【感想・ネタバレ】鬼切丸伝 (7)【電子版特典付】のレビュー

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Posted by ブクログ

ほんと、美麗である、この『鬼切丸伝』は
絵柄や鬼切丸らの容姿もそうだが、人が人として生きようとする姿に美しさが感じられる
そんな人間と関わり合いを持つ一方で、人として生き続ける事が、怒りや憎しみに飲まれる心の弱さゆえに出来ず、鬼と化した憐れな者を、一欠けらの慈悲を持って、鬼切丸で斬る鬼切丸自身が、人間らしさを少しずつ得ていく、変化、これが『鬼切丸伝』の魅力、と私は思っている
当然ながら、この(7)も残酷な描写が多いので、注意は必要だ
単に血生臭いだけなら大丈夫、と思っている人もいるだろうが、この『鬼切丸伝』は、自分の目的の為なら手段は選ばない人間の深い闇も剥き出しになっているので、油断しているとダメージを貰うことになる
人間ドラマとしても楽しめる作品だが、何気に、日本の歴史をディープに知る事が出来るって一面もある
楠先生、しっかりと取材して、史実で起きた、どの争乱なら、鬼切丸伝を変えていく事が出来るか、考えているんだろうな
この(7)で、鬼切丸は土佐の地を守護する犬神憑きのなつと再会し、彼女の子供達とも接触することに
二人で一人前の犬神憑きである甚壱と八重、彼らが再び、鬼切丸と強い鬼を討つ為に共闘する時は来るんだろうか
この台詞を引用に選んだのは、鬼切丸も変わったな、良い意味で、と感じたので
かつての、鬼を殺す鬼、その宿命だけに縛られ、戦っていた、どこか冷たい印象が漂う彼ならば、決して、言えなかったコトバだ
愛、それは人を鬼に変える感情である一方で、人に留まらせる唯一のモノ、と知ったんだろう
しかし、改めて言うまでもないが、鬼切丸って結構、マザコンの気があるんだよなぁ
顔がイイから、残念って感じはないにしてもなぁ
「うちを愛してくれた男が殺されたがよ・・・そんなうちが、どうすれば、誰も恨まずにおられるんや?」
「その男が、愛したままの女でおれば、良いではないか!!」(byなつ、鬼切丸)

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2019年05月05日

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