あらすじ
現代ミステリを導く鬼才・島田荘司の到達点
ワシントンDCで発生した猟奇殺人は、恐竜絶滅の謎を追うひとりの男をあぶり出す。そして舞台は、難攻不落の牢獄アルカトラズへ。
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Posted by ブクログ
先行する島田作品で連想できるものはある。
が、より自由でよりワンダーがある。
つまり異世界に飛び込んでしまった戸惑いや、そもそも恐竜についての考察も単純にわくわくする。
ミステリとしての前半部って、要るか?
という素朴な疑問もないわけではないが。
それこそ伊坂幸太郎のいう「ミステリという枠にはくくれない」というものなのだろう。
とにかく読書の快楽とはこれだ。
Posted by ブクログ
上巻で示された論文と容疑者。
下巻では舞台が表題でもあるアルカトラズに飛びます。
自分としてはいきなりな展開に感じましたが、この段階ではまだついていけました。
ただ第4章のパンプキン王国となると、突然のファンタジー展開についていけなくなってしまいました。
確かに文章としては読みやすく引き込まれるのですが
上巻で息もつかせずに読ませる事件の展開が
下巻では失速し急に無茶な構成になったように感じてしまいます。
つまらないわけではなく、面白い部分も勿論あるのですが
だからこそ継ぎ接ぎ感もありました。
原爆の話など盛り込み過ぎな感じもしましたし
描写や筆者の考え方に疑問を覚えた箇所もあります。
期待していた収束とは違う形での結末にがっかりしてしまったのが正直なところでした。