【感想・ネタバレ】母の遺産 新聞小説(下)のレビュー

あらすじ

母を見送った美津紀は、ひとり、冬の箱根へ向かう。かつて、祖母、そして母が訪れた芦ノ湖畔のホテルで夫と女が交わしたメールを読んでいると、「あたしは愛されなかった」という真実が目の前に立ち上がった。過去を正視し、今後一人で暮らしていけるかを計算する美津紀。はたして人生の第二幕へ向けて歩み出せるのか。大佛次郎賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ここまで自分の気持ちを出せたら、気持ちいいだろうと思う。
母親に対しての感じ方、とても共感てきる。
最後は、いい姉妹に恵まれたな、と思う。
いいラストでした。

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2020年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 わがままな母から解放され、つましく生きるには十分な遺産を得て、浮気している夫を捨てる。50代での再出発。これだけ聞けば「最高やんか!!」と思う。
 しかし、この決断に至るまでが長い。後半は失速してしまった。箱根の芦ノ湖畔の仄暗いホテルで、過去を正視し、老後資金の計算をし、葛藤する。最後は明るい終わりで本当によかった。

 世の中には、暴力とか、犯罪とか、絶対してはいけないことをするような「本物の毒親」もいるだろうけど、ほとんどの場合良い面と悪い面を持つ親ばかりなんだろう。私も自分の親って毒親なんじゃないの?と思って色々調べていた時、自分の親は毒親ではない、だけど、この苦しみは自分にしかわからない、という結論にたどり着いた。
 主人公の美津紀も、母を恨みつつもその恵まれた半生に感謝している。母を母たらしめた生まれ育った環境、複雑な家庭環境、父親、全てを深く掘り下げることで、母に死んで欲しいと思った自分を許したかったのかも。

0
2017年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

母を見送った後に1人箱根のホテルで過ごす美津紀の揺れる心情、連れ添った夫の裏切りを知りどうするのか、、興味深かった。夫の言い分が最後まで分からずだったけど美津紀の第二の人生はきっとまだまだ長いはずだから正しい選択だったと思う。最後の奈津紀の優しさもホッとした。遺産を巡って姉妹が思いあえたのは羨ましい

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2021年09月12日

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