あらすじ
逃げるように消息を絶ったファビアンに対し、ミゲールはメールで再会を呼びかける。一方、変に意識してしまう理子とミゲールは、思わぬ誤解から互いの気持ちを推し量れなくなり…? 過去と向き合おうとするミゲールに、ファビアンが取った行動とは!? 解説/久美沙織
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モヤッと
成田さんの作品はいつも映画を観ているような感覚になります。とても美しく、深くて、なんだけど、痒いところに手が届かないもどかしさがあります。それでも結局好きで面白いから星5です!
驚き
一気に読んでしまいました。ラスト、「ここで終わり⁈」と驚いてます。
最初は「怒り」をどのように扱うのかと不安でしたが、アンガーマネジメント(怒りのコントロール)が根本的な解決方法で描かれていて、それも驚きました。
人との分かち合い、相互理解、受容された感、そういうものが描かれていたんだと思います。
作中に出てくるペルーの太陽の神と月の神の会話や、動物の描き方が、この作品の背景を伺わせます。
人は良いこともする、
そして天使と悪魔の感情を持つ、、そんなことが、ファビアンの犬や、鳩を助けようとした子供ミゲールからも伺えるからです。
また、他者の不幸を見てニヤリとする感情も、受容し、また受容される対象として捉えられていることにも驚きました。更にその悪魔的な残酷さは他者への残酷さではなく、それが己に対するものであるという理解に驚きました。
飽くまでも善悪ではなく、自己と他者という分裂でもなく、非常に包括的な、これこそが世界平和であり、自己との融合といいますか、、、
対自然、対悪、対他者、、世界では自分とそれ以外という分け方が罷り通っていますが、そうじゃなくて、全てが自己で全てが世界で、「ただ好きなんだ」で良いではないかと、
そんなメッセージを感じました。
新しい考え方で、表現だと思います。
無理矢理許してやる、というのではなく、受容。
だから許容じゃない。
そしてそれは同時に自分への許しにもなっていて…
ただ、これができるのは相互理解に努められる友達がいるからで、1人では完結しえない。
まだまだ彼らには先があるから、終わりがない。
ので、ここで物語としておしまいなのでしょうね。
Posted by ブクログ
ついにミゲールとファビアンの直接対面!
成田さんの漫画はいつも不思議と吸い込まれる。現実と幻想の狭間にいるような気にさせられる。
感性が鋭く働いている感じ。
成田美名子さんの描く作品ってすごく惹きつけられる。登場人物もみな素敵で、ああ、この人たちのようになりたい、なろうって思わせてくれる。
でも、それと同時に今の自分との差を感じて愕然とする。
そういう時こそ、好きだから近づきたい、その感覚を大事にしよう。
Posted by ブクログ
ペルーでバスケで弓道で未来予知で神道で青森で。これら全ての要素を詰め込んだお話。あまり計画的でない(注:個人的印象)感じは氷室冴子「海がきこえる」を思い出したり。この世界、キャラ全てが何となく好きです。
完結
正直アリーシャにせよファビアンにせよ、非道な手段でくる
相手への理解とか赦しとかのあたりは充分には理解できなかったが
仲間たちの個性や思いやりが素敵に思える作品だった。
名言もちらほら合ったが、やはりJRのが一番だったかも。
お疲れ様でした。