【感想・ネタバレ】かめくんのレビュー

あらすじ

かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。カメに似せて作られたレプリカメ。リンゴが好き。図書館が好き。仕事も見つけた。木星では戦争があるらしい。第二十二回日本SF大賞受賞作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかった。
途中まではどこかsfっぽいスケールの大きさを感じさせつつもかめくんの何気ない日常を描いていたが、終盤でのは少し背筋が寒くなるような展開になっていて思わず鳥肌がたった。
また、さいごにこの小説がかめくんが書いたものであると分かった時、一気にこの作品が切なさを帯びるのが印象に残った。
周りの人物はかめくんと一定の距離をとっていて、それゆえなのかお互いの関係が身軽なのが私にとっては心地よかった。そのなかで、時折彼らが見せるかめくんを気遣う描写が愛おしく見えた。

バットエンドのように捉えられるが多いと思うこの小説。
私も同意見だが、くらげ荘に移ってからは、少なくともかめくんは幸福に見えた。

SFをあまり読んだことない人でも手の取りやすいと思う良い作品でした。

0
2024年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2001年度日本SF大賞。つまり、こんなかわいいタイトルでSFなのだ。目次で和む。めかめ。かめもりー。かめーる。レプリかめのかめくん。淡々として透明感のある、しかしうっすら哀しい話。謎は謎のまま。
個人的にはやや物足りなかった。これはこれで大変味わい深いが、個人の好みとして、異形の物語にはもう少し濃い味付けを希望。

0
2012年12月04日

「SF・ファンタジー」ランキング