あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになったきつね、白狐魔丸の人間探求の物語。第一巻にあたる本書では、世にいう「源平の戦い」にまきこまれたきつねが、兄頼朝に追われ落ちゆく源義経一行に同行、武士の無情を目のあたりにする。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ずっと気になっていたシリーズ。時代物が好きなら読んだら?と勧められ、中学の国語教科書に紹介がある本だったなぁと思い出し、ついに1巻目を手にとる。
白狐が化けて人間世界の盛者必衰を見続ける児童書だな、という認識でいたが、児童書と侮るなかれ。なかなか面白かった。
前半はきつねが白狐魔丸になるまで、源平の描写は後半から。
大人向きの時代物とは違いこちらはとてもシンプルで、読み心地がすっきりしている。
他の方のレビューでもあったと思うが、児童書だけどもっと上の年代にもすすめたい作品。
白狐の目を通して人間てこんな感じなんだね、と投げかけられるものだから、ほぅと息をついてしまう。戦とは。その中で人とは、、、
1巻目なのに終盤は仙人ぽい思考になっている白狐、この先はどうなるのか。おまえさんの目からまた見てみたい。
Posted by ブクログ
小学生でも読める本、というテーマの選書です。
舞台は平安時代末期の源平合戦の時代で、主人公となるのは「きつね」です。
人間を「化かす」と言い伝えられているのを聞いたきつねは、そのための修行の場である「白駒山」へと向かい、そこで出会った仙人のもとで修業を始めます。
子供向けのファンタジー作品なので、少し描写に物足りない部分もありますが(どのようにして仙人はその力をみにつけたのか、またきつね(白狐魔丸)が能力を開眼する場面も「特殊な訓練」を積んだ様子もなく……)、登場人物の心理描写は細かく描かれていましたし、全体の物語展開は面白く感じました。
なぜ、人は生きるため(獲物を捕まえて食べるためや、縄張りを確保するため)ではなく互いに殺しあうのか、という白狐魔丸の抱いた疑問は、現代社会でも繰り返される戦争の悲劇に想いを寄せることにもなりますし、小学生のころからぜひ読んでもらいたい作品です。
Posted by ブクログ
とても読みやすく時代背景もすんなりとはいっていきました。
ちょっとかわったきつねが仙人のもとで人に化ける術を習い、義経とかかわります。
きつね視点からみる人間社会は不思議でかつ、とてもゆがんでいると思いました。
また仙人らしくない仙人の雰囲気がとてもいいです。
Posted by ブクログ
小学校中学年くらいの人向けかな?
賢い狐が修行を積んで、人に化ける話。
狐だけど、悪意は今のところ見受けられない。
狐の師匠が気に入った。
こういう師匠って大抵浮世離れしていて、現世に興味なしな感じだと思うけれど、この師匠は茶目っ気がある。
滝に打たれたいのなら、打たれればいいとか言う。
基本的には放任。
サブタイトルが「源平の風」だが、ほとんどは修行の話。
源平は最後だけ。