あらすじ
小学生から中高生まで、短期間ですごい成果が! 25倍近い高倍率の、しかも偏差値60を超える入試(首都圏女子校)で見事合格。2科目受験(国語と算数)だったので、国語が苦手なままだったら、その学校の受験自体考えなかったと思います(小6女子保護者)高校入試の合格判定模試で約1600人中86位(偏差値68)を獲得!(中3男子)まだ数カ月指導していただいただけなのに学校の定期テストで初めて学年順位1ケタをとることができ、本人も成果を実感しているようです(高2男子保護者)入塾時には偏差値42でしたが、1年後には63まで上がりました。特に読解問題の正答率が格段に上がりました(小4男子保護者)通塾から1年半。試しに大手塾の大規模なテストを受けさせてみたら、ほとんどトップに近い成績(偏差値70近く)で驚きました(小3女子保護者)――etc.――「書く力」「読む力」、そして「得点力」がみるみるアップ!
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Posted by ブクログ
「言い換える力」
1.
つまり→抽象化
例えば→具体化
2.
マトリョーシカの理解
「比べる力」
1.
正反対とワンセット
おやつのときにケーキとどら焼きから選ぶなら私はケーキを選びます。
どら焼きは手が汚れてしまいます。
しかしケーキは手が汚れません。
だから私はケーキを選ぶのです。
サッカーと野球は、どちらも走るスポーツである。
しかし、ひとくちに走るスポーツといっても違いはある。
たとえば、サッカーは試合中に走る量が多いが、野球は走る量が少ない。
その点では、サッカーのほうが持久力のいるハードなスポーツと言えるだろう。
「たどる力」
1.
だから⇔なぜなら
Posted by ブクログ
あまりにも子供の国語力がないので、ネットで評判の本書を手に取ってみた。
著者は、国語はセンスではなく、論理的な思考力の問題という。確かにそうだ。国語は言葉の学問である。いかに相手に伝えるかということか。論理的思考力とは、難しく考えることではなく、逆に、単純化する作業である。その論理的思考力は、結局は『言いかえる力』『くらべる力』『たどる力』の3つに収斂するということをうったえる。
国語は論理的な読み方・書き方を学ぶ科目であり、味わい方を学ぶ科目ではない。確かにそうだ。味わい方は個々人で違い、点数で評価できないが、論理力はテストできる。味わい方を学ばず、論理力を学べ、というのが著者の考えであり、なるほど、国語力というものだろう。
論理的思考力とは、『言いかえる力』『くらべる力』『たどる力』の3つとのことだが、それは、『バラバラの考えや言葉を整理する(関係づける)ための力』である。
一つ目の『言いかえる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”共通点”を見つけ出し、整理する力だ。つまり抽象化のことだ。もちろんその逆の力も必要だ。逆とは具体化である。『言いかえる力』とは”抽象化”と”具体化”の力のことだ。
二つ目の『くらべる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”対比関係”を見つけ出し、整理する力だ。
三つ目の『たどる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”結びつき”を見つけ出し、整理する力だ。下からたどりながら順序よく組み立てていく操作であり、文章で言えば”原因と結果”、つまり”因果関係”の結びつきをたどる作業だ。
なぜ言いかえる力が試されるのか。それは、発信者である著者や作者の感情・イメージ・意見を、受信者である読者(学生)は本当にありのままに受け止めることが出来たのか?それを確かめたいから、あなたが受け止めた内容を、別の言葉や表現で言いかえてごらんなさい、これが読解問題の本質という。例えば、60字以内で説明しなさい、という問題では、読者自身の言いかえる力を試されており、15字以内で抜き出しなさい、という問題では、作者自身が言いかえている部分があるからそれを見つけなさい、ア~オの中から選びなさい、という問題では、出題者によって既に言いかえられた選択肢から選びなさい、ということになるのだ。
言いかえる力とは、抽象化力と具体化力だが、この考え方だけで9割の問題が解けるという。問題の多くは、具体を抽象に言いかえなさい、もしくは、抽象を具体に言いかえなさい、というものという。すべての文章は『言いかえ』の連続で作られており、具体が問われたら抽象をとらえ、抽象が問われたら具体をとらえる。この”型”が難解な長文読解の迷路に迷い込んだわが子を出口へと導く最高のナビゲーターとなる。
『言いかえる力』のカギとなるのは、『つまり/たとえば』だ。晴れ・雨・曇つまり天気。天気たとえば晴れ・雨・曇。また、『という』もある。『という』は同じことを抽象的に言いかえる働きがある。『つまり』と同じことだ。
選択肢の問題でいうと、『選択肢は本文の言いかえである』といえる。選択肢自体を要約することで、正解できるものも多い。
次に『くらべる力』だ。くらべる力とは何なのか。それには、スピードとパワーがあるのだ。例を書こう。
”東京都の人口密度は5748だ。生活にゆとりがなくなるのも無理はない。”これだと、聞いた人は、ふーーん、5748かー、1平方キロのなかに5748人も入っているのかー。と思う程度だ。しかし、次の場合はどうか。”北海道の人口密度は72だ。それに対して、東京都の人口密度は5748だ。生活にゆとりがなくなるのも無理はない。”こうなると、聞いた人は、えーーーー桁がぜんぜん違うじゃないか、これは驚きだ!となる。ほんの一文加えただけで訴えかけるパワーがぜんぜん違ってくるのだ。これがくらべる力のパワーだ。くらべる力では、”それに対して”という言葉がカギになる。
また、くらべる力により、プチ小論文が書けるようになる。
プチ小論文の枠組みレベル1。
○○にAとBから選ぶなら、私はAを選びます。
Bは△△です。
しかし、Aは●●です。
だから私はAを選ぶのです
おやつのときにケーキとどら焼きから選ぶなら私はケーキを選びます。
どら焼きは手が汚れてしまいます。
しかしケーキは手が汚れません。
だから私はケーキを選ぶのです。
たった4行で自分の主張を展開する練習ができるのだ。
プチ小論文の枠組みレベル2。
AとBはどちらもC。(共通点の抽出。抽象化)
しかし、ひとくちにCといっても、違いはある。(逆説で展開)
たとえば、Aはaだが、Bはbである。(相違点の対比。具体化)
その点では、d。(AかBを選び主張する)
サッカーと野球は、どちらも走るスポーツである。
しかし、ひとくちに走るスポーツといっても違いはある。
たとえば、サッカーは試合中に走る量が多いが、野球は走る量が少ない。
その点では、サッカーのほうが持久力のいるハードなスポーツと言えるだろう。
最後は『たどる力』だ。因果間関係力と言いかえることが出来る。『だから/なぜなら』がカギだ。
1
”この公園にはゴミ箱があった。だからゴミ箱を撤去した”
”ゴミ箱を撤去した。なぜなら公園にゴミ箱があったからだ”
この文章が成立するかということだ。因果関係がこれで成立しているのか?10人中8人が納得できるのか?これが因果関係だ。要するに、『客観性』があるかどうかによって因果関係は決まる。上の文章で1人や2人は納得するかもしれないが、それだけでは客観性があるとはいえない。
2
”この公園にはゴミ箱があった。そのためカラスがゴミを荒らし始め、公園が毎日汚されるようになった。だからゴミ箱を撤去した”
今度は説得力が生まれた。誰もが納得できるだろう。はじめの1は急行列車で後の2は各駅停車だ。肝心な駅に停車しているかどうかが決め手になる。
これは論述問題の際にきちんと理解していないといけないことだ。答えとして、1のような答えを書いてしまっていないか。
最後に、文にとって鍵となる大切な文がある。それを探すには”・・・のである。”を探せということだ。『のである』の文章こそがカギとなり、抽象化された主張になっていることが多いのである。
本書は後段に行くに従い、少し難しく、応用になってくる。何回かページを元に戻り、読み返す必要がある。一度読み、何回か問題を解き、また本書を読み、また問題を解く。といったようにすれば、本書が言わんとしている事が身につくのではないかと思っている。