あらすじ
テーマパーク≪ミステリーの館≫へ取材に行き、ほんとうの≪ミステリーの館≫の鍵が入った箱をもらった教授。でも、鍵らしきものは見あたらない。
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Posted by ブクログ
全編夢水清志郎作品で言う所の赤い夢の中にいるような作品でした。館の閉鎖空間とか、現実離れしたリアリストと超能力者のカップルとか。ミステリーも謎解きの謎より動機の謎(なぜこの事件が起こったか、なぜこの事件に誘導されたか)が全てを支配していた印象。
赤い夢は何かとか具体的に語られる所を見たことはないんですけど、「現実と夢が混ざり合った超現実的パラレルワールド」みたいなものなんですかね?小説の中で迷い込む、日常の延長にある異空間というものでしょうか。
舞台に乗せられて物語の上を運ばれているような読書体験でした。
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教授、伊藤さん、亜衣、真衣、美衣とレーチは、マジシャンのグレート天野がつくったテーマパーク『ミステリーの館』に行きます。そこで教授は、本物の『ミステリーの館』へつうじるかぎをもらいます。
教授はかぎを手に入れて本物のミステリーの館に行きますが、本物のミステリーの館は袋とじになっており、それだけで進むのがワクワクします。
幻夢王と名乗る人物からグレート天野に復讐するという脅迫状がとどいており、本物のミステリーの館に集められた人たちは、そのゲームに参加させられます。
道で崖くずれがおきて陸の孤島になってしまったミステリーの館。そこで幻夢王が行う消失マジックと脱出マジック。民族学を研究する学生快人の推理によりマジックの謎は解けたかに思えますが、何故かもやもやが残り、赤い夢へと誘われます。
そこでまた袋とじです。教授が本当の謎解きをしてくれます。
赤い夢の世界にいる教授。私もはやみねかおる氏のおかげで、赤い夢を楽しむことができました。
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小中学生の頃に大好きだった夢水清志郎シリーズ。私のミステリー小説好きな所は、思えばこの頃からもうそうだったのかもしれないな〜。
中でも本作には、子どもながらにちゃんと衝撃を受けたのを覚えてる。子ども心を掴む袋とじの仕掛けにも大興奮だったな。
人が死なないミステリー小説。素敵です。大人になって色んなミステリーを読んだ今だからこそ、改めてまた読み返したくなるシリーズです。
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ちゃんと読んだ初めての小説。
知り合いが読んでいたから自分も何となく買って読んだけど「こんなにも小説は面白いのか」と、今まで生きていた中で一番の衝撃を受け、退屈な日常がどこかに吹き飛んでいってしまったみたいだった。(今まで、といっても当時小学3年だけど笑)
読書に没頭していくきっかけになった本でもある。最初に出会ったのがこの本じゃなかったら本を読むことに今ほど楽しみを見出だせていなかったかも。はやみねかおるに(いい意味で)人生狂わされた人間は多分私だけじゃないはず。
袋とじの本が珍しいということすら知らずに読んでいた。楽しかった。初めて読んだ時から何年も経つけど、今でもたまに当時の気持ちを思い出すように本を開いている。自分にとって大切な一冊。
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小学生の頃はまっていました。何度も何度も読んでたみたいで、ほとんど内容を覚えていました。
当時はあんなに時間がかかっていたのに、1時間ちょっとで読めてしまいました。
学童向けだけど、大人が読んでも面白いと思います。
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児童書では画期的であろう
「袋とじ」つきです。
しかも2段構えなのは
あとがきの本を上回るのでは?
そんな遊び要素もある
面白い本ではありますが
最初のミステリーの館で
名探偵がもらったあるものからしても
なかなか謎に意外性がありましたね。
鍵がない!とあきらめないように。
ないということは…
本編の事件は
先入観が優先するので
犯人は見出せないことでしょう。
だけれども、疑える人が
実は…なのです。
この作品は
数少ない名探偵が
思い悩む作品です。
それはある真相での
事実ですが、ある言葉で
本中明記はされてないものの
あることを示唆する表現が
でてきています。
多分…かも。
Posted by ブクログ
引退した老マジシャン、グレート天野のつくった『ミステリーの館』。そこに招待された人々を待っていたのは、幻夢王と名乗る謎の人物からの脅迫状だった。そして翌日、第一の予告状にあった「消失マジック」のことばどおり、老夫人が部屋から消えた…。密室トリックの謎にいどむ夢水(迷)探偵の推理が、またまた読者をあっといわせる。
名探偵夢水清志郎事件ノート第10作!
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シリーズ初の袋とじ。タイトルに「ミステリー」とあるとおり、今回はものすごくミステリ色が濃い内容になってます。びっくりのラスト。後半、とくに最後がおススメ。
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どんな本だったか忘れてたけど、『袋綴じの本』だった!自分は、人生で初めて触れた袋綴じの本でした。
赤い夢へようこそ…しても、そこかしこに散りばめたギャグが笑えるから、本当にいいバランスしてます
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「人間はいつだって、自分にあう世界をもとめて欲求不満になっている。そやけど、そんな世界なんて、ほんまにこの世にあるんですかね?ーーそれこそ幻想やと思いますよ。」
さらっとした文章なのに、心にグサリと刺さる、はやみねかおるの世界が、私は大好きだ。
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袋とじが2段構えで最後まで予想外。たまらない仕掛けだと思う。(できるだけ本をそのまま綺麗に保存したい私は袋とじを開けたいけど開けたくない、という葛藤があったり)魅力的な本だった。
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子供向け推理もの小説。
これなら京極夏彦みたいなとても難しいのではないので、読みやすい。
名探偵の夢水さんが面白い。子どもみたいな変人キャラです。
また主要同情人物の三つ子と男の子のからみも面白い。
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児童文学史上初の袋とじ小説なんだそうで。しかも2つも。ということは読者への挑戦が2つ。有栖川有栖の『双頭の悪魔』を彷彿とさせますね。 事故により引退した老マジシャンの建てたミステリーの館で夫人が消えた。現場は密室。その謎を解くのはおなじみ夢水清志郎と今作のゲスト井上快人。 謎解き第一弾は井上快人、第二段が夢水。もちろん真実の赤い夢は第二段で明らかになる。怪奇的でジュブナイルを超えてます。