あらすじ
私たちは、どこから来て、
どこへ向かおうとしているのか―
好評のNHKテレビ番組『別冊NHK100分de名著』ムックのテーマは「日本人論」。多様な価値観が噴出し、日本人のアイデンティティが揺らぐ昨今、美意識・感受性・心理・宗教観の4つをキーワードに、先人たちの遺した名著に立ち返ることで、私たち日本人の基層・根源へと迫る。
[内容]
はじめに──これまでにない「日本人論」を!
第1章 日本人の美意識 九鬼周造『「いき」の構造』 松岡正剛
第2章 日本人の感受性 折口信夫『死者の書』 赤坂真理
第3章 日本人の心理 河合隼雄『中空構造日本の深層』 斎藤 環
第4章 日本人の宗教観 鈴木大拙『日本的霊性』 中沢新一
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Posted by ブクログ
斎藤環の河合隼雄「中空構造日本の深層」を軸に繰り広げられる一種曖昧論の推奨が面白い。単に良しとはせずに入り込まれる隙ともなると言う指摘もうなずける。コミュニタリアズムと同調圧力の議論にも似て、空気の研究、言葉の自動機械化という宮台の言説ともほぼ近いのでは。