【感想・ネタバレ】アクアリウムの夜のレビュー

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悪夢に似た光景。

2022年09月29日

ラジオドラマ、青春アドベンチャーを聞いて初めて知ったお話です。ラジオの最終回を聞いたあと、原作小説を読みました。
はじめの方はほとんど普通の日常で、見世物小屋で見た地下への階段が気になる、というくらいでしたが、そこから徐々に非日常が忍び寄ってきます。おかしくなった友達、まともだと思っていた人が怖い...続きを読む人かもしれないという気づき、そして終盤の夢か現実かわからない光景の数々。。。
脈絡のなさや、原因不明の恐怖のような感覚が、悪夢を見た時の感覚そのもので、凄いと思いました。
すっきりとは終わりません。不気味な余韻を引きずりながら、後味の悪いまま終わってしまいますので、人を選ぶかもしれませんが、あの終盤の悪夢のシーンの数々を、どうしても忘れることができませんでした。

#怖い #ダーク

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Posted by ブクログ 2012年09月02日

途中の手記はちょっと疲れますが、全体通せば面白かった!
ラノベは初めてで、今まで先入観あって手に取る気が起きませんでしたが、この本に出会ってラノベの印象変わりました。

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Posted by ブクログ 2009年12月29日

出版社がマイナーで、相当長い間日の目を見なかった作品だったと聞いたけれど。それはあまりにもったいない話。角川スニーカーで復刊されたのは実に喜ぶべきこと。
水族館は、とても素敵。だけれども夜の水族館(もちろん営業時間外)となると、話は別。異形のものがうごめいているイメージがして、ひどく幻想的だけれども...続きを読むそれ以上に恐ろしい。さらにカメラ・オブスキュラだのこっくりさんだの霊界ラジオだのとホラー要素がこれでもかと絡み、予想通りの惨劇が起こる。とはいえあまりに静かなその雰囲気に、恐怖におののくよりは陶酔するばかり。たしかに「伝説」になりうる作品かも。

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Posted by ブクログ 2011年09月06日

どこかノスタルジックな雰囲気を感じさせる導入部から一転、ありふれてはいるが愉しいはずの日常が徐々に徐々に不穏な何かに侵食されていく描写が見事。カメラ・オブスキュラ、こっくりさん、霊界ラジオ、市松人形……などの魅惑的な小道具も効果的に物語を盛り上げる。圧巻の夜の水族館探索シーンに続く、読むものを不安に...続きを読む陥れるラストも素晴らしい。面白かった♪

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

一見、ごく青臭い学園青春ジュブナイル・ホラー風の展開でスタートするこの作品だが、そこで軽い評価を下してはいけない。作品にちりばめられた黒魔術的オカルティズムの底知れない悪夢世界が結末には待ち受けている。アクアリウムの底に眠るモノ、それに飲み込まれる主人公。クトゥルー神話譚を彷彿とさせるような現実を一...続きを読む皮剥いたところに出現する異次元恐怖が光る一冊。
それゆえに謎の真相を明瞭にしていないのがこの作品の好悪を分ける事になりそうだが、地下暗黒の異界感覚の実体のない朦朧とした描写の連続には肌に迫るただならぬものを感じさせる。
再刊であるこのスニーカー文庫版は、平成ライトノベル的な作品イメージのフィルタリングこそ施されているものの、本作の出版が文庫版より10年前だということを顧慮すれば、この作品の小説的価値もまた違った評価があるのではなかろうか。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

(注意)このレビューはネタバレを含んでいるかもです。ごめんなさい。
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本書はあちこちに知的なしかけがしてある。英語のアナグラムを説明している...続きを読むあたりは、本職の英文学教授っぽいし、戦中に弾圧された「白神教」のカリスマ教祖「出門鬼三郎」=デーモン「鬼」三郎=大本教の出口王仁三郎というシャレや蛇神が地の(あるいは地に囚われた)神であるという設定もまた宗教学っぽい。それ以外にも、多佳子と英子の対決場面(というか多佳子の妄想かも知れない場面)での心理描写とかよいとおもた。
何といっても圧巻なのは、最後の数行である。読者は、ずっと主人公ギーの顔の後ろにいて、彼の心の独白までも全て知り尽くしていたはずなのに、最後の数行で、彼が狂気の闇へ落ちようとしているのに気づいて、はっと我に返るのである。いつのまにか感情移入していた対象が異形であることに気づいたときの恐怖、いや自らも異形の身に変化せんとしていたことに気づいたときの恐怖だろうか。ともかく読者自身が狂気に誘い込まれるところだったのだ。
探偵小説だと思い込んで読んでいたので、その意味ではかなり不満も残るのだが、それでもミステリアスな展開はうまい。あまりこういった小説は読まないので、評価基準が低すぎるのかもしれないが、ともかくおもしろかったかな。

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Posted by ブクログ 2021年09月23日

水族館を舞台にした物語を探していて、入手困難な中、ようやく手に入れた。カメラオブスキュラ、こっくりさん、霊界ラジオなど、ゴシックロマンとホラーか混ざり合う。ぺダンティックに畳み掛けるかと思えば、少し流す緩急さ。もう少し背景の深さと水族館であることの必然性が欲しい気がした。作者名も、例の怪異ものからか...続きを読む

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Posted by ブクログ 2011年01月16日

昔のnhkラジオより。

これは最初、ラジオドラマとして聞いた。
時間帯は23時前の15分間で、その前の枠はクラシック。
静謐で湿った管弦楽により冷やかさを増した深夜のひとりぼっちの部屋で、ノイズの多かった古いステレオから流れるはホラードラマ。
一人部屋の、背中の後ろが、それを聴いている間妙に気にな...続きを読むったのを思い出す。

内容としては、ミステリ・ロジック専のわたしとしては到底受け入れられない(もとよりこういう作品です。というのは承知の上で言いますが…)
ただし、水と異形はえらく相性がいい。物語のすじそのものというより、文章からにじみ出るおどろおどろしさに引き込まれてしまった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

 この本を買ったのはいつのことだったか。実はどこに行ったか分からなくなって、手元にはないんですけど。 「得体の知れない怖さ」というのを感じられる本だった。全然関係ないのに、クトゥルーっぽさを感じちゃうくらい。ラヴクラフトが書いてた頃のクトゥルーってのはこういう「怖さ」を表現する物だったんじゃないかな...続きを読むあ。 脱線。なにぶん古い本なんですが、不思議と古さを感じさせない本です。描かれている物は具体的なのに、なぜかそこから受ける感じは「学校の怪談」に見られるような一般化された、抽象的なイメージ。ラストがハッピーエンドじゃない上、わけわからない電波なので消化不良起こすかもしれませんが、ホラーとしては結構面白いんじゃないでしょうか。ホラーは読まない僕が言うのもなんですが。

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