あらすじ
「ドゥームズデイ・ブックの鍵」を探し求めて、グレイたちはウェールズ沖合いのバードジー島を調査する。一方、ペインターはノルウェー北極圏のスヴァールバル諸島にある世界種子貯蔵庫へと乗り込み、ヴィアタス社のCEOイヴァー・カールセンと対峙することとなる。カールセンを追及するペインターだが、すでに破壊の種子は世界各地に拡散しつつあった。「ドゥームズデイ・ブックの鍵」の正体は何か? それは人類にとって癒しなのか、それとも呪いなのか? 法王の預言で知られる聖マラキの生涯や、黒い聖母の伝説を手がかりに、グレイたちは最終目的地へと向かう。だが、イングランドの湖水地方、北極圏、ウェールズを経て、グレイたちがたどり着いた「鍵」の在り処は、厳重な警備態勢の敷かれた意外な場所だった……。全世界で日本でベストセラーの歴史×宗教×科学のハイブリッド・エンターテインメント!!〈シグマフォース〉シリーズ第五弾!
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Posted by ブクログ
安全だと言われている遺伝子組み換え食品。
今は良くても、何年・何十年・何百年後には一体どんな副作用がでるのかなんて誰にも分からない。
分からない未知なるモノに手を伸ばすのは、人間の性なんですかね……
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ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第5弾の下巻。
いよいよ物語は佳境に入って行く。ドゥームズデイ・ブックの謎とレイチェルに仕組まれた致死性の細菌の解毒剤の鍵の関連性、泥炭層で見つかったミイラから採取されたキノコの菌、アフリカで殺された上院議員の息子が送ってきたデータの真実などが次々に明らかになる。
一方でグレイやペインターを執拗に追いかけるギルドの一員、クリスタはついに強硬手段に訴える。
本作もこれでもかというほどのウンチク満載で、刑務者の地下に聖人の墓を含む聖地があるとか、コロッセオの構造とか、泥炭層では無酸素の状態になるために死体が腐ることなく保存されるとか事実に基づきながらも無理なく物語の中に溶け込ませる手法は相変わらず見事だ。
ただ、アクションシーンはやや御都合主義に流れてきつつある傾向が見られ、初期の作品のように本当に生きるか死ぬかが手に汗握るような興奮がやや薄れてきている感は否めない。
とはいえ、シリーズを重ねるにつれ、魅力的な登場人物が生き生きと描かれ、ギルドとの因縁の対決も苛烈さを増してきていて、続編の刊行が待ち遠しい。
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いつものように、スリリングでハリウッド的な展開が楽しめた。セイチャンの件も落着。
ただ、古代の遺跡の隠し部屋の機構が精密すぎるきらいが。何千年もたってそれが稼働するとは思えないなあ。
Posted by ブクログ
夢中になりすぎて1週間のうちにほとんどの作品を購入。ハードカバーでないのは残念だが本棚に入れる価値のある作品は大歓迎だ。
本当にボーンシリーズのロバート・ラドラムにはまって以来の外国人作家に夢中になった。ジェームズ・ロリンズの作品は本当に緻密で面白い!ただ完全に理解するにはPCの前で検索しながらではないと作者の中に入り込むことにならないような気がする。
「ケルトの封印」
ロリンズの作品の中でのシグマフォースシリーズに夢中になっているのが謎の女スパイのセイチャンのせいかもしれない。司令官のペインターや隊長のグレイの常に上を行くのが彼女である。特殊極秘部隊と言っても格闘中心の体育会系の集まりではなく、隊員が科学者並みの知能を持っている。そして古代の謎などに立ち向かう姿が本当に現世において存在さえも感じさせる。
この作品書かれた順を追って読んでいかないとかなりのストレスになるし、セイチャンがいないとどこか物語りの幅が狭く感じる。
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シグマフォースシリーズ、5作目。
ケルト伝説や聖マラキの予言などの歴史的側面と、遺伝子組み換え食品や世界の人口問題、世界種子貯蔵庫などの科学的側面が今回のテーマ。
歴史と科学の蘊蓄、アクション、共に読みごたえがあって楽しめた。トラップ満載の冒険譚部分はちょっとやり過ぎ感があったけど、前作のようなファンタジー感は抑えめで良かった。
今回はグレイの元カノのレイチェルが登場。レイチェルとセイチャンの間でワタワタするグレイの姿が見られる。グレイにも早くお相手を!と切望してはいたけど、だからといって女の修羅場は別に期待してなかったんだけどな(苦笑) 最後のベッドの相手は一体どっちなんでしょう?
最後に明かされるセイチャンや、裏切り者の真相は結構驚いた。全くの予想外。裏切者はてっきり長官だと思ってました、ごめんなさい(さすがに0作目と一緒になっちゃうか)。それと犠牲になった彼は良いキャラになると思っていただけに、あの展開は辛かったかな。
今作も含めて、ギルドとの全面対決の三部作となっているらしい。今後の作品にも期待。ちなみに私はコワルスキのファン(笑)
Posted by ブクログ
ユダの覚醒、ロマの血脈とシリーズで読み進める楽しみがでてきた。大体の構成は似てるし、悪役もいつもと同じ感じだけど、定型化してるところが安心できるところかも。ケルトの先住民族が渡来したエジプト人だという説は本当にあるらしいけど、アーサー王物語のマーリンや黒い聖母との関係は曖昧なままだったな。そもそも、なぜ殺害された人々はケルトの○に十文字マークを付けられていたのか今ひとつ良くわからなかった。セイチャンが口にした、ギルドは古代エジプトに拘るという事がこれからの鍵になってくるのかな。
最後にクロウ司令官がセイチャンから聞いたギルドの情報について、ひとつはエシェロンの存在だが、もう一つは語られぬまま。今後の布石となるのか。あまり、振り返らず流れのままに読むが良し。
Posted by ブクログ
Σシリーズの第五作目。
今作のテーマはドゥームズデイブックの鍵。ドゥームズデイブックの謎、聖マラキの預言、黒い聖母、ケルト人とフォモール族との関係などの歴史的な要素と、遺伝子組換え作物、蜂群崩壊症候群、人口爆発などの近代科学の要素が見事に混ざり合う構成はさすが。
今作で惹かれたのは、セイチャンが背負う悲しさと、コワルスキがもつ味のある能天気さ。
次の展開の予告のような形で終わり、また次作が楽しみになってしまった。
Posted by ブクログ
上巻と同じく、銃撃戦やトラップに引っかかるなどのアクション場面はさほど緊迫感が感じられませんでしたが、事件の真相に関わる謎が解き明かされていく場面はかなり興味をそそります。
そして歴史的史実の真実、特にケルト神話のフォモール族と黒い聖母の正体については、現実にそのような説があることを知らなかったので、かなり驚きました。
前作で惹き込まれかけた人間関係部分については、下巻ではセイチャンの切ない気持ちが痛々しい。辛い過去を背負った彼女に感情移入してしまったのですが、彼女が望む幸せを手に入れるのは期待できない模様で残念。
あと、ある人物の裏切りはまったく予想していなかったので、これもビックリ。その人物の裏に存在する組織を気にさせる形で本作は終了するので、機会あったら続きを…て、これが最新作だから、続きが出るの大分先なのか…
Posted by ブクログ
読書録「ケルトの封印(下)」3
著者 ジェームズ・ロリンズ
訳 桑田健
出版 竹書房文庫
p244より引用
“ 経験から、そうした予感を無視するべき
ではないと知っている。人間の体は大きなア
ンテナのようなものだ。表層意識が気付かな
い信号も、脳の奥底にある本能がキャッチし、
絶えず情報を処理しながら必要に応じて警報
を発する。”
目次から抜粋引用
“破壊の種子
黒い聖母”
機密部隊・シグマフォースの活躍を描いた、
長編アクション小説。シリーズ第五弾下巻。
上院議員が狙われ、その容疑者の元へとも
に向かう、シグマフォース司令官・ペイン
ター。向かう先は、植物のためのノアの箱船
のような施設で…。
上記の引用は、工作員の一人の、嫌な予感
に対する考え。どんなに考えても答えが出な
いけど、なんとなく感じるという時は、感じ
たままに行動するのも、一つの手段なのかも
知れません。
知識のとおりに、世の中が動くことには、限
度があるでしょうから。
シリーズ初期から関わっていた、犯罪組織
との対決が、より一層深まり始めます。今後
の展開に盛り上がりを期待させる内容ではな
いでしょうか。
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Posted by ブクログ
このシリーズ、結構真面目な問題提起もあるんだけど、他のエンタメ要素が多くて霞んでしまう。グレイ、セイチャン、レイチェルの三角関係のもつれ(嘘)にドキドキしつつ、泥炭地火災や新型爆弾からの脱出、北極熊の暴走などアクションシーンも満載。歴史の謎を解く鍵を発見したかと思うと、諸事情により回収できないのは毎度のこと。でも今回はなんといっても「くまさん」の衝撃にしてやられたよ。ロリンズ様、短編でよいのでコワルスキのスピンオフが読みたいのですが。
Posted by ブクログ
シリーズを読んできて、ちょっとスケールダウンしてきている感が。ギルドの悪どさがパワーアップしてるのは良い。
コワルスキが毎回都合よく助けてくれるパターン多すぎで、緊張感薄まってしまった。
あと、私はペインターがメインの方が好きみたい。今回もペインターのパートが一番面白かった。
ロマンス部分は毎回イマイチだし、正直邪魔くさいので、無くしてもいい気がする。
Posted by ブクログ
下巻に入って、アクションはますますヒートアップ。
本当にドキドキです。
西洋史が苦手なので、理解不能部分もあったが、
そんな事を瑣末にするぐらい、展開が素晴らしい。
次作期待大
セイチャンかなりいいキャラクターです。
Posted by ブクログ
グレイチームとクロウチームがそれぞれイングランドとノルウェーで真相に迫る。特にグレイチームはあちこち動き回っている感があるが、全体の構成としてはすっきりしている印象あり。「黒い聖母」についての本も読みたくなってしまったよどうしてくれる。