あらすじ
大学生はどう勉強すればよいのか。大学教育は役に立つのか。大学生の勉強(学び)のあり方を認識と行動の2つの次元に分け、具体的なエピソードを交えて解説する。巻末には、学生による「大学生の学び方レポート」も掲載。目指すべき勉強を「自分なりの見方や考え方をもつ」「自分を発展させる勉強」ととらえることで、新しい学びの世界が広がる! 導入教育にも最適。【第1部 認識編】将来やりたいことを考え続ける/勉強しながら将来を考える/大学での勉強は役に立つ(1)/大学での勉強は役に立つ(2)/自分なりの見方や考え方をもつために/【第2部 行動編】生活フォームをつくろう!/本を読もう!/勉強会、自主ゼミをやろう!/1回1回の課題や発表を大事にしよう!/付録 類書のガイド、大学生の学び方レポート
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Posted by ブクログ
大学生のための、まともな大学生として生活する方法を述べた本です。大学の学びの重要性、実用性を認識・行動の両面から解説しています。
勉強したいけど何故かできないと悩む大学生にとっては、特に第Ⅱ部・行動編が非常に読む価値アリと思われます。
Posted by ブクログ
how toになりがちな本が多い中で、この本は教育学者が学ぶ行為を「認識編」「行動編」と分けて論じているところがわかりやすい。 あえて言えば啓発本になるのかもしれない。200ページに満たないこの本を読んだ感じは、目上の偉い人に今後の方針を立ててもらうというよりは、ナイスな先輩に相談に乗ってもらって自ら、よし!明日からがんばろう、という気持ちになる本である。
なお、類書のガイドも役に立つ。
(九州大学 学部生)
Posted by ブクログ
こういった本こそ、もっと早く出会っておけば、と思う。
大学生が学生生活を送る上で、長期的にどのようにすごしていけばいいのかということが詳しく述べられている。
前半は、大学における勉強が将来にどうつながるか、
とういうよりもむしろ自分自身でつなげていくという認識の持ち方について。
後半は、それでは大学時代にどのようなアクションをどういった形で行っていくべきなのかという
行動の起こし方やモチベーションについて。
うれしいのは、最後に著者の大学の学生が自身の学生生活を振り返っているところがあるということだ。
自分も同じ大学生として、刺激を受けるもととなった。
時間はあっても金はない、大学生活を、いかに有意義なものにするかは
自分自身にかかっている。
Posted by ブクログ
京大の心理学者が書いた大学1年向けの学習入門書。軽いノウハウ本のように見え、平易なことばばかりでありながら、大学論、学問論まで及び内容の濃い本です。本当に大学での勉強が役に立たないのか?企業が採用面接で重視しないと言われてきたが、実は入社してから将来役立っているとの指摘になります。大学での学問とは何かを深いレベルで考えることができました。P52の文章は鋭い学生への挑戦です。著者の主張のエッセンスのように思います。「結局のところ、大学での勉強が将来とどうつながるかわからない。社会に出てから役に立たないなどと不満をもたらす者は、ある問題について自分で考えるということをしたことがないのだ。知識と知識、社会や現場の問題と知識をつなげるのは個人である。この作業をしない者に、知識の有用性をいくら説いてもわからない。問題は何でもよいのである。ある問題についていったん自分でものを考えてみるといい。そうすると、自分がいかにものを知らないか、知識がないかがわかる。そうなると、どんな知識でも、学べるものは学べるときに学んでおこうという意識になる。こういうモードになると、大学ほど楽しい場はない。」後半は読書の仕方と分り易いアドバイスです。
Posted by ブクログ
タイトルから何をそんなことを、と思いましたが「勉強」、「役にたつ」というタームの使い方が日常のそれとは違うようですね。
全体に京大のお話などで身近に感じられました。大学入学当初の講義で、先生方が話されていた遠い時代のお話は大学の学びの「エッセンス」だったのかと気づかされましたね。太陽が昇るまで喫茶で議論を行なっていただとか、不健康でしかないだろとしか思っていなかったのですが(笑)
また、軽く話題に上がっていた「身体が問われる」といういわゆる他者、まなざしの問題は興味深い。
最後に載っている京大生のレポート(特に二つ目。京大生らしい!)がいいすね。
Posted by ブクログ
「有斐閣アルマがハウツー?」と思いながら読み始めましたが、なかなかどうして、認識編に目からウロコが落ちました。大学での勉強が社会に出てどうつながってくるのかについては「そうか!」と納得。
Posted by ブクログ
5つ星のうち 4.0 読者の大学生活を啓蒙する書, 2008/7/20
大学生活を終えてから出会い、
今更のように手にとって読んでみた本。
数多くの参考・引用文献がある割には、
筆者自身の主張が平易な文章で綴られており、
そこそこ読みやすく感じられた。
「大学の勉強は役に立つ」と言う立場で書かれた本書は、
大学の学習システムを人一倍エンジョイさせてもらった
レビュアーにとって非常に共感できる部分が多かった。
また、数多くの参考・引用文献が挙げられる中で
現代の日本社会(特に企業)が
大学での学びを重視しない傾向にあるという指摘があり、
学びに関する社会構造にも触れている点が興味深かった。
なお、
ここに書かれている事例を一例として割り切らないと、
記述がやや窮屈に感じるかもしれない。
ただなんとなく大学で学んできた人や、
大学での学びにあまり価値を感じていない人は、
本書を通して大学生活のよりポジティブな一面を
感じ取ってほしいと思う。
Posted by ブクログ
著書:溝上 慎一氏との出会いは、大学などにおいてあるフリーペーパーのインダビュー記事であった。
役に立つに決まってんじゃん って思いながら読みましたが、まぁそこはいいです。
むしろ、実際の大学生2人の学び方の事例が載っており、
「あ、いるんだ」という感覚。
勉強→吸収という感じでしょうか。
Posted by ブクログ
勉強法についてではなく、
大学の勉強は将来に(就職先)で役に立つ(つながる)のか。
大学の勉強の意味。
大学での勉強の心構えが書かれている本。
著者の熱い思いが伝わってきた。
私はこの本を読んでとても刺激を受けたし、これからの大学生活に対するモチベーションも沸いてきました。
今勉強をするか否かは、自分が将来をどれほど真剣に考えているかに左右されます。
巻末には京大生2人の大学生活に関するレポート付。