【感想・ネタバレ】日蝕・一月物語のレビュー

あらすじ

錬金術の秘蹟、金色に輝く両性具有者(アンドロギュノス)、崩れゆく中世キリスト教世界を貫く異界の光……。華麗な筆致と壮大な文学的探求で、芥川賞を当時最年少受賞した衝撃のデビュー作「日蝕」。明治三十年の奈良十津川村。蛇毒を逃れ、運命の女に魅入られた青年詩人の胡蝶の夢の如き一瞬を、典雅な文体で描く「一月物語」。閉塞する現代文学を揺るがした二作品を収録し、平成の文学的事件を刻む。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

〈日蝕〉
例えば、昼は夜があるからこそ存在する。
生は死の訪れによって完結し「生涯」となる。
物事は、自らと対をなすものによって定まるようだ。どちらか一方だけでは不完全なのだろう。
だとすれば、男と女を兼備する存在は、完全性を体現したはずだ。しかし社会はこれを焚刑に処した。何やら示唆的であり、とても痛ましい。

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2025年07月12日

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