あらすじ
若く才能あふれる科学者、フランケンシュタイン。死者を甦らせることに情熱を注いだ結果、恐ろしい怪物が生み出されてしまう。愛する者を怪物から守ろうとする科学者の苦悩と正義を描いた、ゴシックロマン。
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Posted by ブクログ
天才科学者フランケンシュタインが生み出した怪物と、生みの親であるフランケンシュタインの話。
フランケンシュタインは、科学への好奇心から怪物を生み出したが、その怪物は人間と変わらぬ知性と感情を持っていいた。怪物はその醜い見た目から、親切を働いた人々にも拒絶される。親切や善意が拒絶されたことにより怪物が世界と関われるのは悪意を通した凶行だけだった。悪意に任せるまま、怪物は創造主であるフランケンシュタインへ復習するために、フランケンシュタインと関わりの深い人々を次々に殺していく。そして、フランケンシュタインもまた怪物への復讐を誓う。
誰も救われない展開に呆然とすることしかできない。どちらが悪かを断ずることもできないままに、読み手の前に犠牲者たちの屍が積み重なる。その様子が「悲しみ」という感情にまとまる。