あらすじ
少女達のディストピア青春譜、堂々完結!!
「それでも、私たちは生きてゆく。」
『母艦』爆発後の世界「8・32」で目を覚ました、
門出の父・ノブオ。『母艦』が東京上空を覆った
「8・31」以降、行方不明になっていた彼が
目にする現実とは!? そして、選択する未来は――!?
浅野いにおが8年間描き続けた、少女達のディストピア青春譜。
極限の完結巻。
2024年に幾田りらさん、あのちゃんなど豪華キャストを迎えてアニメ映画化したことで人気が再燃した、浅野いにおさんのSFマンガ。巨大な円盤「母艦」が空中に浮かぶ異質な状況で繰り広げられる、女子高生たちの日常がおかしくも切なくて、ずっと彼女たちがクソ平和な世界で暮らせるようにと祈りながら読みました。いちばん好きなシーンは、主人公の門出が、思いを寄せている担任の先生に、凰蘭のことを「私にとっておんたんは、「絶対」なんです」と言うところ! 「絶対」だと言い切れる唯一無二の存在がいるって、なんて幸せなことだろうとじーんとしてしまいました。すぐにふざけてしまう2人ですが、親のことやこれからのことになると、茶化さずにお互いのことを思っているところが、私がこのマンガを愛する理由です。また、そんな平和な日常を過ごす中で、門出たちを巻き込んで物語はどんどん進んでいきます。なぜ、「母艦」はあの日突然東京の空に現れたのか、侵略者とは何者なのか。最後まで読み切った後、あまりの面白さに放心状態になること間違いなしです。
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Posted by ブクログ
読み終わった… なんという名作!
こうなるんだったんだ。
こういう着地点だったとは思わなかった。
すごく爽やかで、仲良しの二人がずっと仲良しで終わりホッとしたけれど、並行してある違うもう一つの世界で起きていることが時々思い出される。
今二人のいる世界はたまたま平和に見えるかもしれないけれど、あの戦いの世界も表裏一体だし、人間の暴力性はどんな世界でも共通することであろう。
現実の私たち読者のいる世界を彷彿とさせるような政治や社会のありようの描写も、改めて客観的に見るとますます恐ろしい。これはここだ、と思った。この本の中のまだ宇宙人と闘っている方の世界の果ても見てみたいと思った。
私には理解できていないが、現代の量子物理学上、パラレルワールドは存在するという説があるそうだ。
この作品はフィクションだけれど、登場人物たちの行動はリアルで、起こっている不思議な出来事の数々もなにかの比喩だと思うし、なんなら宇宙人の襲来だって現実に起きるかもしれない。
パラレルワールドがあったとしても自分が存在できる世界はひとつだけ、この世界はかけがえのないものだ。
2人の女の子たちの日常が、今ここにあることの切実なほどの大切さ、はかなさ、ここに至るまでの大変さ、思い返してまた胸に迫るものがある。
手元に置いて、繰り返し読んで考えたい。
この世界を見せてくれた浅野いにお先生に感謝。
Posted by ブクログ
思った以上に終盤はハードSFで、ディストピアだった。漫画といえども、SF小説を読んでいるかの如く、リアリティと切なさがあった。
パラレルワールドものなので、単純にハッピーエンドと割り切れる事もない、不思議な物語。並行世界の彼女達はどうなったのかな…と思いを馳せつつ、ページは終わってしまう。深みがあったなあ。
Posted by ブクログ
8年間の連載のうち7年間を共にできたことを誇りに思うはにゃにゃふわ〜
大好きでたまらない漫画のひとつ
アニメ化だって!?
課金待ったなしでしょ。(言いたいだけ)
結局よくわからなかった
『エヴァンゲリオン』と同じで、分からないことだらけの結末だった。最後はメカ同士の戦闘シーンが多かった。結局「侵略者」が何者なのかも不明なままだったけど、全体としては面白い漫画で、買ったことは後悔していない。また読み返すと思う。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
『母艦』爆発後の世界「8・32」で目を覚ました、門出の父・ノブオ。『母艦』が東京上空を覆った「8・31」以降、行方不明になっていた彼が目にする現実とは!? そして、選択する未来は――!?浅野いにおが8年間描き続けた、少女達のディストピア青春譜。極限の完結巻。
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今を生きている人間は、数年後にはこの世界がどうなっているか全くわからないのに、漠然と今が続くと思っている節があると思います。私もその一人です。原発事故・コロナウイルス・ロシア侵攻…今の「続き」ではない未来があちこちに転がっています。これから先もきっとそうです。思っていたのと違う未来が訪れたとき、それでも自分は精一杯生きようと思えるのかな?この作品を読んで、そんなことを考えました。
「謎」が多いとちょっと辛い。
やっと全巻読了しました。
映画を観て、原作とはストーリーが若干違うと知ったので、漫画を全巻購入しました。
まあ、パラレルワールドになっている訳ですが、最後の世界の結末は主人公二人が「謎の声(別世界から来た自分達の声?)」を聞いていて、それが何だったのか(声の主や、なぜ聞こえたのか)がハッキリとしない。
それでも良いとして、それ以外の世界の結末については詳しく描かれてないので、あとは想像するしかないです。
パラレルワールドでもそれぞれの世界の結末は(ハッピーエンドでもバッドエンドでも)ちゃんと描いたほうが良かった気がします。
「謎」の部分があってもいいのですが、この作品ではちょっと多かったかな。
Posted by ブクログ
門出とおんたんの友情にほろりときたけど、壮大なオマージュというかおふざけというか、いい意味で漫画だなあと思った。
子供にストーリー修正任せたらはちゃめちゃで(それが良い)世界が滅びるところまで破綻してしまうけど(それはそれで良い)、本職の漫画編集者はさすがに丸くおさめるのがお上手だった。/借り物