこれもで、仕組みだけ大きくなっても、うまく利用されなければ、いい結果は得られない。
加えて、オムニチャネルに必要なことは、在庫の一元管理と店舗とECでの、価格統一。これができていることが必要条件。
シェアリングエコノミー、オンデマンド配送、スマホアプリを組み合わせて、お客様の期待を超えられるかどうかが今後のビジネスモデルの鍵と言える。面白かったのは、スターバックスの敵は、コーヒーショップではなく、宅配サービスを提供する事業者って話のところ。同業者じゃなく、いかに必要なものを必要な時に届けるかが求められているのね。
便利になったね。より、こんなことできたらいいねをキーワードに視野を広げていこう。
Posted by ブクログ
著者は角井亮一氏。イーロジットという会社の代表兼コンサルタント。
感想。新書でサクッと読めた、読み飛ばせた。平易な言葉で全体感を整理してもらえた。結局のところ、オムニチャネルの定義がどことなく曖昧なんだな、といのを個人的に確認。
備忘録。
・オムニチャネルを最初に打ち出したのはアメリカの百貨店大手メイシーズ。その他成功事例としてはウォルマートやウォルグリーン。
・オムニチャネルとは、ECで購入した商品を受け取れる場所を選べることではない。
・オムニチャネルとは、いつでも、どこでも買い物ができ、都合の良い場所と時間で受け取ることができ、決済方法も多数な、消費者主体の世界。(→違いが腹落ちしない)
・O2Oとオムニチャネルの違い。O2Oはネットを利用してリアル店舗に誘導するマーケティング手法、オムニチャネルはサプライチェーンが軸。
・O2Oの進化系shopkick。
・オムニチャネルの実現には、①商品在庫の一元管理、②価格の統一、が必須。
・物流の六大機能。輸配送、保管、荷役、包装、流通加工、システム。オムニチャネルには、この6つに管理と調整の2つも必要。
・物流プラットフォームとして、店舗向けとEC向けで別にするのが主流。ウォルマートもそう。EC向けはオペレーションが独特なので。
・日本のネットスーパー市場はおよそ1000億円、イトーヨーカドーがその半分500億円。固定費高いので稼動率高くないと辛い。
・カクヤスは上手くやっている。
・EC担当部署と実店舗担当部署間の人事評価、業績評価が意外と課題。オムニチャネルの場合、どこで売上が立つか微妙。