あらすじ
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大胆なイメージ化により、難解な概念を短時間でマスターする。ベクトル解析、フーリエ変換、複素積分など、理工系学生の前に立ちはだかる数学の「10の難所」をカバー。試験前に途方にくれる幾多の学生を救い、「難解な数学的手法の意味が、目からウロコが落ちるように理解できた」「はじめて腑に落ちた」と絶大な支持を得た不朽の名著の電子版! (ブルーバックス・2011年9月刊)
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Posted by ブクログ
大昔、大学の数学や物理でつまずいたときに読みたかった本!今でこそネットに良い解説もあるがやはり本としてまとまっているのは読みやすい。
理系の大学入学者は、絶対買うべき。
Posted by ブクログ
大学で数学のテストで困ったときに読むべき本である。しかし、高校までの数学とは異なるので、あくまでも大学の理工系で教科書を学習した後で復習として読むのが望ましいと思われる。
Posted by ブクログ
これは理系の人の必読書だと思った。
抽象的な数学的概念の取っ付きにくさを払拭してくれる。ただし簡単ではないので、繰り返し読む必要はあるけれども。
まさに,「オッカムの剃刀」。
Posted by ブクログ
こんな書籍になぜもっと早く気づかなかったのかというレベルの内容。
私的には、"ベクトルのrotと電磁気学"の話がたいへん役に立ちました。
理系学生を対象にしている様ですが、あえて文系学生や社会人が読むと面白いかも知れません。
むしろ高校生が読むべき本
この本はむしろ高校生が読むべき本だと思います。
私は大学は物理専攻の学部に進みましたが、もともと公式丸暗記のやり方で進んでいく高校の物理の授業には、当時(15年くらい前)全くついていけず、高校物理の授業は大嫌いでした。意味が分からなかった。
しかし、大学受験に際して東進の例の怪しいサングラスのS先生の授業が非常にわかりやすく、むしろ得点出来る教科になりました。
彼の授業のスタイルは、微積計算の知識とニュートンの運動方程式など少数の数式をベースにして、各公式の導出方法から理解してしまおうというものです。
この勉強法だと、公式を暗記しなくても試験中にパッと自分で導き出せるようになるだけでなく、自在に応用が利くため、試験の成績を高レベルに安定させることができます。
そして、大学の(本来の)物理の学び方は俄然こちらの方が近いため、大学授業の先取りをした形になり、学部初学年の成績も高くキープすることができました。
この本の物理の取り上げ方は、その勉強法に非常に近いと思いました。
東進で授業を受けるには何万もお金が必要ですが、この本なら1000円強で済みます。
当時から15年も経過しており、さすがに高校の授業の方も当時から色々変わった部分があるのかもしれないとも思うのですが、もしそうではない場合、当時の私と同様に、高校で新しく物理が始まって早くも挫折してしまいそう、という高校生は非常に多いのでは無いかと思います。そういう学生にこそ手に取ってほしいと思います。
Posted by ブクログ
学部生の頃に出会いたかった一冊。
とはいえ、もし当時手に取っていても理解できず、今だからどれもなるほどと思いながら読めたのかもしれない。
ただただ式変形だけ、丸暗記だけで終わってしまいがちな数式の意味するところを、タイトル通り「直観的」に理解させてくれる素晴らしい本でした。
Posted by ブクログ
久しぶりに買ったブルーバックス。最近、直感でわかる数学みたいな本が多いが、やはり数学を理解するには何のために使うのかがわからないと理解しにくい。物理との組み合わせはとてもわかりやすく、大学でマクスウェル方程式や熱力学、統計力学をやった人であれば、楽しめるに違いない。直観的方法とあるが、数学で表現される内容を物理のなかでイメージできるようにすることがこの本の目的であり、著者の巧みな文章力でこれが効果的に実現されている。
10個のトピックが独立した章になっており、どこから読んでも良いようになっています。大学生のときに読んでいれば、無味乾燥な数式を覚えるよりも親しみをもって対応できたのではないかと感じました。
Posted by ブクログ
すごい本。
理工系の学生だったので、学部生、特に1、2回生のときに出会っていればと悔やまれる。理工系の学生には、絶対にお勧めできます。
それぞれの内容について歴史的な経緯・関連、なんのために必要とされるのかが書かれているため、理解しやすい(腑に落ちる)。
また、第二版で追加されたという11章は、現代の科学の出発点的な発想になっている「デカルト的合理論」の限界について三体問題の話から行列を用いて指摘し、学問、遺伝子工学、経済にまで発展させているところは非常に興味深い。
(最も、行列によるそのようなモデル化が可能かということについては理解が及びませんでしたが。)
特に経済についての箇所では、(国家による)富の再分配は、経済的な平等という概念で正当化されるものではなく、社会的(系)にとって「縮退」を防ぐために意味があるものと思えた。
Posted by ブクログ
何を学ぶにしても、全体像を理解し、個々の内容について具体的なイメージを持つというのは大変重要なことです。しかしながら、物理数学は定石となる公式の運用に終始しがちで、一応の計算は出来るけど、結局、何をやっているかピンとこない、となりがちです。
本書はタイトルのとおり、物理数学の重要な論点について、読者に対して、あれやこれやの手段で、具体的なイメージを喚起しようとするもの。抽象的な専門書に格段と取り組みやすくなること、間違いないと思う。また、学部の授業のアプローチも本書と極めて近いものだった。良い教育機会を与えてくれた出身校の学科・教官に感謝したい。
私の場合、通商産業出版社から刊行された自費出版版に引き続き、普及版となるブルーバックス版を購入して二冊目です。
Posted by ブクログ
大学1年の時に買っておきながら、ずっと積ん読→読まないから売り払ったのだけれど、ブルーバックス版になっていたので、暇つぶしの読書で読むか・・・くらいの気持ちで購入。
そして思い知りました。
この本はすごい本です!
もっと早く読んどきゃよかった・・・
(物理)数学を、竹を割ったようにすっぱりと解説してくれます。
フーリエ級数や複素解析論など、どれだけやっても「結局これはどういうことに相当するんだろう?」という気持ち悪さが残っていたのですが、それがこの本を読むときれいサッパリ消え失せていく爽快感がありました。
ここまでイメージ豊かに表現できている数学書はちょっとないと思います。
星25個くらいあげたいくらいです!!
Posted by ブクログ
「物理数学の直感的方法〈普及版〉」長沼 伸一郎
ブルーバックス・数学。
通商産業研究社から1987年に初刊刊行されたものの普及版。
ベクトル解析、フーリエ変換、複素積分などの物理数学の持つ意味を直観的に解説。非常に噛み砕いて説明してくれる参考書。
物数って、意味を把握してなくてもテクニックとして覚えてしまえばある程度は問題なかった気がする。
そもそもテクニックとして使える、というかテストで点取れるまでが大変で…
数学もイメージで意味を捉えた方が、物理の問題とつながったときにとても面白い。と思う。
ただ、この本を読んで直観的理解をしても、演習で身につけなければいけないのは変わらないだろうな。
個人的には、複素積分とフーリエ変換の章は学生時代に読んでいたかった!
線形代数とラプラス変換についても書いてほしい…
ベクトル解析と解析力学の章は、自分の理解の仕方で合ってたって感じ。
熱力学の章はこの本で読んでももやもや分からない… やっぱり苦手。統計力学も苦手。
これはぜひ物理やってる学生さんは読むべきだと思います。目を通してるか通してないかで、全然理解の容易さが違う。
おすすめ。(5)
Posted by ブクログ
2011/9/24 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2011/12/1〜12/13
学生時代に名前だけは知っていたが,見たことがなかった本書。ブルーバックスで刊行されたのを見て買ってみた。
大学にはいってすぐ,厳密な定理の証明を延々繰り返されてさっぱり数学がわからなくなったことを思い出した。この本を当時読めていればもう少し違った道があったかもしれない。いくつかの点については非常に良くわかったけれど,やっぱりわからないものも沢山ある。まあ,数学から離れてかなりたつので仕方ないか。
でも,今現役で学んでいる学生さん達にはおすすめである。
Posted by ブクログ
物理学に縁がない人生なので、まったく知らない分野に関する部分はチンプンカンプンだったが大学時代に勉強した記憶がうっすらある分野に関してはなるほどと感じるだけの理解はできた。
文系(寄りの)読者にとっては後記が珠玉の一章。後の著作に一貫して通ずる天才的直観が凝縮されている。
Posted by ブクログ
文系読者で数式ハテナだが直観化の雰囲気は伝わった。意味や背景をおさえておくのと、単純化しすぎない程度にグラフ化などで分かりやすくする、これは数学以外にも共通。最後の章でまさかの展開を入れてくるのは通例となっている模様。
Posted by ブクログ
タイトルの通り、物理数学にまつわる様々な疑問を直観的に理解するための本。
複雑に見えるいろいろな式を、単純化して、それを図で示して直観的な理解につなげていく
前野さんの『今度こそ納得する物理・数学再入門』は
図を用いて「説明する」といったかんじであるのに対して
本書はイメージづけに特化している印象
解析力学や行列式、rotやエントロピーなど似たようなことに触れているが、それぞれ微妙に異なったアプローチとなっている
こんな見方、考え方があるのか と知れる本
4章のオイラーの公式、5章のrot、8章の複素関数の話が直観でイメージするという特徴を一番表している
Posted by ブクログ
幾つかのテーマを取り上げ、これまでの教科書とは違う見方を提供している。学びとしては面白いが研究法としてはいかがなものか。私にはそれほどの名著とは思えなかった。歴史的な記述は素晴らしい。
Posted by ブクログ
タイトルの通り直感的に理解するにはいいと思うが,この本を読んだからといって物理や数学の問題が解けるとは限らない.あくまでこの本は物理や数学の入り口を広げてくれるだけで,物理や数学の本質的な力は手に入れることは出来ない.けど,まずは入り口を通らないと意味がないので,そう意味ではこの本はよく書けていると思うし,この本目的もそうなのだと思う.
Posted by ブクログ
かつて初版の方を購入した覚えがある。こんどはブルーバックスでおまけもついて。仕事で信号圧縮とか行列をやり直して、直感的にわかる、あるいはイメージを描けるかどうか、の大切さを感じていた。学生のときの気持ちを思い出した。何の世界でも本質で理解しないと意味は無い。役に立つかは本人次第ということを思い出させてくれる本。
Posted by ブクログ
物理数学を数式だけではなく、直感的に理解させようとする本。
微積、線形代数、複素関数、フーリエ変換、熱力学、解析力学などを扱っている。ブルーバックスの新書サイズなので、若干紙面が狭い気がした。
分かりにくいことを、直感化して分かりやすくするのはよいと思うが、若干古くなってきたかなとも思う。以前に比べて、この分野の良書が増えてきていると思うので。
Posted by ブクログ
学生時代に出会っていたらなあ,という本。ベクトル解析やフーリエ変換,複素関数論,解析力学など,基本をイメージで把握しようという本。結構有名な本らしいけど,誰も教えてくれなかったよ…。
複素数の掛け算は回転+拡大だ,とか,rotは流速の差による渦の回転軸を向く,とか,個々の話はどこかで聞いているが,それがまとまっているのが良い。厳密さを犠牲にして徹底的にイメージ化してるのも分かりやすい。
それはそうと,この普及版の解説を書いているのって,出身研究室を継いだ先生だ…。
Posted by ブクログ
タイトルからすると直感的な問題の解き方が書いてあるような本をイメージするが、実際には物理数学の公式化された公理、定理の教科書では説明が省略されてしまっている部分、つまり根本部分の理解を促すことを目的とした本であった。このためある程度数学の知識を持っていないと読み進めることは難しい。また、ここで取り上げられている項目について疑問を持っていないと何が問題なのか?ということにすら思い至らない。そういった意味では読む人を選ぶ本である。残念ながら書いてある事の半分もわからなかった。しかし「やや長めの後記」で三体問題に端を発する「ハーモニック・コスモス」が思想化されて現代社会にどのような影響を及ぼしたかという考察は面白かった。面白かったのだが本書の内容からすると蛇足であると感じた。別の論文等で述べるべきではないかと思う。
Posted by ブクログ
物理の授業って、式の誘導をしてる時に何が目的なのかさっぱり分からなくて、いつも不満でした。この本みたいに教えてくれたらよかったのに。。と思わされる内容。
教養とか専門基礎の授業を受けているときにこの本を読んでいたらなぁ。でも当時はあんまり勉強に時間を割かなかったから、この本があっても結局積読だったかも(笑)