【感想・ネタバレ】ジョーカー・ゲームのレビュー

あらすじ

”魔王”――結城中佐の発案で、陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校”D機関”。その異能の精鋭達が、緊迫の諜報戦を繰り広げる! 吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞に輝く究極のスパイミステリ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

スパイと聞いて思い描く、華々しく目立つ活躍や、銃撃戦等のスリルさとは違う一種の生々しさが描かれていてとても面白かった。
読者も一緒に考えながら読むミステリというよりかは、最後の種明かしでどんでん返し的に話がオチる爽快感を感じられた。
一人一人のキャラクターが際立ち、D機関のスパイ達の異質さが良かった
続編も手に入れたので、近々通して読んでみようと思う。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終始かっこいい。
名前や肩書きに囚われず、自由自在に存在を変えながら任務をこなすスパイたちの生き様。鮮やかな手口はまるで怪盗のイリュージョンのようだけど、それを誇示することは無く、任務が済めば跡も残さず姿を消す。仕事人ではあるが忠誠心は無い、執着を持ってはいけない、愛情さえも…という、常人ではとても理解できないが、だからこそ無性に惹かれてしまうかっこよさがあった。
章ごとに視点人物が代わる、舞台も変わる、登場人物が多いし偽名も入り混じるのに、ふしぎと読みやすくテンポの良い作品。楽しく読めた。

0
2025年02月08日

ネタバレ 購入済み

極限

圧倒的なスリルと冷酷さにとらわれ,どんどん読み進めてしまう。
自分とかけ離れた能力の人達が生きる,非日常の世界。
決してハッピーなストーリーではないけれど,終わらせ方が,嫌いじゃない。

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2020年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジョーカー・ゲーム
ジョン・ゴードン
アメリカ人技師。

佐久間
陸軍中尉。諜報員養成学校、“D機関”初代の受験者たちが選抜試験を受けるところから立ち会っている。

武藤
陸軍大佐。

三好
少尉。

結城
大日本帝国陸軍中佐。かつて優秀なスパイだった。結城の発案で“情報勤務要員養成所設立準備事務室”を開設。

波多野

神永

小田切

甘利

実井


幽霊 ゴースト
蒲生次郎
英国総領事公邸に通う。テーラー・テラシマの店員。

アーネスト・グラハム
英国総領事。

ジェーン・グラハム
総領事夫人。

張大明
総領事の執事。内部協力者。

岸谷
錠前破り専門の泥棒。


ロビンソン
伊沢和男
前田の甥っ子。前田の後を任された。

前田弥太郎
十五年前にロンドンに来て写真館を開いた。最近体を壊して、夫婦ともども日本に帰国した。

外村均
最近ロンドン駐在になった新米外交官。

ハワード・マークス中佐
英国諜報機関に籍を置く“スパイの元締め”の一人。


魔都
本間英司
憲兵軍曹。三ヶ月前に上海に派遣。

及川政幸
憲兵大尉。

横沢
陸軍中将。

宮田伸照
憲兵伍長。血まみれの死体で発見された。

ジェームス警部
共同租界の治安維持を司る租界警察の事実上の指揮官。

吉野豊
憲兵上等兵。

涌井光毅
上海憲兵本隊長。

塩塚朔
上海日日新聞記者。

草薙行仁
塩塚の帝大時代の同級生。


XX ダブル・クロス
安原ミヨコ
結城のお友だち。劇団の後輩。

カール・シュナイザー
表向きはドイツの有名新聞〈ベルリン・アルゲマイネ〉の海外特派員記者。

飛崎弘行
少尉。

葛西

宗像

山内

秋元

中瀬

結城
中佐。飛崎たちの直属の上司。

マジンガー
大佐。大使館のゲシュタポ代表。

ちづネェ
西山千鶴。幼少の頃の飛崎の世話をしてくれた女性。

野上百合子
カール・シュナイザーと親密な関係があった。劇団員。

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2025年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

各話にはそこまで繋がりはなく、結城中佐と「死ぬな、殺すな、とらわれるな。」を戒律として叩き込まれたスパイ養成学校の生徒達の活動の話。

「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ

の一文にグッときた。
とらわれないことが容易でないことを思わされたのと、自分の目で世界を見られる人間でありたいと思った。
調べれば答えが見つかったり、何かに追従したり括ったりすることで考えることを放棄しがち現代だけど、その中でも自分自身から出てきた言葉の重みというものを度々痛感させられる。

また自分がブレてしまいそうな時に読み返したい。
シリーズ続編も気になる。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スパイ養成所であるD機関の人間は、日本帝国軍の信条とはかけ離れた考えを持ち、まるでゲームのように諜報戦を鮮やかに制していく。表題作は信念に囚われた軍人には一生見つけることはできないという日本帝国版『盗まれた手紙』だと感心しました。
何よりも魅力は何手先も読む明晰さと非情に徹する冷酷さ、その実行力を持つ結城中佐で、それが発揮された『ロビンソン』がお気に入り。

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2025年09月27日

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