あらすじ
「歌なら本音がいえるから」。乳がんの再発した妻・河野裕子の発案ではじめた夫・永田和宏と子どもたちとのリレーエッセー。我が家の糠床のこと。息子の子どもたちのこと、長く飼った老猫の失踪、娘の結婚。そして最後の言葉……。愛おしい毎日、思い出を短歌とともに綴りながら、家族はいつか必ず来るその日を見つめ続けた。 母の死をはさんで二年にわたって続けられた、歌人家族によるリレーエッセー。孫たち、娘の結婚、思い出……。そのすべてが胸をうつ。
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Posted by ブクログ
息が足りないこの世の息が
これから先、何度この歌を口ずさむだろう。その時は悲しい時だろうか、愛しい時だろうか、淋しい時だろうか。
泣きながら読んだけれど、死に向かい、死を受けて、そしてゆっくりと思い出していくエッセイたちはどこか爽やかで、これから先何度も読み返していく一冊になるだろうと思った。