あらすじ
テストに文化祭、修学旅行と高校生らしい行事を終え、鍵屋へ顔を出したこずえ。祐雨子(ゆうこ)との関係は気になるものの、ひさびさに淀川に会えてうれしい。和菓子屋から来た客へお茶を出し、時々は淀川の助手として駆り出される――平凡な日々が続くかと思いきや、淀川の元カノが現れる。過去に苦しむ淀川、そして、そんな彼を見守るこずえは…? 人気シリーズ、完結! 【目次】序章 彼女の不在/第一章 金庫屋からの挑戦状/第二章 ハロウィンと魔女/第三章 鍵屋甘味処改/終章 ふたり
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Posted by ブクログ
間を飛ばしてよく言った!人として好きあうだけじゃなく、甘味処の対応だったり鍵師としての助手・弟子の前提があるから読者側も応援できるのだと思う。シリーズ最初は歳の差設定に違和感もあったけど、いい感じの結末で良かった。(ただし、スクール水着はアウトでしょ。)
Posted by ブクログ
鍵屋シリーズ最終巻。
鍵作り師のおじいちゃんをもつ画家の依頼で、難解な鍵に挑む淀川。
また、淀川と父の和解。正確には和解というか歩み寄り。
こずえへの恋心に気づいた淀川はもう、いろんな意味で抑えが効かなくて、ネックレスや指輪プレゼントしたり、こずえの卒業と同時に結婚前提に同棲を提案したり、最終巻でキャラ崩壊の淀川さんでした…
Posted by ブクログ
シリーズもついに最終巻。前作あたりからこずえ、淀川、祐雨子の3人がどうなるのか、物語の大きな主題としてクローズアップされてきましたが、まぁ予想通りの結末でした。それだけに(4巻のレビューにも書いたとおり)ちょっとじれったかったですね。
おまけに最後は淀川の父との親子関係も修復の兆しがみえ、明るい未来を予感させる終わり方でした。ただ、この親子関係の部分はちょっと話しの展開が急でしたね。シリーズ巻数5冊という中では難しい面があるかもしれませんが、もう少し前の段階から父親とその確執を描いておき、最後にお互いを理解しあう、という展開のほうが感動も大きかったのではないかと思います。
またシリーズ全体を通してですが、個人的にはセリフのわかりづらさ、また物理的な場面描写の説明が不足しているのでは、と感じさせるシーンがあって、ちょっぴり読みづらさを感じる場面がありました。本巻ですと、こずえと淀川父が車に乗り嘉文の仕事現場を追いかけるも、嘉文をつかまえることができず、の後のシーン。突然ポスターを見る、という展開になっていますが、ここって先般仕事の依頼があった画家さんの個展が開催されている美術館のそばの公園にきている、という設定ですよね。ポスターを「見る」前に「見つける」というステップがあるはずで、そこの説明がないものですから、話しの中にいきなりポスターが登場することになり、読み手としてはちょっとした唐突感を味わわざるを得ません。
とはいえ、淀川の醸し出す雰囲気はなかなかよいものがあるので、作品全体を通してみればよいキャラにめぐりあったな、という印象です。