【感想・ネタバレ】賞の柩のレビュー

あらすじ

イギリス医学界の重鎮、アーサー・ヒルがノーベル賞を受賞した――。知らせを受けた青年医師の津田は、同じ分野で研究を続けながら惜しくもこの世を去った恩師、清原の死因を探るなかで、ヒルの周辺に不審な死が多いことに気付く。彼らを死へと追いやった見えざる凶器とは一体何か。真相を追ううちに津田は大きな陰謀に飲み込まれてゆく。ノーベル賞を題材にした本格医療サスペンス。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ノーベル医学生理学賞のイギリス人受賞者の周りに隠れている不審死。多くの人の目線で語られるので始めは混乱したが、後半は盛り上がって面白かった。
亡くなった日本人教授の弟子であった医師津田が主に謎を追うのだが、彼の性格が(特にデートしてるときの)ちょっと疑問…笑。

エンディングはスカッとはしないし、盛り上がるとは言えやっぱ帚木さんの本は地味だなあ。あれもこれも無理に繋がったりどんでん返しがあるわけじゃない。そこがまた好き。
アーサーヒルの内面はもう少し読みたかったかな。
お手にとる方は、解説もぜひ。

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2018年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノーベル賞受賞者アーサー・ヒル。そして自分を医学に導いた恩師や、アーサーに関わる人の死因が繋がりそうな気配を必死で手繰り寄せる医師の津田。どの世界でも「出る杭は打たれる」。アーサーは出過ぎてしまった。しかも「出てきそうな杭を事前に潰しておく」と必ず矛盾が生じてくる。それでも「名誉」を求めたアーサー。アーサーの原動力は母親への愛からくるものだったのではないだろうか。母という女性が彼を突き動かした。そして、彼自身の幕引きも女性の手によるものになるとは皮肉だ。明らかになった真実は静かに「柩」の中で永遠に眠る。

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2016年01月26日

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