【感想・ネタバレ】「学力」の経済学のレビュー

あらすじ

「ゲームは子どもに悪影響?」
「子どもはほめて育てるべき?」
「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」
思い込みで語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!

「データ」に基づき教育を経済学的な手法で分析する教育経済学は、
「成功する教育・子育て」についてさまざまな貴重な知見を積み上げてきた。

そしてその知見は、
「教育評論家」や「子育てに成功した親」が個人の経験から述べる主観的な意見よりも、よっぽど価値がある―
むしろ、「知っておかないともったいないこと」ですらあるだろう。

本書は、「ゲームが子どもに与える影響」から「少人数学級の効果」まで、
今まで「思い込み」で語られてきた教育の効果を、科学的根拠から解き明かした画期的な一冊である。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

データを用いて教育を経済学的に分析する

インプットへのご褒美は効果あり
アウトプットへのご褒美は効果なし

インプットは何をすればよいかわかる
アウトプットはどうしたらよいのかがわからない

お金をご褒美にしてよいか?
→ご褒美はインセンティブになる
→金融教育になる

褒め育ては効果がない
→学力が高いから自尊心が高い
→努力を誉めることは効果あり

勉強しなさい、は効果なし
→勉強を見る、勉強時間を守らせる、はあり

学力の高い友だちの中にいると学力アップ
だが、レベルが違い過ぎると逆効果

教育投資の収益率が高いのは、就学前教育
忍耐力、社会性、意欲的、生きる力といった非認知能力が高まる

ゆとり教育や週休2日制
→高所得層は空いた時間を勉強にあてた
→低所得層はしないので学習時間の格差が

親の学歴による学習時間の差は、学年とともに拡大していく

低所得、低学歴の親への補助金は学力向上には効果なし
所得移転ではなく、低層児童の多い学校への援助、少人数教育の方が効果あり

学力向上には、遺伝や親の収入より、教員の質
人数ではない

0
2026年08月04日

Posted by ブクログ

教育政策は様々あるが、その成果・効果の検証は少ない。
本書は「教育政策」における「エビデンスに基づく政策形成」を模索する。Evidence Based Policy Making : EBPM
日本の不得手なところ。おもんばかる・反省をしない
1.学校に必要な「手術室を1つ空けておく」余裕が潤滑油(258)
全体最適が個別の円滑化を図り、全体のパフォーマンスを高める
目先の一所懸命は逆効果 「合成の誤謬」
「優先順位をつける」←EBPM
2.2050年までに生産年齢人口はΔ20%減少する(257)
① 首都圏 生産年齢人口Δ10% 高齢者+30%
② 標準県 生産年齢人口Δ30% 高齢者±0%
③ 過疎県 生産年齢人口Δ50% 高齢者Δ30%
⇒セグメントグループに分ける=見通しと対策が異なる!
3.教育の「質」を測る(217)日本では不可能 質の差は評価できない
 世界は「数値化」の努力をしてノウハウがある
 幼稚園長の理念大きい ①基礎学力重視 ②関心・経験重視
4.「教員」こそが教育の核(246)
 教員の指導力の改善・向上
 =子どもたちの習熟度に合った指導
 ①学力②非認知能力の両方を伸ばせる先生は少ない(79)
5.子どもたちの未来へ①スポーツ②リーダー③非認知能力
6.目標設定 2タイプ
① インプットに目標を設定◎
② アウトプットに目標を設定✕
やり方が判らないと成果が出ない
7.Evidence Based Policy 科学的な根拠に基づく政策立案・実行・検証
日本では進まない 何故か 役所がデータを開示しない 無謬性を担保している
しかしTry & Error ができないので 小さく産んで大きく育てることが出来ない
霞ヶ関の大鑑巨砲主義 vs ベンチャーアプローチ

Evidenceには階層がある ランダム化比較試験が最上位
意見・感想は最下位

0
2026年07月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

非認知能力の大切さが分かる本。(P.78 ペリー幼稚園プログラムで書かれているように、認知能力と異なり、非認知能力の向上は長期的に良い影響を与えるなど)
非認知能力を伸ばすために、関係する研究を挙げているが、かなり具体的な行動の結果であり一般論がどうかというところまでは記載がない。親が愛を持って行う教育が非認知能力を伸ばすと理解した。
P.35 学力テストの結果がよくなったのは、インプットにご褒美を与えられた子どもたち。とあるように、大目標はアウトプットだとしても、大目標達成のためにインプットにフォーカスすることで、着実にインプットをこなして大目標を達成することができるのだと勉強になった。

0
2026年07月11日

Posted by ブクログ

現在育児中の方におすすめです。
3章までは効果的な子どもとの関わり方について
4章からは現在の教育に関する政策の問題点について
学ぶことができました。
忙しい方はとりあえず3章まででも十分かと思います。

0
2026年06月20日

Posted by ブクログ

なぜ日本は他国に比べて教育に関して遅れをとっているのかがよくわかり、同時に子を持つ親としてがっかりしてしまいました。国が前向きじゃないから。それによって子供への教育のアップデートを閉ざされてしまうのって不平等。

0
2025年12月02日

Posted by ブクログ

子供の元々の能力を褒めず、努力したことを褒めるのが良い
学校はテストなどの認知能力を学ぶ場ではなく、非認知能力を学ぶための場として相応しい。
少人数学級にしたからといって成績が上がるわけではない。
親の年収が子供の学力に関わる。
教員の免許有無で生徒の成績に大きな差はない、むしろ持たない教員の方が算数などでは差がある。
日本では問題提起しても問題解決の為の実験は何故か行わない。

0
2025年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

教育生産関数という大枠の説明において、インプットに外的インセンティブを与える方が結果がよくなる。その上、内的インセンティブの差がほぼなかったというところが印象に残った。
また、結果ではなく、具体的な達成内容を褒めてあげるべきであるなど、指導する立場であるからこそ参考になる点が多く面白かった。
非認知スキルに関して、閾値はあるものの大人でも育てられるということには少し救われた気持ちになった。
指導する立場にある方には是非読んで欲しい。

0
2025年08月27日

Posted by ブクログ

エキサイティング! なにこれめっちゃ面白い。n=1の経験よりデータが大事。

教育の収益率の話は資本主義的ではあるが、非認知能力の高低も将来の収入を左右するのなら、育児の指標に適している。

非認知能力は成人後も鍛えられるという話には救われる。
やり抜く力とは「非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる気質」 。なるほど、受験勉強ができた人にはやり抜く力が備わっているのかもしれず、学歴主義はスクリーニングとして機能しているのか。
自制心を鍛えるのに有効なのは、「細かく計画を立て、記録し、達成度を自分で管理する」こと。そういえばレコーディングダイエットというものもあった。

一方で、学力の35%は遺伝という話に驚く。言われてみれば、医者の子は医者になるし、弁護士の子は弁護士になるもんなあ。
しかし、それは獲得形質が遺伝するという意味だろうか。全国民の学力が上がれば次世代の学力も底上げされるのだろうか。それでも、家庭環境とは別の話とされているから、何かしら根拠があるのだろう。

巻末の注や根拠資料の多さは、FACT FULLNESSを思い出した。

0
2025年07月30日

Posted by ブクログ

主観や個人の経験ではなく、データに基づいて書かれているのが良かった。
幼児がいるので、今後の参考になった。
非認知能力が大事だと分かった。何度か読み直してみたい。

0
2025年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【データが覆す教育の「定石」】

◎子どもと関わる全ての方にオススメ
・教育政策に科学的な根拠が必要
・人生の成功に重要な非認知能力
・大人でも非認知能力は鍛えられる
・ご褒美をいつ与えるのか、また「ほめ方」か大切


【感想】
2015年発行の本書、夢中で手が止まらず読み進めました。とても10年前とは思えない。

どうしても学力、数字で見えるものに囚われてしまいがちですが、「自制心」「やり抜く力」を育てることを頭の片隅に置いて子育てします。
大人も「非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる」、これからの人生まだまだ成長できそうです!

それにしても…日本では全ての人が教育を受けており、教育に関しては一家言ある(あくまで個人的な経験なのに)、なるほど…。
全然(?)変わっていない日本の教育にがっかりしつつも、しっかり目の前の子どもと向き合おうと思わせてくれた本書。お手軽な育児はありませんね。

0
2025年05月05日

Posted by ブクログ

誰かの子育て経験を書いて有るのではなく、科学的根拠を元に子育てについて書いて有る。
本も良かったけれど、中室先生の公演はもっと楽しく吸い込まれて行きました。
非認知能力の話を今子育て中のお母さん、お父さんに知ってもらいたいです。

0
2025年10月09日

購入済み

良い本でした。

大変参考になりました。学者の本ですが、専門用語も少なくとても読みやすかったです。子供の教育の必要性が書かれていますが、大人でも十分参考になると思います。

0
2015年08月11日

Posted by ブクログ

『学力の経済学』読書記録(2026年8月)流し読み
よく教育系の動画に出演されているのを拝見しているが、そこで話されていることと共通することも多い。
全体的にエビデンスが書いてあるため結論が一見わかりにくい所はあったが、共感できる内容だった。

教育について「常識」ではなく、「データ(エビデンス)」で考えることの大切さを伝える一冊。

特に印象に残ったのは、幼児期への投資は人生で最も効果が高いということ。ただし、それは早期教育や詰め込み学習ではなく、子どもが安心して学び、遊び、挑戦できる質の高い教育環境への投資を意味している点が重要だった。

また、人生の成功には学力だけでなく、**非認知能力(やり抜く力、自己コントロール、好奇心、社会性など)**が大きく関わるというヘックマン教授の研究も非常に印象的だった。子どもには知識を教えるだけでなく、「知りたい」「やってみたい」という気持ちや、自分で学び続ける力を育てたいと改めて感じた。

ご褒美についても、「結果」ではなく「行動」に与えるほうが効果的という研究は納得感があった。テストの点数ではなく、本を読む、勉強する習慣を作るなど、子ども自身がコントロールできる行動を評価することが大切だと学んだ。

「勉強しなさい」と言い続けるよりも、勉強する環境を整えること、しつけは勤勉性や自己管理能力を育てるためのものであることなど、日々の子育てにもすぐ生かしたい内容が多かった。

全体を通して、「子どもを変えようとするのではなく、子どもが育つ環境を整えること」が教育で最も重要だというメッセージが心に残った。

0
2026年08月09日

Posted by ブクログ

テレビで中室牧子さんが常にデータに基づいたコメントをされているのを見て、この本を手に取りました。

数字はやはり説得力ありますね。

もっと色々な実験やその結果をデータで見てみたい、そんな気持ちになる本でした。

0
2026年07月31日

Posted by ブクログ

最初はとっつき辛い本かなと思ったが、「はじめに」の祖母の急死と試験の不思議な関係を大笑いしながら読んで、そこから一気に引き込まれてしまった。
子育て論は感情や気分によるものが多いが、エビデンスによる教育の大切さが色々な事例を出しながら書かれている。
そのデータの根拠を揃えるのも並大抵ではなく、学者の苦悩がしのばれる。

0
2026年07月11日

Posted by ブクログ

教育経済学という分野

日本の教育は、個人の経験をもとにできているものが多く、個人の成功談がすべての子供に当てはまるわけでは無い

様々な教育経済学者が実験したデータをもとに成績があがった教育とはどういうものかが書かれている

まさにそうだと思う

0
2026年05月25日

Posted by ブクログ

ほかの書籍でも見かけた実験がいくつかあり、それだけ教育関係の研究が進んでいないことがわかり残念。教員免許制度を廃止して優秀な人材を確保しやすくするという仮説は興味が湧いた。

0
2026年03月13日

Posted by ブクログ

200ページ弱、1日で読み切れるボリュームだが、なかなか面白い。

著者は教育経済学者。教育経済学は「教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の一分野」とのことで、データを信頼し、それを用いて明らかにされる教育や子育てに関する発見は、専門家や評論家の「個人的意見」より、よほど価値があるというのがこの本のポイント。
たしかに、とかく「私はこう思う」といった「専門家の意見や見解」が鵜呑みにされがちで、「子どもを全員、東大に合格させた親の教育論」みたいなのが売れてしまう世界において、主観や個人の感想、たまたまうまくいったn=1の事例を礼賛するより、大きなデータをもとに有意性のある傾向を知っておく方が、子どもにとっても親にとっても健全であろうと思う。

著者は序論で、良くある問いを提示している。
「子どもはご褒美で釣ってはいけないのか」
「褒めて育てるのはありかなしか」
「ゲームをすると暴力的な子どもが育つのか」

これらに、著者はデータをもとにした回答を示している。
これ以外にも、本の中で著者はいくつもの問いを立て、それについてデータで答えを出している。以下の問いに少しでも興味があるなら、手に取って読んでみるといいと思う。

「テストでよい点を取ったらご褒美と、本を読んだらご褒美。どっちのほうが効果があるのか」
「お金はご褒美としてありかなしか」
「少人数学級には効果があるのか」
「学力テストで高い点を取る学校は、良い学校なのか」
「いい先生とは、どんな先生のことなのか」

0
2026年02月23日

Posted by ブクログ

生まれもった能力でなく、行動を褒める。
アウトプットご褒美より、インプットご褒美。
年齢が若いほど教育は効率的。特に未就学児。
非認知能力は自制心とやりぬく力が大事。

0
2026年01月19日

Posted by ブクログ

能力をほめることは子どものやる気を失ってしまう、行き過ぎた平等主義は格差を助長させるなど、学力に関する経済的な影響がエビデンスによって語られている。教育に関する常識、非常識に根拠を与えてくれる。

0
2025年11月02日

Posted by ブクログ

教育において言われてる言説を実験結果やデータでその認識の誤りを訂正していく本。
とはいえ、これを実際に子どもがいる人が読んでもデータでこうなってる上で自分の子どもをどうしていくのかってことになるのかも。

0
2025年11月01日

Posted by ブクログ

子育て以外は個人の成功談よりもエビデンスによる実証のほうが信憑性が高いのになぜか子育ては個人の成功談に目を向けてしまいがちなのは納得できた。

0
2025年10月24日

Posted by ブクログ

データ分析から見えてくる子育て方の正しさ
世に溢れかえる玉石混合の育児書と一線を期し、データに基づいて書かれた本です。
面白かったです。

0
2025年10月05日

Posted by ブクログ

巷で言われている教育の一般的常識は本当にそうなのか?をデータを用いて解説した納得感の高い一冊。
そのような根拠に基づいた教育に協力的でない日本の現実を知った。
YouTubeやpivotでよく見る中室さんの本。とても面白かった。

0
2025年08月20日

Posted by ブクログ

子育てや教育において、データと根拠に基づく考えが述べられていて納得できる部分が多かった。
日本のデータが少ないことや効果測定が適切に行われていないことは、残念だと思った。ただ、自分の子どもが実験の対象となったら…と考えると、日本の研究があまり進まないのも当然な気がした。

個人の体験談より有用な情報のはずだが、何となくここで結論付けてしまうのは早急だと感じたのは、子ども自身の可能性を信じたい気持ちのせいかもしれない。

一般的に言われていることでもあるが、やはり子どものインプットや過程を大事にして、非認知能力を伸ばしていけたらと思う。

0
2025年05月12日

Posted by ブクログ

効果のある教育施策について、やっぱり親の直感通りだなーというところと一価値観の1人歩きで何も根拠が無く効果も薄いところと、それぞれ見れて面白かった。
内容もそこまで専門的では無いのでかなりサクサク読める。

0
2025年04月08日

Posted by ブクログ

教育経済学という分野を初めて知った。このような分析方法をもとに、アプローチを考えていくことも今後の教育に必要だと思う。

0
2025年04月04日

Posted by ブクログ

大学時代の教育社会学の授業を思い出した。子育てや教育は感情が先行しがちだが、データを根拠にあり方を考えるのは実践していきたい。

0
2026年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読書をしたから学力が上がった? 東大に合格させたお母さんの真似をすれば自分もそうなれる? 子供をご褒美で吊るのはどの段階で? ゲームをすると学力は落ちるの? 全ての子供を持つお母さんに読んでほしい一冊。教育論は多々あれど、要は子供を自ら勉強する子供にできればいいのだ。データという根拠を見れば、どこに親が関われば子供をそうできるかが明白になる。

0
2026年03月08日

Posted by ブクログ

2025/04/18読破

p48
人を褒めるときは「頭が良いのね」と「よくがんばったわね」どちらが効果的かと言うと、結論よくがんばったわねの方です。
子供のもともとの能力を褒めると、子供たちは意欲を失い、成績が低下すると言うデータがある。
→つまり努力を賞賛するメッセージを伝えた方が意欲は向上する

p76
子供の教育投資は、年齢が若ければ若いほど投資率が向上する。つまり大学生の時に投資をするよりも、幼稚園児(未就学児)の方がより費用対効果が高いと言うデータがある。

0
2025年04月18日

Posted by ブクログ

この本の主張する「教育に科学を」には100%同意します。

アメリカを中心に教育の効果が検証され、少しでも良い教育が施される国と
なんとなくの勘で、効果の検証が不十分な教育を繰り返す国
真の学力に大きな差が出るのは明らかだと思う。
(教える側がこれでいいんだっけ?と最善を考えながら教える、のも重要かと)

本当に伸びる教育を偶然ではなく、必然で実行するためにも
本書は教育に関わる人たちにオススメ

0
2025年03月20日

「学術・語学」ランキング