あらすじ
大化改新を断行した天智天皇の死後、大友皇子を担ぐ近江朝は、吉野に隠棲した大皇弟・大海人皇子を亡き者にしようと動き出す。危機、激戦、奇策、そして圧勝へ。古代日本を方向づけた最大にして最後の内乱!
※単行本『古代からの伝言 壬申の乱篇』(二〇〇四年五月、小社刊)「第七部 壬申の乱」を分冊し、文庫化したものが底本です。
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Posted by ブクログ
大海人皇子と大友皇子の皇位争いの壬申の乱。面白さはない。歴史的解釈は面白い。蘇我家の陰謀の最後のあがきである。
これまでの大和シリーズが冒険譚なところがあって胸熱い面白さがあったから、期待と違って、自分勝手につまらなく読んでしまった。
でも、その大和シリーズの続きであるこの壬申の乱についての本は絶対読みたかったので、満足である。
壬申の乱は天智天皇の跡継ぎを弟と息子のどっちが継ぐかを争ったものだと思っていた。教科書にはそうとしか書いていなかった。
しかし、そうじゃなかった。という見解。
すごい納得がいった。天皇というのは神輿として担がれるだけの存在だからね。その背後にいるものが絶対にいるのである。その辺がわかったので面白味があった。救いである。
この後の時代の本も読みたい。
まぁ、永井路子による持統天皇の時代の話「茜さす」を前に読もうと思ってなんか自分に合わなくてギブアップしていたんだけれど、またチャレンジしてみるかな。壬申の乱の背景も分かれば読めるかもしれないし。