あらすじ
3人の子供が巣立ち、人生の晩年を夫婦二人で過ごす、菜穂子(37歳)の両親。平穏な暮らしを送っているかと思いきや、突然、母が離婚を考えていると言い出した。そんなとき、飼い猫のチビが姿を消して…!?
「娚の一生」「姉の結婚」の西炯子が老夫婦の秘めた思いと愛を描いた感動作。
感情タグBEST3
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やられた。
読み始めから中盤までは、良く出来た話で面白かった。しかし、他のレビューにある「号泣しました」なんて事は無く大げさに感じていました。
後半からラスト、ズルい。どちらに感情移入しても泣ける。涙が自然に溢れました。
男性陣が全員モラ
お父さん、不器用な人っぽく描かれてるけど、他の女性にはちゃんと優しく普通に接することができるのに、お母さんにはそうしないのって、外面は良いけど自分の妻には優しくないモラ夫ムーブに見える…
(本人なりの)愛があっても、相手のこと思いやって尊重する態度が取れないのはダメでしょ。
娘もモラ父の元で育ったせいかわかんないけど、初手でめちゃくちゃ馬鹿にしてくる男とくっつくって、正気か?と思う。初手でディスるのは恋愛工学でよくあるテクニックで、自己肯定感の低い女に恋愛でイニシアチブ取る常套手段だよね。
この話が描かれた頃はまだモラハラとかそこまで問題じゃなかったけど、今だったら受け取られ方がかなり変わる話だと思う。
泣いたけど冷静に考えると変
私は感動屋なのでこの漫画でも泣きましたが、冷静に考えると違和感の強い漫画です。
まず、ラストの老夫婦のすれ違い?は、普通もっと早く解決しているでしょう。いくら無口で無愛想な夫×おどおど系自己主張下手な妻でも。そんな何十年もかけるような事じゃない。夫婦共にコミュ力無さすぎです。
次に菜穂の外見。37歳なのに20代前半にしか見えません。
最後に志津子さん。結局どういう位置づけ?会っている事が知れればお母さんが嫌がるって分かっているのにそれでも会ってて不快。それで「大事にしてきた」と言われても。未亡人になった志津子を慰める為にしても、やはり軽薄だと感じてしまいます。
可もなく不可もなく
この先生の作品はなんとなく好き(すごくではない)で、いくつか読んでいます。
どれも大まかに言えば、それぞれ違うめんどくささを持つ女性主人公のめんどくさい部分を男性キャラが「めんどくさい」と指摘しつつ寄り添ってくれる、という流れなのですが、そのめんどくささの描き方が読んでいて心地いいんです。(男性から見たら、男性キャラの寄り添い方にはまったくリアリティがないのかもしれませんが)
本作も老夫婦、娘ともにそういう流れになっていると思っています。なので読後感は良かったです。
でも、娘の恋愛はちょっと蛇足だったようにも感じました。男性キャラがいきなり「家族になるんだから」って台詞吐いちゃうのも、いくら漫画だからってそれは早すぎ!と突っ込みたくなりました。(その他、男性キャラの言動には突っ込みどころ多し。)
お母さんや志津子さんのめんどくさい部分をもっと際立たせたり、基本的に寡黙なくせに志津子さんには割と饒舌だったお父さんの心の内ももっと見せてほしかったなーと思います。若い頃の話ももっと混ぜれば、絵的にも華は出ますし。
最後ホロリとはしたのですが、この先生にしてはサラサラし過ぎて物足りない、というのが正直なところです。
いつも
この人の作品はいつもアラフォーの女性が年下のいい男に思いを寄せられるというご都合展開の夢みたいな話ばかり。
見た目も全くリアリティのないアラフォーだし。
ご本人の願望なのか?
そしてお父さんの目玉がとても気持ち悪いです。