あらすじ
酒屋の朝顔儀介(あさがお・ぎすけ)のもの忘れがひどくなり、息子夫婦は田村(たむら)に任意後見契約を依頼した。儀介が間違えて借金でもしないかと心配した息子は酒屋をやめるように説得するが、儀介にとって店は生き甲斐。息子夫婦に通帳とハンコをとり上げられると、儀介の症状は余計に悪化する。儀介をよそに田村・栄田(さかえだ)コンビと息子夫婦の争いはヒートアップしていく! 成年後見編、ついに完結!!
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Posted by ブクログ
「ずっと自慢の息子でした。息子殿がこの世に生まれてからと言うもの、父は幸せでありました」
酒屋の老人の任意後見人となり老人から生きがいの酒屋を続けさせまいとする息子たちとの争いになる。いくら後見人とはいえここまで肩入れするものかと思うが、最後老人に死ぬことで老人問題について考えてしまううまさがある。読み終えてふっと現実に帰る。はまって読んでたんだなぁと思う。このふっが
読書の醍醐味ですね。
上の言葉は老人の遺言状の一文。一時は別居という話にまでなっていた親子なのだが泣かせる。