あらすじ
シンクタンク機能を持った英『エコノミスト』誌が、2050年までの世界を20の分野で大胆に予測。「2050年の日本のGNPは韓国の半分になる」「2050年の日本の平均年齢は52.7歳。アメリカのそれは40歳」。人口動態、戦争の未来、次なる科学と技術、環境、生活などなど。あなたの未来も見えてきます。
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Posted by ブクログ
2050年の予想なんて。過去にも試みられた未来予想は、ほとんど当たらない。本著もその事を白状している。しかし、分かりながらもトライするのだ。そしてその中身は、少なくとも今この時点においては、的確な見立てなのだ。
予想において比較的簡単なのは人口動態。難しいのはイノベーションや国家関係だろうか。特に、
イノベーションの方向性一つで、全く異なる未来が描けるのだから、その影響力の割りに、現時点で公開され得ぬ中身も含めれば、その予想は容易ではない。
非常に興味深く読めた一冊である。
Posted by ブクログ
日本が過小評価されているし、翻訳ものなので読みづらいという点もあるし、星を3つにしようか4つにしようか迷ったが、日本のマスコミが取り上げない視点で書かれていることが多いという点で、やはり参考になる本だと思う。
日本のマスコミが取り上げないのは、この本の考え方が的外れだからだ・・・という反論は十分に成り立つと思う。が、日本の中にいれば、この本は日本のことを過小評価しすぎていると思えることであっても、やはり欧米からは、さらには新興国勢力からでさえも、日本の存在感がそのように見えてしまう、というのはあるのだと思う。そしてそのことを肝に銘じて、これからの日本のあるべき姿を考えていくことが大事だし、それができれば、この本の最後に書いてあったように「日本が没落していくという予測は外れる」のだと思う。
また、日本とは経済的、政治的関係が希薄なためにやはり日本のニュースなどではあまり取り上げられないような国や地域も、これから2050年までに存在感を増して、日本を凌駕するような国際的地位を確立する、という可能性を意識させられたという意味でもやはり有益だったと思う。
とにかく、2050年、そしてその先も、今までの常識に基づいて行動していれば安泰という世界ではなくなっている、特に日本はまさにそうなのだ、ということを肝に銘じておきたいと思った。そのためにも、P476の、高齢化問題のスペシャリスト、ポール・ウォレス氏の言葉を常に意識しておきたいと思う。
「今後、世界に先駆けて高齢化社会に突入していく日本にとっては教育が最重要課題となるはずです。何も若い人ばかりではありません。この世の中が変化していく限り、どの年齢であっても、教育を受け続けられ、社会の変化に対応し続けられる社会を作るべきです」
Posted by ブクログ
2015.05.30 全20章で構成されている。完成度は章によってバラツキがあるが、全体を通じて刺激的ではあった。特にマクロ視点はレベルが高いと感じた。予測がしやすいのだと思う。こういった予測ものにチャレンジするほどの豊富なエディター人のいるエコノミストがなせるわざと言えよう。