【感想・ネタバレ】死霊IIIのレビュー

あらすじ

黙狂の矢場徹吾が遂に口を開く。<決していってはならぬ最後の言葉>を語り始める第2の山場。そして翌日の昼、主要人物が一堂に会する津田安寿子の誕生祝いの席上、果して何が起こるのか。 7章から最後の9章までを収録。精神の<無限大>をつきつめ、文学の窮極大飛翔をはかった傑作、埴谷雄高の『死霊』は幕を閉じる。だが、埴谷が生涯かけて追究した<存在の革命>は未来へ託された――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

巨人の形而上小説。20年ぶりに再読。虚体のこと以外考えられなくなってしまった男たちとそれに振りまわされる女たち。ユーモラスな場面を挟み油断させておいて、突然激しく読者を叱責する。分裂の気質。
4兄弟は、現実には生きていけないはずなのに動き回り、激しく沈黙を貫き、一転冗舌に虚について語り尽くす。その存在自体が虚無。思索することは面白いのだということを思い出させていただいた。
前回よりも理解できたと思うが、もう一回読みたいものだ(そんな機会があるだろうか)

ドストエフスキー、プルーストが苦手と言う方にはおすすめできません。

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2020年05月01日

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