あらすじ
日高先生にしごかれて美大受験を乗り切った明子。夢に近づくはずが…? 少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ第二弾!
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嫌で嫌で逃げた時間が、願っても願っても戻れない過去になる。
本作は、地元宮崎で美大受験に臨む東村アキコ先生と絵画教室の先生・日高先生との回顧録だ。絵画教室で竹刀で頬を突かれたり、美大時代に絵が描けずヒステリーになったり、卒業式でうさぎの格好をしたりといつもの東村アキコ先生のおもしろおかしいシーンも多いのだが、日高先生との過去は少し苦しい。与えられた深い信頼と希望は、手放してはならないものなのに、重くて仕方がない。日高先生への懺悔と感謝、敬愛、悔恨……全5巻とは思えない濃さで”あの頃”が紡がれてゆく。
未熟さゆえの後悔と思い返すことで感じる因果。胸が締め付けられた後、人生の推進力を与えてくれる一冊だ。
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Posted by ブクログ
毎回大笑いさせてもらってます。
ダメ大学生っぷりも正直に描いてますね。。
インチキ超能力がテストにも発揮されるとはすごいですね。
先生とのやりとりがどうなっていくのか楽しみです。
Posted by ブクログ
美大生になった東村さんの楽しさと葛藤と後悔が
いっぱいで胸が詰まった2巻。
絵だけでなく、人生の「恩師」の日高先生と
東村さんの時間はいろんなことを考えたり
思い出させてくれたりして1冊がほんとに濃い。
どこか調子はずれで、若い頃に向き合うには
少し恥ずかしくて、後になってその人の想いの深さに後悔する。
気づいた時には遅かった…とも思えるけど、
生きている間に気づくことができたら、後悔は消えなくても
そこからまた感謝してスタートできる。
生きていくスタンスが違っていても、誰にでもあてはまる
悩みと向かうべき大切なことが書かれていて
今までの東村さんの作品も大好きだけど、今回はまた
特別にすごい作品を書いてくれてるなぁと感動しきり。
「描け 描け 描け」
当たり前だけど、詰まる所それしかない。
もっともっと努力しようと思える。がんばろう。
Posted by ブクログ
2巻は「井の中の蛙」だった高校生のアキコから大学生になって描けなくなった話。
東村アキコのいろんな漫画読んだけど、この人は何もないところから自分で話を生み出すことが苦手なんだろうなって思ってたから納得。
大学生になって環境が変わって楽しいことがいっぱいで時間も有り余っていて故郷の外でいろんなことを知るうちに蛙は井から出て外の世界を知ってしまった。
「これを描け」と言ってくれる先生の存在は大きかったんだろうなぁ。
何も考えずに悩まずに描けるから。
絵じゃなくて漫画に逃げたって思ってるから漫画で成功しても悔しくて仕方なかったんだろうなって思った。
漫画で成功するのもすごいと思いますけどね、個人的には。笑
そういう作者の思いとか後悔とかに共感してしんみりしました。わかるからこそ金沢に来てくれた先生を邪険にした話は読むのがつらい。
Posted by ブクログ
先生が金沢に来る話がきつい
心が痛い
魔女の宅急便で孫にニシンのパイをいらないって言われた時くらいきつい
明子がアホすぎてしんどい
自分の恥部をこんなにも克明にさらけ出す作者に脱帽です。
「僕の小規模な生活」の作者とは全然違うさらけ出しっぷりです。
明子には全く共感できないけども。
もっと真面目にがんばれよ!
先生の今後が気になります。
Posted by ブクログ
【ネタバレ】
灰色どんよりな美大時代の話。美大に入ってスランプで絵が描けない~、モラトリアム絶好調!って内容。
見ててどんよりしてて、特に先生が金沢に来たけどぎくしゃくするくだりは なんだか身につまされるものがあった。
・かくかくしかじかの2巻で、ママテンが生まれて物凄いお金が振り込まれた時に、「悔しくて悔しくてしばらくその場を動けなかった」という心境が理解できなくて、ずっと考え続けてる。
なんで悔しかったんだろう?骨身を削って描いた少女漫画じゃなくて、さらさらっと描いたものが売れたからなのかな?
でもママテンは本当に面白かったし、さらさらっと手を抜いて描いたものには思えない。
どうして悔しかったんだろう?本業の少女漫画以上に評価されたことが悔しかったのかな?
この心境が理解できなきて、ずっと考え続けています。