あらすじ
人間の性質そのものについて考察した第1部を受けて、第2部「国家について」では、なぜ、どのようにして国家が成立したのかが論じられる。また国家権力の絶対性について、主権者と臣民との関係、臣民の自由についても、公民法と刑罰の観点などからさまざまに考察される。ルソーに代表される人民主権の先駆けとして位置づけられるホッブズの代表作。
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Posted by ブクログ
リヴァイアサン1に引き続き、1で構築した人間はほっておくと悪さをするというロジックの上に、
より具体的な国家のあり方、法について説かれている。
Posted by ブクログ
『リヴァイアサン』の第2部の訳本。
何とか読み終えました。
第1部は人間に対する考察本で、読んでいてかなり辛かったのですが(400年前の本ということもあり、科学のレベルが低く、読んでいて辛かった…)、第2部は、政治や国家に関する内容ということもあり、第1部と比べると読みやすかったです(科学と比べ、政治や国家の進歩は遅い、ということか…)。
とはいえ、「主権者のあり方」や「宗教と政治の関係」については、やはり400年前の本ということもあり、考察が不十分だと思われる点や、論理がおかしい点が多々あり、第1部ほどではないものの、読んでいて辛かったのは事実。
この本で最もよかったのは翻訳者による解説。
本文の消化を促してくれる整腸剤のような役割を果たしてくれました。
また、本編の内容の古臭さをカバーしてくれますし、原著の背景の説明や、本編の内容と現代社会をつなぐ補助線の提示は秀逸。
『リヴァイアサン』の原著には、第3部と第4部もあるようですが、本シリーズは、第2部で打ち止めのようですね(そもそもそういう企画としてはじまったようですし)。
残念。
Posted by ブクログ
君主が絶対的な主権を持つべきという主張をベースに、国家がどうあるべきかを演繹的に導いていきます。徹底してロジカルなので、まあそうなるよね、という当然の論理展開であまり面白みがない。そのうえ法律や宗教などの固い話が多かった。
君主が自然法を守って国民の平和を守ることが大前提なのに、その根拠が薄いです。そのせいでその先の演繹が不安定になっているのは、一巻でホッブズ自身が注意していることのブーメランではないか。
君主への要求が高すぎて、プラトンの哲人皇帝のような非現実的な主張になっているかもしれない。最後にホッブズがそう自戒しているのが面白い。