【感想・ネタバレ】美貌格差―生まれつき不平等の経済学のレビュー

あらすじ

美形のお得度を真面目に測った史上初の本

見た目で生涯年収の差は2700万円?!
ブサイクな人は保護されるべき?
人の美しさをどう測る?
美しさは収入にどう影響するか?
美形効果が女性の間では小さいのはなぜか?
美形は利益にどう影響するか?
CEOがイケてるほうが業績はいい?
美しい子どもの市場なんてありえるんだろうか?
借金するにも美形はお得?
ブサイクは救えるか?
ブサイクを守らないなんて筋が通るか?
美形だったら人生バラ色?
未来の美形はどうなるか?
ブサイクなあなたに何ができる?

意外にも、着るものや化粧、整形手術に効果はない。
美形かどうかは、会社の業績、選挙の結果、融資の条件、寄付金集めにも影響する。
労働経済学の権威が20年かけて解明した「衝撃の真実」

【主な内容】
はじめに
第1部 美形の裏側
第1章 美貌の経済学
第2章 見る人次第
第2部 職場での美形:なぜなにどうして
第3章 美貌と働き手
第4章 特定の職業における美形
第5章 美形と雇い主
第6章 ブサイク差別か役に立つ美形か、そしてそれはなぜか?
第3部 愛、借金、そして法律での美形
第7章 友だち、家族、そして借金の市場における美形
第8章 ブサイクを法律で守る
第4部 美形の先行き
第9章 ブサイクの行く末
訳者のあとがき

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Posted by ブクログ

ネタバレ

顔の良し悪しがどの程度収入に影響するか、をベテラン経済学者がまとめた本。
以外とこの類の論文は書かれてはいるらしいが、本流とは認められてはいないと入っている。訳文的には「ブサイクが〜」というのが連発されるためあまり読んでいて心地よくはない。

仕草や体つきまで入れてしまうと適正かつ安定的な評価は難しいためこの本では顔の良し悪しに絞っている。また見た目の評価はあまり母集団によってばらついたりはしない。

顔が良いことのプレミアムよりも悪いことのペナルティの方が大きい。また男性の方が格差は大きくなる。女性は職に付かないというオプションが男性よりも現状は多く、「ブサイク」は職を持っていない可能性が高い。またそのペナルティはアフリカ系アメリカ人が直面する程度のものがあり、アファーマティブアクションや差別訴訟でこういった見た目のハンディが今後より認められることが平等化につながるため多くなるのではないかと著者は予測している。

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2015年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白いテーマなのだろうけど、書籍にするほどのネタがないのだろう。大きめのフォントでページ数も少ないが、それでも同じような内容の繰り返しが目立つ。

経済学が希少性に関する学問である以上、美貌について論ずるのはよいが、やはり定量的な話は難しそう。5段階で評価(文化や個人の好みなどによる差もあるし、これ以上細かくしても意味がないとは思うけれど)したところ、4−5の美貌であれば女性は8%、男性は4%収入が多い。逆に1−2だと女性は−4%、男性は−13%の収入減になる。たとえば教育期間の場合はこれが一年延びるごとに収入が10%増えるので、容姿は通学1.5年分ぐらいに相当するということになる。
美貌効果はあちこちで認められており、アメフトのQBのように容姿は関係なさそうな職業であっても顔の対称性が高い方が収入が多かった。(きっとラインの選手などでは関係ないのだろうけど)

また、結婚の場合もブサイクは収入の少ない配偶者を得る傾向が強く、生涯の収入としても15万ドル程度少なくなる

このようにはっきりしたハンディキャップである以上、ブサイクを法的に保護すべきか。著者は、美醜というのは本人の努力によっていかんともしがたいハンディであるため、特に極端な群(5段階評価の1)は保護に値すべきだという。これはジョークなのか本気なのか、よく分からない書きぶりではあったが、国家認定のブサイクというのもちょっと辛いのでは

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2015年04月18日

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