あらすじ
監禁と暴力と愛のクラシック
両足を骨折した作家ポールは「大ファン」を自称する女に監禁された。狂気に侵された女のもとから脱出することはできるのか――?
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Posted by ブクログ
前半はめちゃくちゃ怖かった。みなが忘れられないと言うあのシーンはそれほどではなかった。
設定が巧み。作家とウィルクスの綱引き、心理劇が冴えていた。制約された状況の方が創作が進むのも皮肉だが事実だろう。最後のオチの構造は劇中作と入れ子になっており、見事だ。虚構の凄みを感じた。
Posted by ブクログ
後半はページを繰る手が止まらなかった。
人物が徹底して作り込まれているため、まるで自分が主人公ポールであるかのような臨場感で物語に引き込まれた。
監禁され、足を切り落とされ、名誉を剥奪されたポールが、四肢満足で頑強かつ狡猾なアニーに一矢を報いようとするが、、、。
あらゆる事象がポールに牙を剥き、強くあろうとすること自体が不可能に思える状況のなかで、それでも最後の最後まで自尊心を保ち続けた彼に一縷の光が差し込み、物語は大団円を迎える。
こうして振り返ってみると、勇者が龍を倒すという王道の物語にほかならない。だが、スティーブン・キングの手にかかれば、擦り尽くされた英雄譚でさえ、傑出したサスペンスへと一新されてしまうのかと、舌を巻かされた。
極上のエンターテインメント。