あらすじ
〔ローカス賞受賞〕連続少年失踪事件にゆれるアメリカ南東部の小さな町を舞台に、家族の愛と親子の絆を描きだす感動作
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
まず最初に書いておきます。
泣きました。
でも、文句ならたくさんあります。
まず、タイトルの『消えた少年たち』。
上下巻合わせて1000ページ近くになるのに、実際に連続少年失踪事件のことが書かれ出したのは下巻の280ページを過ぎてから。
そして、それが動き出したのは、430ページ以降。
で、470ページで作品は了。
これでは消えた少年たちが浮かばれない。
ほぼほぼ、両親の思うに任せない社会生活と、育児の苦労。
会社の人間はことごとく裏に何かありそうだったのに、結局何もなかったね。
才能のあるコンピュータプログラマーを雇ってしたことといえば、才能の飼い殺しの上に数々の嫌がらせ。
そんなことに大金を使う会社なんて、早晩倒産するんじゃないの?
宗教上のグループ内でのマウントの取り合い。
どう見ても精神に異常をきたしている精神科医の息子。
幼児性愛だだ洩れの天才プログラマー。
逆恨みの元スティーヴィの担任。
怪しい人は多々出て来るも、すべて小者。
しかも少年失踪の話すらみじんも出てこない。
さすがにこれは、ひどい。
『あるモルモン教徒一家の半年』とか、そういうタイトルでいいのでは?
でもまあ、家族を愛し守ることを第一義にしているステップとディアンヌが、散々スティーヴィを心配しながらも、彼と向き合いきれなかった理由が、次々現れるトラブルメイカーに振り回されてしまったからという免罪符を与えるための、数百ページなのだろう。
大切な人の、救えるはずの命を、純真無垢な善意の塊のその命を、取りこぼしてしまう。
どれほどの悔いが残るだろう。
長男が生まれたとき、あまりにもかわいくて、あまりにもいい子で、この子は2歳までに死んでしまうと泣いた自分を思い出しました。←バカ親過ぎる
だから、「この本長すぎる!無駄が多すぎ!」と怒りながら、号泣してしまったのだ。
だって子どもに罪はないもの。(T^T)