「殴り愛」の極北のようなストーリーなのに、名作として愛され続けている本作。
最初は、くだらない因縁をつけられたのをきっかけに、顔を合わせるたびに殴られて、殴られる側もその行為に背徳的な快感を覚えて……という関係だったのが、いつしか体の関係も持つようになり、関係が深くなっていくにつれて暴力はなくなっていき、というのが本作の大筋です。正直に言うと、初めて読んだときにはピンとこない部分がありました。
暴力でつながっていた2人からどうして暴力が失われていき、それでもなお一緒にいるのでしょうか？
しかし、新刊が出るごとに読み返し、自身も年齢を重ねていく中で、不思議としっくりと理解できる瞬間が訪れました。2人が出会い共に時間を過ごす中で、関係性や接し方が変わっていくのが“恋愛”なんだ、と。さらに、その変化の根底には恋情だけでなく、人間としての成長もあるのがエモくて、読み返す回数を重ねるたびに三崎と釧路のことが愛おしくなり、『スニーキーレッド』がかけがえのない作品となっていきます。
暴力でしか感情を出すことができず、自身もその衝動に苦しんでいた釧路が、三崎と出会ったことで衝動をコントロールできるようになり、三崎も釧路に顔面を殴られて無断欠勤するような無責任・無気力バイトだったのが正社員になり――と、破滅的な関係から始まった2人が互いを救い合うようにして幸せになっていく姿が尊いオブ尊い……！
「殴り愛」的なアブノーマルな関係だった2人が丸くなっていく話、とも少し違っていて、暴力でしか対話できなかった2人が色んなコミュニケーション方法を身に付けて世界を広げていく成長物語なのだと思います。闇の腐女子にも光の腐女子にも読んでほしい、尖っているのに全方位対応型の作品です！
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ダーリンの察知能力、スゴくないですか？
そして手を上げずに問い質したトコに成長を感じました！
あそこで変に誤魔化さず正直に話した三崎もエラい。
もう4~5年？くらい付き合ってるはずだけど、いまだにハルが三崎になんちゃってな敬語なのがスッキ(*´艸`)
そういえば、｢付き合おう｣(1巻)と言ったのはハルで、三崎も｢好きな奴のこと気にかけるの～｣(2巻)とか言ったことあるけど、相手へハッキリ｢好き｣と言う場面を見たことなかったので、ポリネシアンなシーンは感動しました。
これがポリネシアン効果か……？！
2巻で完結した気になってたので、続巻出て嬉しいです。
『モーション エモーション』の方も続巻出ないですかね？
鈴木が通販で買ったエロいパンツがどうなったのか、すごく気になるんですよ……。
いい！
1.2巻は紙版で持っていて、3巻はこちらで購入！相変わらず素敵！アブノーマルな性癖はアブノーマルだからこそ抜け出せないね！絵柄で敬遠するには勿体無いですよ！
ハルがべらぼうにみさきさんを溺愛しててニマニマしながら読みました…今作はハラハラがほぼなく1.2巻のこちらまで胃がキリキリする感覚とはもうおさらばかな…？
ベッドで向かい合ってチュッチュしながらのシーンなんかもう、話してもいいよって軽く言うところとかホンットに人として男として成長したな！ハル！
続刊出してくださってありがとうございます先生；；
まさか本多と鈴木が…といったかんじだけど確か1巻でもうそんな兆しあったな……
あとハルの緊縛スキルあがってて笑いましたwちゃんと縄後付かないように布かませてたw
永遠に読んでいたいので気長に4巻待ちたいです…！！
かわいい……！
あーひたすら可愛くて、受けが悩んでるとこは「良かったねぇ幸せだね泣」のような親のような目線で読んでました。あんなに暴力的だったハルも、安定しているみたいで、ミサキと会えて本当に良かったなと…
色んなセックスを見せてくれるのも面白かったです！笑
悩んでる姿が可愛い
恋人のためにあれやこれや悩む受けたちが見ていて微笑ましいです。そしてお約束のすれ違い…という最高のパターンでした。二人に幸あれ。
末永く！
まさかこんなにラブが深くなるとはーーー！
1→2の成長をぐわっと上回る加速度が付いてて幸せです。スズキとホンダの内情がよく分かる『モーションエモーション』、読んでおくのがオススメです！
シリーズ作品レビュー
