あらすじ
明応大学・民間伝承研究会のメンバーは、ある日 『実地調査(フィールドワーク)』 のため、山奥にある葦加賀村を訪れた。高校からの知り合いである新垣七海の誘いで会員になった民俗学初心者の大学1年・能美啓介はその矢先、白いワンピースを着た謎の人影を目撃する。彼女に大学の同級生 「弓立桜花」 の面影を見た啓介は、訝しみながらも村で行われる祭事のリサーチを進めていく。 だが村の人々と交流を深めるうち、彼らは村人たちに不審な点があることに気づく。深夜の謎のかがり火、メンバー以外のよそ者に対する過剰な反応……。 果たして《祭事》に秘められた真相とは。そして啓介が見た人物との関係は――!?
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大学の民間伝承研究会が訪れた、村の祭事の隠された姿。
ある集落の伝統に対して、外部の価値観で批判してもいいのか。伝統を守るためなら個人の想いは捨てるべきなのか。
民俗学をベースに物語は展開し、怪異冒険譚を経て終着する。示されたものは苦い。
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大学生のサークルを題材にする物にありがちだが、一度に何人もの登場人物が出てくる序章に人物紹介を何度か読み直した。
とはいえ伝奇的文学とは難しい単語が並ぶが、意外とすんなり受け入れられた作品でもある。
主人公が実はモテモテな気もするのだがどうにも主人公にひかれる理由がよく分からなかった。
少しずつ謎が解けていくストーリーは読み進める速度も加速していき、途中からは止められなくなる。
次作があるということで登場人物の理解も深まったので実は楽しみにしている作品
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浪人を経て大学生となった能見啓介は、高校の同級生・新垣七海に誘われてサークル「民間伝承研究会」に入会した。
そのサークルのフィールドワークで訪れた葦加賀村で12年に一度、子の年に執り行われる祭礼・祈年祭(としごいのまつり)へ赴いた。
山奥の現地で居るはずのない友人・弓立桜花を見かける。
それにより啓介は、村の祭礼の真の姿を見ることになる。
陰陽五行説の五行相生に則って村内を練り歩く”金精様“。
その祭礼に従って行われる隠された真の祭礼。
五穀豊穣と子孫繁栄を祈り穢れを払うための循環から啓介は桜花を助け出せるのか?
50年も前に途切れていた村の伝統。
密かに行われた隠蔽工作は何故バレなかったのかが気になるところだ。
ずいぶん前になるが、日帰りの旅行で金精神社に寄ったことがあった。
その当時、金精様が何かも知らずに立ち寄った私が目にしたものは、それはそれは見事な…ブツだった。
立派なのは良いとして、意外にリアルなソレを直視出来ずに早々に退散したことは良い思い出だ。
ちなみに、この時居た他の参拝者は金精様の頭頂部を丹念に撫でて帰っていった。
自分でもよくわからない嫌悪感と羞恥心により触らずに帰ってきてしまったが、触るべきだったのか?
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民俗学&青春ミステリー。どちらもしっかり描かれていて、なかなか読み応えがありました。歴史好きの理系としては、文系に対する憧れが蘇る作品でした。
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ミステリー?ぷちほらー?
ちょっとした要素が入っているサークルのお話
一巻目にしては、内容が…(笑)んー
でも、なかなか勉強になる…かな(。・ω・。)?
ゆきちゃん、可愛い☆
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帯には「異色の電気ミステリー&サスペンス」と書かれていますが、あまりミステリーという感じの話ではなかったです。
サークルの合宿で村の祭事を見学していくうちに、祭の裏で密かに行われていることを知って、それをどうにかするというような話です。それを小ネタや民俗学に関する説明などをはさみつつ語られていきます。
話の本筋も良かったですが、所々で挟まれるサークルの会長などによる解説が結構面白かったです。
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この手の話ってよく見る………気がする。
民俗学的考察やもって行き方はすごいと思うけど、読んでいてなんとなく既視感のあるストーリーでした。
ちなみにタイトルの「彼女」って誰??
結局よく分かんなかったです。
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小説のコンセプト的には前半の民俗学がメインなのだろうがどちらかというと
村で行われている神事に巻き込まれそうになっているヒロインを助ける場面が緊迫感があり、面白かった。
せっかくヒロインが魅力的なので彼女たちの恋愛描写を強く出した続編を出してほしいものである。
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民俗学をベースに、秘祭に隠された謎を描くということで、大変興味深く読ませて頂きました。よく書けているし、実際にありそうとも思いましたが、その分展開が読めてしまって小説としてはやや物足りない感じです。
あと、村に侵入した奇祭サイトの運営者がその後どうなったのかとか、ホスト役だった一場の二面性とか、なんか放りっぱなしになっている事柄もあって、読後感がなんかすっきりしないです。
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民俗学がテーマのお話。
水沢あきとさんの作品ははじめてですがライトノベルみたいなかんじかなぁと軽い気持ちで購入。
中身は最初はあんまり引き込まれませんでしてが、だんだん引き込まれて面白かったです。
民俗学にも興味が湧きました。
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民間伝承研究会なるサークルの現地調査に赴いた先で同級生を見かける主人公。外向けの「表の祭」と内向けの「裏の祭」。同級生を探す内に「裏の祭」の存在と因習を知ることになる。同級生を因習から解放しようとする主人公たちの勇気をきっかけに語られる驚きの真実とは?…「不思議系上司」シリーズとは全然違う雰囲気で重たい感じ。
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民族学のテーマとしてはありがち。
早々に祭の裏の意味や展開が読める。
キャラクターがラノベ的なのと、展開が伝奇的エロゲーにありがちな感じだったので無駄にいらない緊張してしまった。
前半部を説明に長く割いたのに、後半が駆け足で、素直に型通り、予定通りと言う感じに終わるので尻つぼみ感がある。
鏡を謳うならそこを深く描いたり、伝奇的要素を入れ込んで欲しかった。
サスペンスかもしれないがミステリーではない。
これならラノベ的な方向に突き抜けるか、タイトルに準じて民族学的なオカルトミステリーな感じに突き抜けて欲しいな。
Posted by ブクログ
田舎の山奥の村で行われる祭礼なんてロクなもんじゃない。実際にどうなのかは分からないけどフィクションでは定番かもね。でもまぁあまり気分のいいものではないのも確かだけど……。
私はこの著者が描くキャラクターが好きなので、もっとキャラクターを中心とした小説も読んでみたい。
もし続刊が出るならラブコメ成分多めでお願いします。