あらすじ
一人の人間にできることは限られている。でも、チームを作れば“巨人”にもなれる。チーム作りとは希望を作ることでもあるのだ。「日本最大級の支援プロジェクト」を運営した著者が、独自のメタ理論「構造構成主義」をベースに説く、チームのための新しい組織論。チーム作り、リーダーシップ論、戦略の立て方、モチベーションを引き出す極意、トラブル解消法など、チームの力を最大限に伸ばす原理と方法を明らかにする。
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Posted by ブクログ
構造構成主義について初めて読みました。
各原理を使うことで様々なことが
整理され、理解できました。
特に方法の原理は慧眼だと思います
各原理の成立についてより探求したく
なりました。
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組織論を扱った本としては、非常に内容が洗練されていて濃い。
常に原理を優先させていれば、誤った方向には行かないのだ。
全ての行為は目的を達成するための手段である、など至言の数々。
前著「すんごい仕組み」が実践編かつ、レポート的位置付けだったので、それらのエッセンスを完結にまとめてくれた本書の方が構造構成主義的アプローチについての理解はしやすいであろう。
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これは面白かった。
構造はとてもシンプルなんだなと思う。理論的、方法論的にまとめられている感じもあるけれど、その割には実践ですぐに使えそうなアイディアばかりで、役に立ちそう。
Posted by ブクログ
チームが機能した時、しなかった時、
それぞれを振り返った時の原理原則がここに書かれていました。
応用がイメージできない体験談を聴くより、
行動がイメージできない学説を聴くより、
この本を読むことをおすすめします。
Posted by ブクログ
著者の作品、構造構成主義ともに初めてでしたが、価値の原理、方法の原理、人間の原理はどれも役立つ考え方だと思いました。
互いの関心の相違や価値観の相違が認識されていないままに行われる議論。明確な目的がないままに存在する手順。こういったことは日常的にあります。
これらをより意味のあるものにしていくために、まさに価値の原理や方法の原理の考え方を身につける必要があると思いました。
繰り返し読んで理解を深めたいと思います。また、著者の他の作品も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
「きっかけ(契機)によって、何らかの関心を持つようになり、その関心に応じて物事の価値判断をするようになる。」
自分のチームメンバに、どのような価値観を持っていて、何に関心があり、それはなぜか?をヒアリングしてみようと思う。
それから、「できるだけその人の関心と能力にみあった仕事や役職を与えること」でチームをより良くしていきたい。
Posted by ブクログ
副題の「”新”組織論」に偽りなく、現時点で最先端をゆく組織論と感じました。
本書は、著者が立ち上げた「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を、改めて論理的に振り返った組織マネジメント論です。マネジメント分野で最も高度で難しいとされる非営利活動のボランティアマネジメントに関するヒントが多数盛り込まれており、すぐに役立つ内容になっています。
組織論の本は、自分の専門だけに、数多く読みましたが、これまでの組織論の常識を覆す要素が複数ありました。プロジェクト型業務が増加する中、非営利活動の実践者に留まらず、営利活動のビジネスパーソンにも是非お薦めしたい一冊です。
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応用が無限に広がる構造構成主義によるチーム理論。
職場の活動、環境を整備してく上では外せないことばかり。
『状況』、『目的』の把握に、もっと集中していくことが大事!
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人間は何を言ったかよりも何をしているかをみる
理念が素晴らしくてもやっていることが全然違えば人は離れていく。
あのことがあったから、こんなふうになれたと思うことができる、それが目指すべき未来
何が良いかと問う前に必ず、何をしたいかを明らかにする。チームの目的も立ち上げることから維持、発展へ。
会社は社員を幸せにするためにある。そのことを通じて良い会社をつくり、地域や社会に貢献する。
Posted by ブクログ
構造構成主義に基づいたチーム運営を理解できる。提唱している内容自体は巷のビジネス書に書かかれていることと大きく変わらないが、哲学的な原理に基づいているので説得力がある。だからこそブレずに実践できるのだと思う。
Posted by ブクログ
本書は「目的に応じたチーム、ひとりではできないことを達成するためのチームをどのように作ることができるか」というテーマについて、構造構成主義に基づく3つの原理(価値の原理、方法の原理、人間の原理)を元に説明している。
3つの原理に通底するのは、関心相関性原理、言い換えれば「物事の価値や意味は関心に応じて立ち現れる」という原理である。少し単純化してまとめれば、チームが掲げるビジョン、追求する指標、方法の選択、人選といった物事を、チームの目的に即して決定することが肝心である。これが本書から得られる知見である。
ところで本質に即したチームの目的という関心と、人間的な自己保存の関心は表面的なところではときにせめぎ合う。例えば、職場で管理職を担う人は、ときに自分が目的を見失っていたとは認めたくない。また、自分のやり方を否定されたくない。あるいは自分への責任を免れるために前例に則りたい。
したがって、もし自分が組織を運営する立場になければ、本質に即した関心に応じてチームを変えるために説明と説得を試みる必要がある。そしてこれが難しい。
本書のチーム論のよいところは、「ふんばろう」という著者自らがリーダーを務める新しいチームの事例を中心に紹介しているにもかかわらず、既に走っている組織を底辺から変革するニーズにも答えていることである。本書によれば、本質に即した変化を起こすことが管理職(チームの運営権を持つ者)の関心にとっても有利であることを示せばよい。
また、本書は目的に即してどのような行動を取るべきかというレベルで関心が食いちがうときの考え方として、契機相関的観点を示しており、こちらも現場レベルで有効な道具であり、場合によっては自らの関心を修正することを可能にしてくれる。
ふだんは、自分が選んだ組織に明確な「目的」が不在だったとすれば、不運と自分の見る目のなさを恨むしかないのではと思いがちだが、本書のチーム論を自組織で活かせる可能性もあると信じたい。
Posted by ブクログ
物事の本質からなる原理を解き明かす「構造構成主義」に基づいて、組織や活動を作り上げるにはどうしたらいいかを解説した本。
東日本大震災への支援組織「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を立ち上げ、運営し、目標達成の末解散した際の具体的経験を例に説明が進むのでわかりやすい。
理念が大事で、きちんと明文化すべき。
目的と状況に応じて、最適解は変わってくる。
話し合いのルールは、何でも言い合うのではなく、状況と目的に合った代案を出すこと。
同じ問題関心を持った人が集まってチームを作ること。
どれもなるほど、と思う。
実行には難しいものもあるけれど。
Posted by ブクログ
作者が体系化したと言われる構造構成主義がどういったものかはいまいち僕はわからなかった。
が、方法の有効性は、状況と目的によって変わるという方法の原理を共有し、機能的に方法を変えていく姿勢や、人間の原理を加味してボランティアとしてチームメンバーに接する姿勢は、自分の会社でのチーム運営において忘れていたことなので、大いに参考になった。
Posted by ブクログ
構造構成主義という独自理論からチームの在り方を提唱している。ただ、独自理論というが言っている事自体は、そうだよねって感じなのだけど理論化することで汎用性をもたせられるところに価値はありそう。
チームとはそもそも何か?からミッションや目的の重要性を再考したり、深く掘っていく姿勢はすき(実際には本書では端的にまとめられちゃっているが)
また組織とチームの違いとして、時間軸でとらえた一過性のものをチームとすることで、最終的には「なくなるべき」と主張しているのはとても賛成。
あとは構造構成主義の根本原理に関して展開しているお話だった。
「戦略と実行」でも言われていたことが理論化されていたのが価値の原理で、価値とはそれぞれの関心と目的に応じて立ち現れるもの。
そしてその「関心」は何かしら契機=きっかけから生まれる。
だから全ての価値判断は個人的体験をきっかけとして生まれた関心から生じるものなので、その価値判断の前提となる関心・契機を理解し合おうという流れ。
[契機→関心→価値]というステップで捉えていたので、自分の中で非常に整理された。
正しいかどうか、良いか悪いかという価値判断も結局はその根底にある関心からきているし、目的が同じでも意見が対立するのは個々人が異なる経験を通して異なる関心を形成しているからだろう。
手段は目的に応じるとはいわれるが方法の原理では、そこに状況も付け加えているのでまあ確かに、と納得。様々なフレームワークも「それを使うことで目的は果たせるのか?」「今現在の状況に対して有効なのか」と問うことが必要なんだと。言われてみれば当たり前だけど、目的は常に明文化するがその状況下でどうかってあんまり明文化して考えてこなかったかも、と反省した。
他にも前例主義に陥る体質としてサンクコストの観点から「失敗を回避することに関心がある」ために、変わろうとせず「現状を維持することに価値を見出す」という指摘はもっともで、ここでも価値の原理を活かして相手の関心に寄せたコミュニケーションを測ることが重要だと。
上司や同僚に対しても調査を通してメンタルモデルを理解し、自分が成し遂げたいことの価値を訴求するためにコミュニケーション設計する、という考え方が大事で、UXデザイン導入したいのにって言ってる人がUXデザインを導入するためのデザインができてないよねってケースに関連ある分野の話だなあと思った。
Posted by ブクログ
本書は「ふんばろう東日本震災支援プロジェクト」で中心的役割を果たされた、西條氏のチームマネジメント手法を中心に展開していく。新しい組織マネジメトの方法論として提起される構造構成主義の概念は、本書で初めて聞く考え方であった。
構造構成主義は次の三つの基本原理に基づく。
1)価値の原理:すべての価値は、目的、関心、欲望に応じてたちあらわれる
2)方法の原理:方法の有効性は、目的、状況によって決まる(変化する)
3)人間の原理:人は関心に応じてたちあらわれた価値を欲して生きている
我々が実施してきた過去の多くの組織運営においては、経験に基づく知恵の体系化により、多くのマニュアル、ガイドライン、ルールを制定し、行動の規範とする場合が多かったと考える。 また、組織内の情報伝達も各階層を通過して、収集、判断、実行が行われてきた。予測できる範囲の変化とスピードに対しては、これら経験の蓄積も有効であった。
しかしながら、予想を超えた大災害時にはマニュアル、ガイドラインのみでは不十分であり組織内の情報伝達ルートが途切れても、自主的に判断し自立的にフレキシブルに動くことのできる組織論が求められる。
この方法論そのものは新しいものでもなく、民間レベルでの企業活動でも多く用いられてきた”現場力”の一つであろう。
フレキシブルな組織を運営していくために、組織に参加するメンバー間に、共通の価値を達成する目的、ビジョンが必要である。
状況の変化に応じ目的が達成されたら、新たな価値を求めるために、組織も自ら変化し消滅していくことを是とするなど、ああそうかと気づかされるところも多い。
組織内での人を生かすという意味での”適材適所”も人は関心に突き動かされ動いていくという原理の視点に立つと、チームの有効性につながる運営も可能と気づかされる。
ふむふむ、とうなずくところも多く、平常時ではあるが、多様な人材と日々変化する状況に対応せねばならない組織運営を新たな視点で見ていこうと思う。
Posted by ブクログ
構造構成主義による「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の運営を丁寧に説明していて、なるほど構造構成主義とはこういうものかとある程度分かりました。
しかし、構造構成主義というツールを使ったからといって、著者のような家電プロジェクトや重機プロジェクトを思い付くわけがないと感じました。つまり、構造構成主義を勉強しても素晴らしアイデアが出てくるわけではない、著者の発想力や閃きが日本最大級のボランティア団体を作ったのだと感じます。
信念対立の解消には、お互いの立場に基づく関心から出発すれば良いと言いますが、この件がどうも引っ掛かります。本書や前書を読むと、『○○という前提(関心)があるなら××になる』というような定式化・アルゴリズム化している感じを受けます。
信念対立については幕末の動乱期を思い浮かべます。幕末志士達は、己の信念によって、攘夷/開国、尊皇/佐幕/公武合体だったりと、様々に分けられます。それらについて、著者は『前提となる関心が異なるから対立が起こる』と言っているので、『じゃあ関心が同じだったら信念も同じになるのか?』と疑問を持ちます。それはさすがに言い過ぎでしょうが、なんかそんなニュアンスを受けます。ただ、相手の背後にある関心に注目するのは瞠目です。
あと、『信念の対立は和解できないことがある。それは相手を認め合い尊重する姿勢が大事である』という終盤の開き直りにはちょっとガッカリでした。それを言ったらファイヤアーベントの『何でもアリ』で良いじゃん!って思いました。
僕の評価はA-にします。
Posted by ブクログ
構造構成主義、興味深いです。
価値の原理、方法の原理、人間の原理からの考察。
ここまでシンプルに絞れるのか、と思いました。
そしてこれを自分たちで実践するのは、簡単ではないな、とも。
信念対立についての考察も、日常的に出会うところなので、確認の意味でも参考になりました。
私たちが価値判断を行う時、それは自らの関心に影響を受けている。そしてその関心には根拠となる物語がある。
お互いを認め合うことができれば、それでいい、という落とし所もいいな、と思いました。
自分の現場でも、構造構成主義を活用していこうと思います。
Posted by ブクログ
一度触れてみたかった本作者の主張がまとめられた新書。これまでにも、構造主義の観点に立った本はいくつか読んだこともあるので、それ自体は目新しいものではなかった。構造主義そのものは、自分的に納得できる部分が多いから、本作を読んでもうなづかされる面が殆ど。それに最近、仕事上でチームに携わらなければならない場面が増えてきたのもあって、リアルタイムに活かせそうなのも良かった。言葉で言えば簡単だけど、実生活に生かすのは難しいですけどね。
Posted by ブクログ
会社の新規プロジェクトを始める前にここで言われている原理について理解しておいて良かったです。
でも理解するのは簡単でも案外単純なことを実践するのが難しかったりする、、、
Posted by ブクログ
一人の人間にできることは限られている。でも、チームを作れば“巨人”にもなれる。チーム作りとは希望を作ることでもあるのだ。「日本最大級の支援プロジェクト」を運営した著者が、独自のメタ理論「構造構成主義」をベースに説く、チームのための新しい組織論。チーム作り、リーダーシップ論、戦略の立て方、モチベーションを引き出す極意、トラブル解消法など、チームの力を最大限に伸ばす原理と方法を明らかにする。
今回は理解できず。いずれまた。
Posted by ブクログ
「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を立ち上げた西條氏によるチーム論。「構造構成主義」を学ぼうとするより、これだけの偉大なことをやってのけた人物の視点から学ぶべき。