【感想・ネタバレ】水神(上)のレビュー

あらすじ

目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか──。新田次郎文学賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

舞台は島原の乱後の筑後川流域の農村。上巻は5人の庄屋が立ち上がって久留米藩に堰を作りたいと嘆願書を出すまでの話。川から水を毎日朝から晩まで水を運ぶ仕事をしている若い小作農の眼を通じて話が進んでいる。歴史小説なのに戦国大名や幕末志士が登場する訳でもない。でも心温まる感動的な話。登場人物が筑後弁でしゃべってくれるので、すぐに話に入っていけた。没頭しすぎで最寄り駅に到着したのにも気づかず…。

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2014年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

筑後川の灌漑の話だ。
水が、百姓がそそいだすべての労力に、命を吹き込むといってよかった。毎年、水不足や氾濫に悩まされてきた村が筑後川に堰を造り、豊かな土地にすることに心血を注いだ5つの庄屋の話だ。庄屋というと、これまでは百姓をいじめて年貢を巻き上げるイメージしかなかったが、この話では、命も財産もかけて闘う5庄屋がかっこいい。
上巻の半分ぐらいまでは、もたもたした書きぶりだが、堰の話をお奉行様に洩っていくあたりからひきこまれていく。
全二巻

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2019年12月07日

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