あらすじ
大哲学者たちが考えたことを信用できるでしょうか? いつもはあまり信用されないツチヤ教授が挑戦的にこう問いかけた。不信感を抱く学生を前にして、プラトンやデカルトなどに代表される哲学史に輝く深遠な学説に、誰にでもわかりやすい言葉で鋭く切り込み、哲学の初心者たちと共に一から考えた渾身の講義。
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Posted by ブクログ
読んでいる途中に土屋教授の言っている事があまりにも共感できなくて、
読むのをやめようかと思った。
でも実際通して読んでみると勘違いだった。
哲学って?形而上学って?なに?みたいな感じの人も楽しく読めるし、
哲学の文献を読んでいる人も楽しめる内容かと思います。
有名な哲学者たちが書いた論文などを土屋教授の見解で、
紐解いていく、スタイルは中々面白かったです。
原因についての
四原因である形相因、資料因、目的因、起動因こう言った解明の仕方は本当に面白いと思う。
有名なプラトンのイデア論
完全な美は美そのもの。だなんてこう言った答えをはじき出す、
哲学者は素敵だと思う。
デカルトの我思う故に我ありと言う言葉も、
ふんふんと頷くような言葉でした。
哲学や形而上学って一見とっつきにくいイメージがあると思うのだけれど、本当に身近な事でもあったり、この世界の真意を確かめていくなんて言い方も出来るのかもしれないけれど、
哲学者はみんなこれを解き明かせば、素晴らしい世界になるだろうとかそんな様な事を考えていたのかなとも思った。
人は考える生き物であると思う。
それが答えが無い果てしない事であっても、
そういう気持ちこそが素晴らしいと思う。
哲学は昔から好きなのだけど、本書を読んで好きと言う事を再確認しました。
Posted by ブクログ
土屋先生が書いた「まともな」本を読んだのは、今回が初めてだった。
一般人のもつ、哲学に対する固定観念を打ち崩す良作。
予備知識は必要なく、解説も非常にわかりやすい。
哲学的問題は言語的誤解から発生した、という考え方が特に新鮮で印象に残っている。
しかし、言語的規則が物理的現実に存在しない以上、やはり人間の思考、意図、意識には言語的規則以外の何らかの裏付けがあるはずだと僕は思う。
生物学を勉強している僕としては脳科学にその答えがあるような気がするが、脳科学は勉強してないので、後で関連書籍を当たってみようと思う。
追記
内容は楽しいのだが同じ内容の繰り返しが多いため、わかりやすい反面うっとうしくもある。実際にこの講義を受けたら、多分僕は寝てしまうと思う。土屋先生ごめんなさい。