【感想・ネタバレ】角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代のレビュー

あらすじ

Web2.0以降、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどの普及で、オンラインでの人々のつながりは、重要性を増してきている。よりよいネット・コミュニティはどのようにつくられるべきかを解き明かす。

■執筆者

《第一部 人間の集まるコミュニティを設計する》
序章 日本のインターネットコミュニティ
近藤淳也(株式会社はてな代表取締役会長)
第1章 ソーシャルメディアの発生と進化
yomoyomo(雑文書き、翻訳者)
第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術
Hagex(ネットウォッチャー)
第3章 人が集まるコミュニティのつくり方
古川健介(株式会社nanapi代表取締役社長)

《第二部 私たちのコミュニティはどこへ向かうのか?》
第4章 サル学から考える人間のコミュニティの未来
山極寿一(京都大学総長)
第5章 情報技術とリアルコミュニティ
広井良典(千葉大学法政経学部教授)
第6章 コミュニティと人の力
近藤淳也

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Posted by ブクログ

ネットコミュニティとユーザーの関係は出会い→恋愛→結婚。機能だけではない。

コストがないからCGMは間違い。ユーザーがコンテンツを作る仕組みの構築の方がコストかかるかも。初期は読み手でなく書き手のためのサービスにする。

拡散のために人を呼ぶ仕組み。初期pixivではコメント欄がなく自分のサイトにリンクを貼りそのサイトでコメントやりとりさせる。そうするとpixivが流行ってる感を出せた。
流行ってけると読み手重視へ。古参排除。2ちゃんねるでも流行の板を意図的に変えていく。ランキングなど読み手に人気の書き手優遇。

サルのコミュニティでは、複数のコミュニティに属することはできない。不在が続くと失格。しかしヒトは認識機能の向上により不在でもコミュニティの一員として把握することが可能。
脳の容量と形成するコミュニティの最大数であるダンバー数、ヒトは160。
家族親類で10~20、その他コミュニティで30人、というものを複数もっていて合わせて160くらい。
30という数も、まとまって合意形成できるギリギリの数くらい。
ヒトも視覚の動物のため、ネット上のコミュニティでも顔が見えないため文字だけだと裏のニュアンスなどを読んで不安に感じてしまう。そこを軽減するために絵文字やスタンプなどがある。
信頼関係には接続した時間が比例する。それが対面であればなおのこと効果あり。

日本は先進国の中でも孤独を感じる人の割合が多い。そして個人主義の国よりも家族主義の国の方が孤独を感じている人が多い。これは家族以外とのつながりが薄くなり、家族になじめないと即孤独になるため。
福祉都市、保育と福祉とヤシロを都市の中心に。
ローカル+デジタルのコミュニティに。

コミュニティでは主催者の想い・キャラが影響を強く与えることも多い。会社の社長も飲み会の幹事も。ビジョン・熱量。
ただしコミュニティの作成・拡大と、拡大後のコミュニティの維持・収益化には別の能力が必要になる。そもそもコミュニティの発展と収益化は相いれない面もある。
Wikipediaなどの拡大を目指さない組織の可能性も検討の余地あり。
ネットコミュニティは文字・画像だったがIoTやAR・VRが普及していくとより現実に近くなっていくのか?

0
2018年01月13日

Posted by ブクログ

ネットコミュニティ運営には技が必要
人間同士のふれあいの補助としていたネットコミュが、情報技術の発達とともに、自己形成のための方法になってしまった
デジタル情報とコミュニティはどに向かうのか

0
2016年03月10日

Posted by ブクログ

前半はネットコミュニティが出来上がるまで、それが育つ要素などがまとめられている。これからネットコミュニティを作ることを考えている人にはとてもいいまとめだと思う。後半のサル学以降は打って変わったトーンになり、人間について書かれた本だと思った。

0
2015年11月15日

Posted by ブクログ

ネットコミュニティの設計を学ぼうと読んだ一冊です。特に、古川健介さん部分に書かれている部分はReadHubを設計する上でも大いに参考にしています。4年前に書かれた本で、変化の激しいネットコミュニティにおいては時代が少しずれているかもしれませんが、ネットコミュニティを考える際は読んでみる価値のある一冊だと思います。

0
2023年12月23日

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