あらすじ
前回の五輪の4×100mメドレーリレーでは僅差でメダルを逃した日本男子競泳チーム。その雪辱を果たすための舞台・東京オリンピックがいよいよ開幕する。新型水着「FS-1」は認可されるのか、孤立を深める小泉はリレーのメンバーに選ばれるのか。選手、スポーツメーカーの勝利への欲望が極致に達するとき、「take your marks」――プールにスタート音が鳴り響く!
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堂場さんの本は希望の持てる終わり方をするのでとてもよい。
小泉が最後の最後でリレーメンバーに打ち解けた場面は涙が出てしまった。
2011年に東京オリンピックのことを書いている。
まさか、その当時、東京オリンピックが緊急事態宣言下で行われるだなんて想像もしなかっただろう。
コロナが無ければ、この本のようなにぎやかな大会になったんだろうな。
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水泳は個人競技
こんなにも繋がりを感じるとは思わず
心に響くとも違う
なにかを感じたが言語化できない感情になった
自分を強くしようと創る『自分』を
突き詰めて突き詰めた先の世界のお話
選手目線、コーチ目線、営業目線
色んな目線で描かれる競泳が面白い
全ての泳ぐ人の人生が茨の道
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丁寧な取材に基づく、圧倒的なリアリティ。
著者のスポーツ小説で外れは見たことがないが、今作も他聞に漏れず、とても面白かった。
取り上げるテーマも、毎回アウトローぎりぎりだけど確実にストライクを放ってくれます。
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久しぶりの小説。これほどまでハラハラドキドキしたものはない。水泳がテーマで、高速水着問題や五輪での悔しさなど、選手に置かれている環境が表現させている。堂場瞬一のスポーツ小説をすべて読んでみたくなった。
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ちゃんと予測されたような方向に向かって行くんだけど、それを感動的に読ませてくれます。もちろん波乱万丈を盛り込みながらです。
今岡がいいなあ~
本当にそうするのでは思われたラストを迎えるのですが、本当に感動でした^_^
これ以来、スポーツ物とは遠ざかってる堂場さん、新しいの期待してます。
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またもや読み終わりたくない本でした。
水泳のメドレーリレー代表チーム、寄せ集めのチームというと同じ作家の「チーム」が思い出されます。
序盤ではあんまり好きになれないキャラだった今岡が、下巻からどんどん魅力的なキャラになりました。その分、矢沢のかげが薄くなっていったかも。
小泉の変わり方がちょっと急だった気もするけど、今岡、久本、矢沢、桝本と福井、と徐々に受けた影響が最後に出たって思えば納得です。
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オリンピック男子競泳の日本代表選手が主役で、メドレーリレーがメインとなるお話です。「打ち水」のオハナシではありません。念のため。『チーム』に続きリレー競技が題材の作品でしたが、こーれがまた面白い。んで、そこに新型高速水着の問題が深くかかわってきて、単純に競技だけを読ませるわけじゃないところが、深くてウマイなあと思いました。惜しむらくは、堂場作品にありがちなのですが、人物描写があっさりとしていてちょいと物足りないかぁ?とゆうトコロですね。はい。しかし良いタイミングで次々出すなぁ、このシリーズ。実業之日本社文庫さん商売上手でんな。
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堂場さんのスポーツものは、やっぱり最高に面白い♪
ラスト50~60ページくらいから、物語は一気に加速。一瞬たりとも目が離せなくなり……最後の20ページ前後はもう、息苦しくなる程だった。
小泉の変容。
それを受け入れるリレーメンバー。
そして、決戦。。。
正直、上巻を読んだ時点ではこれ程までの面白さを期待していなかった。冗長だなぁ…と。
アスリートの選手生命の短さ、世代交代、水着のレギュレーション問題、傲慢な若者との向き合い方・・・テーマが盛り沢山に詰め込まれ過ぎじゃないか?とも思っていた。
しかし・・・あの、長く長く、長ぁい上巻と、下巻の前半3分の1があったればこその、ラスト60ページの感動があったのだなぁと、読後の今は思える。
(上巻が長~く冗長に感じて退屈なもんで)再読したいとは思わないけれど、(きっとしないだろうけど)最っ高に面白いスポーツ小説だったということは、保証できる。
★4つ、9ポイント。
2019.12.11.古。
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小泉の変化にしろレースの結果にしろ、何となく話の流れは先読みできるんだけど、それでもやっぱりレースのシーンになるとドキドキしながら読んでた。塩素の匂いとこもる湿気、そして水の音。懐かしい。いつかまた泳ぎたいなあ。
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コーチとなった今岡は小泉とコミュニケーションを何とかとろうとする。
だが小泉の他を遮断するような態度は変わらない。
その原因は何か?
今岡は小泉の過去をたどり始める。
リレーとは、競泳に限らず陸上競技でも駅伝でも次の人にレースを引き継ぐということが絶対条件だ。
バトンがない競泳のリレーでは息をあわせないと最高の状態で引き継ぐことは難しい。
チームがひとつにならないと。
その思いは今岡を、そして矢沢を動かしていく。
「FS-1」に翻弄される選手たちこそいい迷惑だろう。
メーカーにはメーカーの努力が必要で、物語では無能な上司ひとりの責任のように描かれていたが企業ならば二重三重に対策を考えておくべきでは?と思った。
熾烈な企業競争は仕方のないことかもしれないが、競技者である選手が巻き込まれるようなことは二度とあってはならないと感じた。
終盤に用意されていたオリンピックの本番。
やり直しはきかない一発勝負のメドレーリレー決勝。
すべてはこの感動のために長い物語があったのだと納得できるラストだった。
チームとはどんなものなのか?
ひとりひとりの選手に求められているものは何なのか?
それぞれの登場人物の描き方が丁寧で物語に深みを与えていた。
堂場さんの描くスポーツの世界は本当に素晴らしい。
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不許可となった高速水着メーカーの内紛。
各選手の体調、精神面の悩み。
現役引退したコーチの苦悩。
そして何よりひたすら自分のうちに閉じこもる天才スイマー。
様々な問題がもつれ合いながら、重層的にクライマックスのメドレーリレーへと集約する。
結果はあらかじめ想定内とはいえ、やはり読み手の心を熱くする。著者の持つ筆力のなせる業(わざ)か。
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ネタバレになるのであまり書けないのですが、ほぼ予想通りに展開します。
小泉くんがなぜあんな振る舞いをするのか。
このなぞが解かれます。
孤高のエースと言えばかっこいいけど。
今岡の奥さん、矢沢の彼女のいずれもが、相手を物凄く思いやる姿勢、それも自然な形で。
素敵だなぁと思った。
スポーツマンなのに中学生みたいなところが子供っぽくてカッコ悪いが、一気に雪融けするとこなんかも男だなぁと笑えた。
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上巻を一気読みした勢いそのままに下巻に突入。さすがに、途中、中だるみの部分は有ったけど、下巻も面白く読めた。
北京オリンピックの時に話題になった高速水着レーザーレーサーを想起させる内容と、それに振り回される選手、メーカーの思惑など多重的に物語は進み、下巻も一気に読めてしまった。
個人競技である水泳の中でリレーをテーマの一つに据えて、リレーメンバーの心の動きなどもよく表現されているし、ラスト近く、メンバーの心が一つになる場面なんかは、涙腺の弱い自分はウルウルしてしまった。
クライマックスのリレーの場面も良かった。
陸上のリレーを扱った佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」とある部分ではオーバーラップする小説。
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堂場瞬一のスポーツものはリアル性とストーリー性がいいバランスである。東京でオリンピックが開催されるというのはちょうど今にぴったりか。水泳の中でもメドレーリレーを題材にしているが、それぞれの選手の個性、種目ごとの特性なども見えてきて面白かった。水着の話題は以前に話題になったものから引っ張ってきているが、そこに重きを置きすぎというか、話の中心になりすぎな感じがした。
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新水着の認可問題に揺れ選手たちが大きく影響される。
泳ぐのは水着ではなく選手なのに、水着ばかりがクローズアップされる。
影響されなかった人が強いわけでもないが人間の弱さを見た思いがした。
また、水泳と言う個人競技なのに、リレーと言う種目があり、なぜか国を背負った様な形になる。
リレーの負担の重さ、また面白味を堪能した。
清々しく、読みながら自分もプールサイドで応援してる気分になった。
Posted by ブクログ
年齢、ケガ、精神面、人間関係、水着という道具の技術的な問題、スポーツ選手がぶち当たるであろう問題をふんだんに盛り込んであって、単なるスポーツ小説に収まらない一冊。
先が気になって一気に読んでしまった。
Posted by ブクログ
オリンピック最中に、この本を借りられて読めるのも、何かの縁だろうか。
東京オリンピックで勝利を目指す競泳選手達。
年齢と共に自分の衰えを感じるベテラン、次々に記録を塗りかえる新星、
そして、新型水着「FS-1」は認可されるのか。
スポーツの世界で高みを目指す男達のドラマは、読んでいて本当に引き込まれる。
最後のメドレーリレーは、つい最近の日本チーム銀メダルを思い出し、胸が熱くなりました。
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スポーツもの
私は2作目、いやぁ〜一気に読めた。展開は若干読めつつも面白く、水泳誰もか一回は見たことあるけど、アスリートはみなすごいなぁとただただ感動
また他のも読みたいなと
Posted by ブクログ
スポーツのルール作りで負けるという下敷きがあって、競泳ニッポンの惨敗。しかし最後にはニッポンお得意のリレーで意地を見せてくれた。
ビッグマウス新人も、挫折もあって、きっかけはちょっと想定外だったが人間成長してくれた。
すべて予定調和の終わりよければ良し。
(2011/11/11)
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下巻は主人公やその先輩にあたる元メダリストを軸にしながらも、チームのメンバーや水着騒動など周囲にも光があたり、ストーリーが一気に展開。スポーツ小説としての面白さを味わうことができました。
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東京で行われるオリンピック。競泳陣はそれぞれと向き合うと同時に、チームの事も考えなければならないという葛藤に悩まされます。新星・小泉は力を発揮する事が出来るのかが見所だと思います。
Posted by ブクログ
物語に入り込めない原因は私自身にあるのだろう。そのことを前提に…
FS-1が下半身の浮上をサポートしてくれる優秀な水着であればこそ、日本代表選手ならそもそも下半身が衰える弱点を把握していただろうし、強化するトレーニングも日々していたはずだと思う。
そう思うのは私がランナーであり、現在主流のカーボンプレート入りのシューズとFS-1が重なったからだ。箱根駅伝で殆どのランナーがピンク色のナイキシューズを履いていた事が記憶に新しい。そもそもランナーは跳ねるシューズの利点と欠点を把握し、練習ではカーボン無しのシューズで脚の筋肉を鍛えて抜いているはず、素人の私でさえそうなのだから。
本書では、五輪を泳ごうとする選手がFS-1に頼り切った練習ばかりをしているとは到底思えなかった。
FS-2ではなくマナカを着用する選手が増えるのか?と波乱も期待したがそうでもなかった。
メドレーの参加を渋っていた小泉が、五輪中に殻を破った経緯も少し浅く感じたが、そこは小泉の若さゆえと納得させた。最後の数ページは素直に感動した。
Posted by ブクログ
小泉の人格形成について謎を持たせすぎた感はある。ミステリ的な作風が個人的にはミスマッチに感じた。
でも、水泳競技者の心情描写は緻密で思わず頷いてしまうほど引き込まれた。
ツールに頼ることを頑なに拒否する大河の在り方と ツールに依存する小泉や他の選手たちの在り方に、スポーツとはどう在るべきかを考えさせられる。
Posted by ブクログ
2010年の本、当時読んでたらもっと面白かっただろう。
堂場瞬一のスポーツ小説をマラソン5冊→野球2冊と読んでからこの上下巻ときた。最初から全部読むと決めて、発刊順に読んだ方がいいと思う。
Posted by ブクログ
一気に読んだ。 僕も水泳をするし、息子はずっと水泳をやっててメドレーリレーのフリー(アンカー)もしてるので、読んでて手に汗握る! 確かに小説としては奥が深いとは思えないが、やはり男としてスポコンものは単純に好きなのか、こういった内容は理屈無しに心に響く(百田直樹の「影法師」みたい)。 たまにはこういう本を読んで、純粋な気持ちを思い出すのもよし! ※ 近藤史恵がこの題材で小説を書いたらどんなふうになるか興味津々?
Posted by ブクログ
視点を分散して多層的なドラマ構成を狙ったんだろうけど、結局どれもこれも中途半端に終わった感……(´ェ`)ン-…
特にミステリータッチの小泉の過去探索、最後まで納得がいかずモヤモヤ……発達障害の一種ってこと?……(´ェ`)ン-…
水着メーカーの内情も、それだけ専念して書いてれば「陸王」ならぬ「水王」になってた可能性も……(´ェ`)ン-…
ラストの決勝シーンでは、さすがに胸熱……にはなったけど、とにかく全体に「言わずもがな」「蛇足」「言わぬが花」の一文二文が多く、ちょっとダレ気味……(´ェ`)ン-…
これ、ドーバー作品すべてに共通する特徴だなあ……(´ェ`)ン-…
2割削減すれば、スッキリするのに……
あくまで個人的な好みだから、好きな人は好きなんだろうけど……(´ェ`)ン-…
ま、前巻レビューで書いたとおり、ほんと時期的にジャストタイミングな読み方をしたのは儲けものだった( ´ ▽ ` )ノ
がんばれニッポン、ウルトラソウル、ヘイッ!( ´ ▽ ` )ノ
2018/05/20
Posted by ブクログ
面白くない事はないのだが、なにか物足りなさを感じる。読みやすい小説だと思うのだが、、、内容もメドレーリレーという種目を選手目線で上手くとらえていると思う。だが、もう少し引き込まれる何かが欲しかった。小泉の問題を中心に上下巻と引っ張ってきた割には、平凡な解決で盛り上がりに欠ける。