あらすじ
三年前に新宿で起きた傷害致死事件の容疑で内偵を進めていた男がマンションの一室で死体となって発見された。男は、大手金属加工機メーカーの跡取りと目されていた木崎乙彦。捜査が進むにつれて見えてきたのは、一代で財をなした強力な会長が君臨する大企業の影。――狡猾な企業経営者の壁を打ち破れるか。鷺沼と宮野の絶妙コンビが悪を挫く好評シリーズ第五弾!
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Posted by ブクログ
『偽装 越境捜査』/笹本稜平
シリーズ第五弾を迎えた、この『越境捜査』シリーズ。
巻を重ねるごとに、鷺沼、宮野をはじめとする混合タスクフォースの味は深まるばかり。
警察小説としても、他に類をみない独特のその味は、自然と病みつきになること間違いなし。
本書では、三年前に新宿で起きた傷害致死事件の容疑者と目される男が横浜のマンションの一室で死体となって発見された。男は、大手金属加工機メーカーの創業者一族の御曹司・木崎乙彦。
彼の身辺を捜査する鷺沼に、一代で財を成した権力者が君臨する大企業の影が。権威と金に見舞われる事件と対峙した時、見えてみたのは・・・
Posted by ブクログ
越境捜査シリーズ第5弾。今回は成り上がり大企業を相手に殺人事件と汚職と不正輸出の事件を追う。
正直ザツさが目立つ。例えば、宮野のキャラがこのシリーズの個性なのに、悪徳部分を強調するためか、書き分けの必要性からか、質の悪いワトソン兼コメディリリーフの立場に縛っていることなんかは気になって仕方がない。愛憎相半ばのキャラって描くのが難しいんだろうけど、これでは悪目立ちで退場してしまったスターウォーズのジャージャービンクスじゃないか、勿体ない。
肝心の謎解き部分も、積み上げた推理というよりはご都合主義が多く(動画の入手なんて最悪のパターン)、舞台の移動も無駄に多く、総じてページ数の割に内容が薄い。
このシリーズ追いかけ続けるべきかどうか思案中。とりあえずちょっと休憩しようと思う。