あらすじ
ノルウェーの研究都市でFBI捜査官・ビルは不可思議な事件に遭遇。屋敷の主人は氷漬けの密室で凍死していた。神話で伝えられる氷狼の仕業なのか。平賀とロベルトに調査を依頼するが、事件の裏にはあの男が――!?
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一番好きな話です。
この話は、主人公よりもローレンの後任チャンドラ・シン博士の過去話でもありますね。
シン博士とマッカリ博士の過去は本当に泣けてきます。
しかし、マッカリ博士が亡くなる原因のインド政府に対するサイバーテロはシン博士が言う様に本当にローレンの仕業だったのでしょうか。
シン博士は「数年前」と話していますが…時系列的にはローレンがバチカンにいたころなのかローマ警察の特殊房にいたころなのか…。
どちらにせよ、ローレンは自分がすることに対して「名前入りの予告」なんてしない人ですよね。
名前を出して堂々とこれからやることを宣言するのは注目してほしい人だけがすることだと思います。
私の推測だけど、おそらくあのサイバーテロはローレンがしたことではなく、ローレンの名前を騙った人間がやったことなんだろうなぁ…って。
そう思う根拠もあって、ローレンはローマ刑務所にいるときから色んな人を本人も気が付かないうちに手足のように使って自分の意のままに操ってきました。
しかし、その人たちは全て軽犯罪者です。
脱獄を促す人たちも、ちゃんと選んでいてすべて個人的な理由で壁の外に出たいだけの人たちです。
脱獄しても犯罪を繰り返す恐れがない人ばかりを選んでいるように見えます。
ラストに行動を共にするロドリゲスに至っては、冤罪で死刑になるはずの男でしたから。
ローレンはあんなでいて、自分がやることにおいて極力死者がでないようにしていると思うんですよ。
インドの街中すべて停電にしてしまったら…それによって命を落とす人がいることはローレンならわかっていたはずなんですよね。
…にしても、ローレンがローマ警察に入った理由である「おそらくある組織からの取引」とはガルドウネからの依頼とか取引とか引き抜きとかそんなところなんでしょうね。
そういう私はシン博士とマッカリ博士が一番好きです。
その次がローレン。
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今回は、ノルウェーを舞台に北欧神話を元にしたお話。赤い月や「ラグナロク」といった言葉の数々。
今回の科学のお話は前回の世界システムを元にしたものであり、新しい薀蓄等々は少なかったのが残念だった。
ただ、マギー・ウォーカー博士やハリソン・オンサーガといったキャラクターが再登場したり、短編集で出て来たジュリア司祭のクローンのお話がここに繋がっていたりと、やっと伏線がつながってきた感じがして、面白かった。さらに、シン博士の過去や人となりも描かれており、少し好きになれた。
物語に出て来た脳移植による性格の変化などは、アイデンティティーとは何か、ということを問うている気がして、恐ろしい問題に思えた。また、動物に人間の脳を移植し、人語を解するキメラ、というSF設定はありきたりではあるが、いろいろな倫理的な問題をはらんでいる科学技術であると、再認識させられた。
Posted by ブクログ
今回は主要キャラ全員登場でした!
新たにミシェル捜査官が加わった感じかな?
ジュリア司祭の身代わり候補(と呼んでいいのか分からないけど)も新たに一人出て、恐らくこの巻の最後にはお亡くなりに。。。
シン博士、ちょっといけ好かない感じで苦手科目ー、と思ってたんだけど。今回、過去の話やローレンを嫌う理由が出て悪いやつじゃないじゃんと見方が変わった。
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妹より。
今度は北欧モノ。え、こんなところに本物の聖杯が!?(笑)
詳しくないからこそ、楽しませてもらって感じがします。
ロベルト、生きてて良かったよ。
Posted by ブクログ
前回よりちゃんと理解できました(笑)
実験シーンが良かった。懐かしい法則の名前が出てきたり、北欧神話は好きなのでその点も読んでいて楽しかった。
今回、いつにも増してロベルトさんにハラハラするシーン多かったので、そういう意味でもドキドキでした。お願いだから自分を大切にして下さい。
シン博士やローレンのことも少し進展あったので、今後を不安に思いつつ、続きが知りたくて読むのがやめられない
Posted by ブクログ
FBIのビル・サスキンスは昇進とは名ばかりの閑職に回される。たった一人の事務方の部下、ミシェルと2人きりの部署で雑用ばかりの日々。ある日、依頼していたソフトウェアを受け取りにノルウェーに向かうが、その町で不可解な事件に遭遇する。着いた日の夜は祭だったが、突然月が消えて停電が起こり、ある家の塀が大破して主人が部屋の中でわずかな時間の間に凍死していた。
いつも通り奇想天外な事件が起こるのですが、今回は北欧神話と聖杯・ロンギヌスの槍についてでしたね。
お話としてとっても面白かったです。殺人のトリックについては、科学的に本当にできるのかどうかはよくわからないけれど……。
シン博士のことが今回はよくわかりました。ちょっと唐突感はあったけれど、なるほどそういう理由であの職についたのかと納得。
それに……ロベルトは自分の信仰に揺らぎがなかったことがわかって良かった。。。
Posted by ブクログ
ビルとミシェルも加わったイレギュラーな事件捜査。
スプリンクラーのトリックは実際にも可能なのか気になるところ。
最後のユリエとロベルトの神託めいた光ある会話が好き。
Posted by ブクログ
今回はトリックも展開も割とシンプルにまとまっていて、歴史宗教やオカルトの蘊蓄も少なめなので、すっきり読みやすい印象。液体窒素を使った仕掛けは、シリーズでこれまでに登場したトンデモトリックの中では、一番すんなり受け入れられたかもしれません。それにしても、北欧神話に登場する単語の、中二心をくすぐられることと言ったら……(笑)
相変わらずの平賀の空気の読まなさぶりに癒されつつ、前作よりは奇行が目立たないのでちょっと残念。その分、新キャラのミシェルさんの天然ぶりが目立ちますが、彼は本当にあのままのキャラなのか、それとも本性があったりするのか……ちょっと気になる存在です。今後のローレンの動きにも注目ですね。
そしてシン博士の情緒不安定ぶりが心配なんですけど、大丈夫かこの人。最後に引き取られることになっただろう、あの生物が、今後もふもふのマスコットとして癒しポジションを確立してくれることに期待します(笑)
Posted by ブクログ
ローレンの罪が具体化されて語られることで、ローレンに会いたくて会いたくて、震える。青年は何を思って生きているのか……。
チャンドラ・シンが突然の泣かせる話をぶちこんできたので驚愕。本人たちの友情とこだわりは分かるが、そこはストレートに金を出すべきだったのではないか、そこからどう相手を納得させるか、金を出してもどう友情を意地すべきかと考えてほしかったと思う。体は大事だ。一つの判断ミスが取り返しのつかない事態になるということ。
チャンドラにはぜひ、狼さんにアニマルセラピーされていただきたい。
Posted by ブクログ
第8弾
プロローグ ニーベルングの指輪(春の凍死体)
第一章 聖杯と騎士の謎
第二章 霜の巨人の町で
第三章 氷狼と炎狼
第四章 死の呪い(巫女と研究所)
第五章 愛する友よ(無限大の方程式)
第六章 闇の中の閃き
エピローグ リベロ(解放)
Posted by ブクログ
博士がローレンを恨む理由は最もだなぁ。。
というのが一番の感想。
超常現象と思われた事件の裏側には個人でなく、ある組織の介入もあって。。。
バチカンという組織は色々な会派があり、逆に脆弱な印象が少しずつ植えつけられていたけれど
今回のラストで
黒幕に対し対策もせず、この2人でのみ挑むという形式でしか
今は何も出来ないのかなぁ、と。。。
この2人は毎回無事だけれど、他の事件の神父のようにいつなってもおかしくないよなぁ、と。。。
それだけこの2人はずば抜けた才能を持っている証拠になるのかもしれないが
大きな組織相手に立ち向かう事件で
毎回無事な事にちょっと違和感を感じ始める。。。
Posted by ブクログ
ノルウェーの怪事件の調査官。
シン博士とローレンの因縁についてが明らかになった。
そして北欧神話に絡んだ事件で奇跡調査ではないものの最後にちゃんと奇跡と結びついた。