あらすじ
学校教育の問題は、「善さ」を追い求めることによって、その裏側に潜むリスクが忘れられてしまうこと、そのリスクを乗り越えたことを必要以上に「すばらしい」ことと捉えてしまうことによって起きている! 巨大化する組体操、家族幻想を抱いたままの2分の1成人式、教員の過重な負担……今まで見て見ぬふりをされてきた「教育リスク」をエビデンスを用いて指摘し、子どもや先生が脅かされた教育の実態を明らかにする。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
現役の中学校教員である私が読んで、全面的に賛成な内容。
私が言いたいこと全部言ってくれてます。
教育という名目で、部活動で無謀で過酷な練習を強いたり、科学的根拠が皆無の、ただの根性論の指導がまかり通っていたり、2分の1成人式とか言って、親がいない子、親に虐待されている子に配慮もなく「お父さんお母さんありがとう~」って言わせるような式典を開催したりする、教育現場のおかしさについて論じています。
ほぼ100パーセント同意します。
私のこの25年間の、部活動に関する苦労について、著者の内田良さんに聞いてほしくてたまりません。
本当は部活動の顧問なんてしたくなかったのに、仕方なく引き受けさせられて、休日も勤務時間外の夕方も部活に費やすしかなく、婚期を逃したり、心を病んだり、本来の仕事がうまくいかなかったりしてきた多くの同僚も同じ気持ちだと思います。
最近は2分の1成人式や巨大組体操もあまり見なくなり、体罰も(多分)なくなり、体罰はどんな理由であれ絶対にダメだという価値観も浸透してきたので、世の中は良くなっているはずだと信じたい。それはやはり、内田良さんのような方の発言によるものだと感謝したい。
しかし、最後の砦はやはり部活動だ。
本書にもある通り、とにかく、矛盾が多いにも関わらず、なんとか学校で部活動を維持しようという雰囲気はなくならない。
私の勤務している自治体でも、ようやく地域移行が始まっているが、2025年度にやっと、土日に教員が出勤しなくても良くなった、というのが現状で、相変わらず平日の負担はなくならないし、土日の地域クラブで人間関係トラブル、他校とのトラブル、マナー違反などがあったときは結局教員がしりぬぐいをしなければいけない(平日の部活動の延長線上にある活動だから)。
だれか、早くなんとかしてくれ!助けてくれ!
と言いたい。
Posted by ブクログ
「教育」という「善きもの」によって様々なリスクや問題が直視されず、時には軽視されたまま今現在に至っているという実状をエビデンス(数値資料)をもとに書きだした一冊。
・組み体操
・2分の1成人式
・部活動(体罰・指導と教員の過重負担)
・柔道
上3つは現在問題になっていること。
柔道の死亡事故ゼロになったという事実は知らなかった。
しかし、この事例は他の問題も改善出来うるということを教えてくれる。
それと同時に本書で静かに問題にされている学校問題における「四層構造」。
今学校と直接関わりを持たないからこそ、問題点やエビデンスを客観的に見られるようになりたいと思った。