あらすじ
時代とともに、絵は変わる。
でも、“人間の心”は変わらない。
19世紀後半のフランスに起こった絵画運動で、現代日本でも絶大なる人気を誇る「印象派」。“光”を駆使したその斬新な描法によって映し出されたのは、貧富差が広がる近代の「矛盾」という“闇”でもあった。マネ・モネ・ドガからゴッホまで、美術の革命家たちが描いた“ほんとうのもの”とは――。
*電子版では、絵画の多くをカラー画像で収載しています。
*著者の話題作『「怖い絵」で人間を読む』につづく〈ヴィジュアル新書〉第2弾!
[内容]
第1章 新たな絵画の誕生
第2章 「自然」というアトリエ
第3章 エミール・ゾラをめぐる群像
第4章 キャンバスに映されたパリ
第5章 都市が抱えた闇
第6章 ブルジョワの生きかた
第7章 性と孤独のあわい
第8章 印象派を見る眼
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Posted by ブクログ
印象派の絵は神話や聖書の知識がなくても自分の感じるままに楽しめることが魅力だと思いますが、フランスの近代史と共に絵の背景にあるものを知ることで、より楽しみが増えた。その背景が少しがっかりするようなものであったとしても、「にもかかわらず美しい」これに尽きますね。色んな絵がカラーで掲載されているので、目でも楽しむことができました。
Posted by ブクログ
印象派で近代を読むとのことでとてもわかりやすい時代・絵画説明がされています。この本を読んで、絵画だけでなく印象派を形成した時代背景についても知りたくなりました。
フランスとアメリカの片思いの関係や日本の浮世絵が印象派に与えた印象など読んでいてもっと知りたいと思うことがたくさんありました。
ただ、テーマが「印象派で近代を読む」なので大まかな説明しかありません。(それでもわかりやすくて好きですが)フランス文化に詳しい方には少し物足りない一冊なのではないかと思います。反面、これから印象派、ひいてはフランス美術界について学んでいこうという方にはおすすめです。