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一人の人間の一生
普通に有り得る事なんだと。
不幸が不幸を呼ぶ主人公の一生。
ただ、こういう人生も実際にありえると言うこと。
不幸の分だけ幸運があるとは言うが、人生の歯車が合わなければこう言うこともあると見に染みる作品。
Posted by ブクログ
このマンガが描かれた80年代半ばといえば、日本経済はバブルの入り口、世界史上まれに見る同質化社会が完成期~爛熟期に達しつつあったとされるころである。しかし、ここで描かれる世界は究極の「天国とウルトラ地獄」(ほぼ99%地獄側しか描かれないが)。
「この世には2種類の人間、奉仕する人とされる人しかいない」なんていう台詞を財閥御曹司に吐かせてみたりするあたり、そもそも「平等幻想」を逆手に取ったリアリズムなのか。
あとがきで根本敬に「ハンパじゃないな」と言わしめる嗜虐趣味全開の作品世界の中で、あえていえば、犯罪者の処遇という点で20年という歳月を感じてしまう。
Posted by ブクログ
なるべくしてなった不幸、としか言いようがない。
まずは父親の、それも怪しい金融業者からの借金。そしてちんぴらの溜まり場を待ち合わせに指定する女。そして主人公が選ぶ仕事場。家族の団結の方向も誤っているし、これで不幸にならない方がどうかしている。危険予知能力が低すぎる。これは時代背景とは無関係だ。
学ぶべきは、貧困は人を壊す、という事実。借金は不幸の芽。
本当の不幸は、幸福でも不幸でもなく中庸に生きて、したいことも出来ずに、かといってしたいこともわからないままに死んでゆくこと、ではないだろうか…
けれど、破滅してゆく人間はこの物語の主人公のように、つい悪いほうを選んだことが積み重なってそうなるんだとリアルに実感させられる。
Posted by ブクログ
だいぶ昔に買って売ってしまった本。時々読みたくなる。
胸糞漫画読んでひたすら落ち込みたい時にはうってつけ。
人生が軌道に乗りつつある主人公の身内が事故に会い始めてからどんどん転落していく話。
不幸なシーンが少しコミカル調に描かれててそれが事態の深刻さとチグハグで余計目を覆いたくなります。