あらすじ
スポーツの世界にかぎらず、かつての日本におけるリーダーシップは、トップダウンで指示命令を徹底させる「支配・強権型」が主流だったが、市場が成熟した近年、部下の主体性、創造性が育まれないこの方法は疑問視されるように。そこで持て囃されはじめたのが、リーダーが組織のメンバーに奉仕し、目標達成に導く「サーバント・リーダーシップ」だった。しかしこの方法にも、リーダーと部下が友だちのような関係になって緊張感が失われ、組織が弱体化してしまうという欠点が……。では、いまの時代に最もふさわしいリーダー像とは? 平尾氏いわく、「リーダーたる者は、いかにフォロワーの力を拡大し、結集させるかを考えなければならない。そのために有効なのは、おのれの求心力をもとに周囲の人間を巻き込んでいく、『巻き込み型』リーダーシップなのである」。日本ラグビー界のレジェンドが、鬼軍曹でもなく友だち的関係でもない、第三のリーダーシップを語る!
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Posted by ブクログ
ラグビーを題材にマネジメントとは何かが語られる
理論中心ではなく経験に基づいた著者の見解が中心
だが、随所にいくつかの用語が出てくることからも、
スポーツ界でもマネジメントが活用されてることが
分かる
内容はどこか昭和だが、現在をとらえたうえで語られる
決して新しい内容ではない。しかし、なぜか惹きつけられる
語られる内容は非常に熱く、何度でも読める気がする
メモ)
・巻き込み型のリーダーシップ
明確なビジョン、全員への理解、現場の裁量
組織が目指す方向からずれないようにする
・日頃からコミュニケーションを取り過ぎると、肝心な
時に伝えたいことが十分に伝わらない
・お互いの距離感を見誤れば、対立が生じかねない
・コミュニケーションはお互いの意思疎通を図るためのもの
話す側に話すべきこと、聞く側に聞く姿勢が整って
初めて可能となる
・会議では読んで知るだけではなく、理解し行動する
ように仕向けるのが目的
・聞く側に共感させる必要がある、相手の反応を伺い
ながら進めなければならない
・組織を見る力、感じる力が必要
・この相手にはどこまで口に出してよいか。常に意識
・親しくなると馴れ合う。一定の距離がいる
・我々の目標は何か。そのために何が必要か
そのコンセンサスを明確にすることが重要
・ヒューマンスキルは目にみえにくいが、それを
見極める力がマネジメントには求められる
・積極的に組織の外にでていくこと
自分の考えを汎用化、客観化させていく
・組織内で影響力を持つならば、組織外の影響力を
高めるべき
・外部と戦うこと。これがリーダーに課せられた最も
大きな役割の一つ
・こういうことが本当の恰好良さだ、とリーダーが
提示しなければならない
・正しい人間を使わなければならない
どんなに優れた能力でも、それ以上に素晴らしい人間
であることが求められる。そうしなければ勝てない
・使命感ややりがいを感じられれば物凄い力を
彼らは発揮する、そのきっかけを与えるのは
我々上の世代の人間の「義務」である