あらすじ
逃げないで、素直になってよ。
複雑な生い立ちのセルマは、年老いた貴族との政略結婚を若くして受け入れ、男女の行為を知らぬまま過ごしてきた。その夫も亡くなり、王妃の勧めで王宮の侍女として働いていたところ、第一王子のライナスが熱烈に迫ってきて……。抗いきれずに一夜を過ごし、弟のように思っていた彼を一人の男性として意識し始めてしまう。けれど、一度結婚した身では王子の相手にふさわしくない。離れなければと逃げるセルマだが、ライナスは執拗に追いかけてきて――?
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Posted by ブクログ
ヒロインが結構年上の男性と結婚してるとなると、そこは強欲じじいっていう設定が多い中、このお話のヒロインの元夫は大変できた方でした。
ヒーローよりも元夫の方が好感が持てたくらい。
孫ほどの年の差があり、ヒロインのセルマとはプラトニックな関係でしたけど、セルマは彼との結婚生活を幸せに過ごしててます。かといって、セルマに欲情しなかったといえば嘘になることが最後に手紙によって明らかになりますけど、なんか大人の余裕って感じ。
対してヒーローのライナスはセルマより2歳年下で、この年上と年下って対比はよかったと思います。
ライナスはセルマが人妻だったころから好感をもっていて、未亡人になってから猛アタックを開始。
次期王を捨ててもよいと思えるくらい人を好きになるってすごいなあって思いますが、なんかなんでも器用にこなしている感じで、陰の努力がもうちょっと見えてもよかったかな。
最後に、この作品は全体的にソーニャっぽい歪んだ感じがしないので、どっちかっていうと他のレーベル向けかなって思いました。歪んだ愛希望の人だと拍子抜けしちゃうかも。