あらすじ
恐るべき破壊力を秘めたパワードスーツを着用して、目的の惑星へと宇宙空間から降下、奇襲攻撃をかける機動歩兵。地球連邦軍に志願したジョニーが配属されたのは、この宇宙最強の部隊だった。肉体的にも精神的にも過酷な訓練や異星人との戦いの日々を通して、ジョニーは第一級の兵士へと成長していくが……。ミリタリーSF・シリーズの原点ここに。映画・アニメ界にも多大な影響をもたらした、巨匠ハインラインのヒューゴ賞受賞作
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Posted by ブクログ
地球連邦軍に志願した主人公ジョニーは、宇宙最強の部隊に配属される。本作では戦闘シーンはいくつかあるが、それだけでなく、ジョニーを含めた志願者の過酷な訓練や、兵士として、戦争、武力行使の意味とは何かを考えるなど、一人前の兵士の姿を本作は教えてくれる。
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早川文庫で読んだSF第一号(のはず)。まだ小学生だったよな。機動歩兵(パワードスーツ)に興味があって読んだら、あとがきで右翼の話が出てきてびっくりしたっけ。けどそういうテーマがこういう完璧なエンターテインメントになっちゃうんだから、やっぱハインラインは最高のストーリーテラーだなあ。ハインラインの最高傑作はやっぱりこれでしょう。エースとのからみやデュボア中佐のとこなんていい話だ。”ハート・ブレイク・リッジ”とかもそうだけど、自分でやるのはやなくせに、こういう話に弱いんだよな俺。
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本作は、アニメ監督の富野由悠季が『機動戦士ガンダム』を構想する際に、本作の「パワードスーツ」に着想を得たことであまりにも有名である。しかし本作は、裕福な家庭で育ち、成績優秀だが特段将来について考えてもいない高校生の主人公ジュアン・リコ(ジョニー)が、出来心で軍隊に志願し、入隊後兵士として成長していく姿を描いた青春小説であることを忘れてはならないと思う。そうでないと、本作で示される社会観・国家観を含む、本作の白眉とも言える思想的・哲学的要素を十分に味わうことができないからだ。
作中で主人公ジョニーが通う高校の歴史・道徳哲学の教師デュボアは、女生徒からの「わたしの母は暴力ではなにも解決しないと言っています」との発言に対して、「暴力は、むきだしの力は、ほかのどんな要素と比べても、より多くの歴史上の問題に決着をつけてきたのであり、それに反する意見は最悪の希望的観測にすぎない。この基本的な真理を忘れた種族は、常にみずからの命と自由でその代償を支払うことになったのだ」と答える。戦争という暴力行為が歴史的には大半の問題に対して「決着をつけてきた」という事実と向き合えというのは若者(もちろん、若者に限らないが)に対するかなり強烈な洗礼であり、こうした考え方をめぐり当時かなりの論争を巻き起こしたというのも納得がいく。また、本作の中では、2年間の兵役を経験した者だけが参政権を与えられ、かつ公職に就くことが許される「市民」となることができる(また、兵役の期間中には投票権が無い)という社会像が描かれる。理不尽な経験に耐え、命をかけて国家を守るという経験を積んだ者のみが政治的決定権を与えられるというハインラインの政治思想はさまざまな反応を呼ぶであろうが、個人的には非常に興味深いものであった。これはいわゆるノブレスオブリージュの考え方であろうが、作中でも示されている、権力には責任が伴う、という考え方には一考の余地があるのではないかと思う。
ハインライン作品は基本的に筋立てはシンプルであるのに、それに比して内容にボリュームがあり過ぎる(時には冗長に感じることも多い)のはなぜかと考えることが多かったが、ハインラインは、作品で示すあらゆるSF的(時には思想的)要素をいちいち精密に説明しないと気が済まない人なのだろう、と本作を読んで感じた。だからこそ、人によっては本作のパワードスーツのみに惹かれたり、哲学的要素に惹かれたりするのであろう。この点は物語に集中するという意味では作品のバランスを損なっている部分があると思うが、再読の度に新たな面白さに気づくことができる、というメリットもあるように思う。とはいえ、個人的にはジョニーが訓練期間を終えた作品中盤くらいからはとても楽しめたのだが。
それにしても、ハインラインは少ないギミックでSF作品を成り立たせるという点においては天才的に上手いと思う。本作でもSF的ギミックとしてはパワードスーツ、バグ、市民権くらいではないかと思うのだが、それだけで十分に面白いSF作品に仕立て上げてしまうのだから凄い。本作も、1959年という時代にこれだけの精度でSF世界を展開し、後の数多のミリタリーSF作品に影響を与えているという点で偉大な作品であることは間違いない。
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米大統領選挙も近付いていますが、この本は、投票に行かない理由を与えてくれたものですww(半ばこじつけですが)
軍歴を経た者のみに参政権が与えられる世界。その国のために命をかけて行動したものだけが、政治に参加できる権利があるということなのでしょう。
兵役が必要とは思いませんが、国のために行動したこともないし、投票する権利や政治批判する権利はないかなとか思って、ここ何年も選挙には行っていません(*/∀\*)
有名フレーズ
「暴力こそが歴史上、他の何にもましてより多くの問題を解決してきた」
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いきなりの戦闘シーンから時系列を遡っていく。
展開といい、内容といい1959年に書かれたものとは思えない内容でした。
戦争を実行する軍隊とは何か、というところを掘り下げており、興味深くお仕事に通じるところが多数あり、若い時に読めば良かったな笑
Posted by ブクログ
映画「スターシップトゥルーパーズ」の原作。しかしあれと本作は別物だ。異星のバグどもとの派手な戦いを求めると肩透かしをくらう。メインは軍隊に入隊した少年の成長を描いた物語となる。が、これが意外に面白い。新人機動歩兵が訓練キャンプでしごかれ、やがて士官候補生となり…。と言った割と分かりやすい内容となっている。反面、60年代当時のアメリカ軍国主義を皮肉ったものでもある、かもしれない。