【感想・ネタバレ】駅前旅館のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年07月25日

個人的名作です。

番頭さんや女中と、お客様のやり取りに風情があり味わい深い作品です。

小説全体から旅情が溢れだし、旅好きでお酒好きな私としては場面毎の風景が頭の中で浮かんできました 笑

コロナ禍のいまだからこそ家で旅行気分に浸れる小説かと思います。

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Posted by ブクログ 2018年05月08日

やっぱり井伏鱒二ですね。番頭の身の回りに起こったこと、訪れた客のこと、お色気な展開に発展しそうで特に何もなかったこと。感情の起伏は乏しく、一歩引いたところから見た光景をただただ書き記したもの。落ち着いて読めます。最高でした。

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Posted by ブクログ 2014年10月25日

駅前旅館の番頭が身の上話&その界隈を思い出すように語るスタイルとなっており、これが飄々としているというか、人間関係が感情的にもつれる旅館内抗争を俯瞰的に見つつ情緒的に描く様は、東海林さだおぽくもありますが、それ以上にレイ・デイヴィスに近い気がします。なぜなら少市民生活を語る本人もどこかうだつが上がら...続きを読むない風情を出しているからですかね。

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Posted by ブクログ 2013年08月29日

今は少し懐かしいものとなってしまった駅前旅館。私たちの世代からすると、古き良き時代の旅館、というイメージです。
そんな上野駅ちかくの旅館の番頭がこの物語の語り部。

この主人公の番頭、めちゃくちゃ女たらしの助平みたいな行動ばかりしていながら、じつはちょっと肝心なところでヘタレ。でもそのキャラがいい。...続きを読む何より、幼い頃からずっと宿屋と親しみがあるだけあって、宿屋の規律不文律がすべてしっかりと身に付いている。そういう、けじめがきちんとあるところが、お客や同業者になめられず敬意をもって接してもらえるゆえんなのだと思う。

この番頭を中心とする「慰安旅行会」のメンツがなかなかの個性派揃いで面白い。このメンバーが集まるとたいていろくなことがない…というよくある話の典型は、昔からあったものなんですね。

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Posted by ブクログ 2011年09月15日

とうとう我が愛する森繁久彌が逝ってしまいました。96歳で老衰といいますから大往生ですね。

小さい頃から日本の古い映画も大好きでよく見ていましたが、ことに駅前シリーズ24本は、私にとっては寅さんや釣りバカ以上に親しみ深いものとして記憶の底にあります。

駅前シリーズの森繁久彌と伴淳三郎とフランキー堺...続きを読むは、喜劇というものがどんなにすばらしいものかということを、骨の髄まで私に教えてくれた人たちでした。

正直言って、その後、中学生で漫才に目覚め、高校で落語に開眼しと、お笑いの世界の拡張は著しいものがありましたが、これ以上のものにお目にかかったことがありません。

あっ、それと、この本ですが、たまたま高校生の時に、原作が気になって手に入れてみると、それまで、どうも感じでは獅子文六っぽいと思っていたのが、意外や意外、なんと大作家・井伏鱒二ではありませんか、随分おどろいて、なんだか拍子抜けした覚えがあります。

モリシゲは、私にとって最高の喜劇役者だったのですが、本人はシリアスな俳優を指向して、『夫婦善哉』や『警察日記』を境に、喜劇役者の名を返上してしまった感があります。

あ、思い出しました、あと源氏鶏太原作の『三等重役』というサラリーマンものも面白かった記憶があります。

ただ私は残念ながら、世評高い『屋根の上のバイオリン弾き』は、見苦しくて滑稽なだけだと思って、まったく評価しません。もっとも、あまたの有名無名の日本のミュージカルを見てきましたが、キャッツも宝塚もすべて失格、いまだ日本のミュージカル現われず、という気でいるのですからどうしようもありません。

ともかく、モリシゲさん、お疲れさまでした、喜劇をどうもありがとう。

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Posted by ブクログ 2023年10月15日

井伏鱒二を読むと、普段の生活やいつも読んでいる本からは得られない何か微量栄養素みたいなものを得られる気がする

駅前旅館の番頭の風俗などこちらは知る由もないのだが、いかにも本物らしくありありと描き出される。かならずしも堅気の商売ではないらしい。子供の頃にウチの母親が少し眉をひそめていたあたり、よく覚...続きを読むえていないのだが祭りのテキヤとか上野駅前で托鉢していた虚無僧とか、そのへんの人々に近いか。要は勤め人とは違う世界。なぜこんなものを読んで面白いのか言葉にしがたいのだが面白い

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Posted by ブクログ 2019年05月14日

いつまでも感想を空白にしておくのもしゃくなので、他の方の感想も見ながら少しだけ記録。
読み終えたら、その本をぱらぱらとめくって内容を思い出しながら感想を書く性質なのですが、どういうわけか、引っ越しのあわただしさに巻き込まれ、本書が見つからないのです。
引っ越し前に読んだのが悪かったか…
語り口は、と...続きを読むても軽妙だったことを覚えています。
井伏鱒二というと、『黒い雨』が有名ですし、みんな大好き太宰治が「師匠、描写力が半端ない」とはしゃぐくらい写実的な方だと思うのですが、だからと言って決して重くはなく、廃墟同然の姿しか見たことのない駅前旅館の風景に、知らないはずなのにノスタルジーを感じてしまうくらいでした。
それにしても、本当に、どこに紛れてしまったのか…

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年03月23日

駅前旅館を通じ、戦後日本人の生活がいきいきとえがかれている。エンタメ度は低いが写実的。戦後のふつうの人たちの生活を盗み見ているような面白さがある。ホテルや旅行関係の仕事の人や、昭和のノスタルジーに浸りたいときにおすすめ。

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Posted by ブクログ 2013年04月23日

最初 19771201

観光業の可笑しさと面白さがギューッと詰まってます。
その方面の方、
仕事に疲れたら、これお薦めです。

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Posted by ブクログ 2011年12月20日

堅気な商売のようだが実は江戸前の粋な世界に浸りながら、駅前旅館の番頭におさまる主人公の、活き活きとした立ちまわりを回想体の文章により表現した著者ならではの面白小説。
まず、その語り口が「古き良き」昭和の旅館とその周辺を再現していて面白い。べらんめい調だったのが、語り調になったり、旅館の隠語がみだり飛...続きを読むんだりと変幻自在だ。
ひとつの話も脱線して別の話になっていきそれがまた面白く、実はさっきの話の前振り話だったのかと戻ってくることもしばしば。なかなかついていくのも大変です。(笑)
番頭仲間でつるんだりとぼけたりする話や、旅館の泊まり客の様子も面白いが、主人公の派手だが結局はしぼむ淡い恋愛模様もそこはかとなく彩りを加えます。数々の与太話!も微に入り細に入る説明でついつい笑みがこぼれてしまいます。(笑)
話が唐突に終わったような感じだったが、もっと続いていても良かったな。

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Posted by ブクログ 2015年09月26日

旅館の番頭、生野次平が主人公。
旅館にくるさまざまな客、あるいは旅館の女中や板前、番頭同士のドタバタ人情劇。
戦後、敗戦の憂鬱を吹き飛ばすかのような、上を下への、多忙を極めた番頭仕事。小気味良くテンポよく、読み手の心を楽しませる。
あるときは旅館の女将と。またあるときは芸者上がりの女工と恋の駆け引き...続きを読むがあったりする。笑

それにしても、読みながら感心したのは、やはり日本人という民族は接客業に対してたぐいまれなる熱意をもってして、さまざまな趣向をこらしたおもてなしを、昔から徹底してたんだな…。てことですかね。

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Posted by ブクログ 2023年07月20日

上野の本屋さんで見つけた本。井伏鱒二はこんな本も書いていたんだなぁ。昭和30年代の旅館業の様子を垣間見られ、楽しく読めた。

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Posted by ブクログ 2023年07月17日

昭和30年代、江戸っ子の生き方とはこんなものだったのかな。粋と言われる生き方、言葉のやりとり、今の時代には理解不能。
女性には生きづらい時代、男性優位の男性には楽しい時代か。
高沢の嘘話、江ノ島の番頭の呼び込み、人間くさく、そんな時代もあったのだな、こんな時代に生まれなくてよかったと思ってしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月08日

駅前旅館

著者:井伏鱒二
発行:1960年12月15日
新潮文庫
単行本:1957年11月(新潮社)
初出:1956年9月~1957年9月「新潮」

井伏鱒二の名作ユーモア小説。森繁久弥主演で映画化された。観た人は多いことだろう。駅前旅館「柊元(くきもと)旅館」の番頭、生野次平を中心に、ライバルで...続きを読む親友の高沢(「水無瀬ホテル」番頭)はじめ駅前にあるいくつかの旅館の番頭たち、添乗員の中央大学学生、万年さん、吉原の引手茶屋で豆女中をしていて、後に長野の芸妓、紡績会社の寮長となった於菊(おきく)、小料理屋「辰巳屋」の女将らが、楽しくもリアルさを持った物語を展開する。映画で上記を演じたのは、森繁久弥、伴淳三郎、フランキー堺、淡路恵子、淡島千景・・・

文庫の表紙カバーの表4(裏表紙)に書かれた粗筋(「うらすじ」と言うらしい。タモリ倶楽部命名?)は下記。内容を端的に表現している。
「昭和30年代初頭、東京は上野駅前の団体旅館。子供のころから女中部屋で寝起きし、長じて番頭に納まった主人公が語る宿屋稼業の舞台裏。業界の符牒に始まり、お国による客の性質の違い、呼び込みの手練手管・・・・・・。美人おかみの飲み屋に集まる番頭仲間の奇妙な生態や、修学旅行の学生らが巻き起こす珍騒動を交えつつ、時代の波に飲み込まれていく老舗旅館の番頭たちの哀歓を描いた傑作ユーモア小説」

業界の裏話として、番頭の給与体系が出てくる。給料は2万円と安い。しかし、成果給(呼び込みなど)のようなものがあり、客からの心付けもある。翌日に泊まる別地区の旅館を団体客に紹介すれば、その旅館から謝礼をもらえる。さらに、まだ売春防止法施行前、客を吉原などに案内すれば、自分も遊べるし、遊んだふりして返金を受け、懐に入れられる。

ある日、生野は吉原の引手茶屋で豆女中をする於菊が、懐中時計を盗ったのではと疑われる。生野は時計を見つけ出し、疑いを晴らす。於菊は淡い恋心を持つ。彼女は長野で芸妓となり、客とともに4人で東京に旅行、生野の旅館に泊まる。生野が風呂に入っていると、4人が入って来て、そのうちの1人の女につねられた。於菊だと気が付かなかった。

中央大学の学生だが、東京で添乗員をしている万年さんがいる。当時、日本に添乗員という仕事はなじみがなかったのか、こまごまとその仕事や裏事情を書いている。客を国鉄に乗せるより、バスに乗せる。しかも、乗り換えさせる。添乗員にはバス会社からリベートが入る。山道を行くコースだと3%、市中なら10%、バンガロー行が10%、お土産屋からは5%、観光券のクーポンで5%、などと具体的。

また、板前は労働大臣の許可を取っている斡旋所が各旅館に斡旋するシステムもできあがっている。〝正社員〟である板長と斡旋された板前とのやりとりも。今日の非正規労働のはしりなのかもしれない。成長経済を前にいろんな職業が誕生し、システムを確立していった時期なのだろう。

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Posted by ブクログ 2022年09月29日

「井伏鱒二」の傑作ユーモア小説『駅前旅館』を読みました。

『黒い雨』に続き「井伏鱒二」作品です。

-----story-------------
日本映画史上に輝く人情喜劇『駅前シリーズ』第1作原作! 
抱腹絶倒傑作ユーモア小説。

昭和30年代初頭、東京は上野駅前の団体旅館。
子供のころから女...続きを読む中部屋で寝起きし、長じて番頭に納まった主人公が語る宿屋稼業の舞台裏。
業界の符牒に始まり、お国による客の性質の違い、呼込みの手練手管……。
美人おかみの飲み屋に集まる番頭仲間の奇妙な生態や、修学旅行の学生らが巻き起こす珍騒動を交えつつ、時代の波に飲み込まれていく老舗旅館の番頭たちの哀歓を描いた傑作ユーモア小説。
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雑誌『新潮』で1956年(昭和31年)9月号より翌年9月号まで連載された作品、、、

現在ではビジネスホテルやシティホテルに駆逐され、ほとんど見かけなくなった懐かしい駅前旅館… そういった旅館の番頭「生野次平」を主人公に据えて、彼の独白体で描かれた物語です。


いい加減で助平で昔ながらの抜け目ない番頭気質を持っていて義理堅い「次平」の性格がイイ雰囲気を醸し出しているし… ライバル旅館「水無瀬(みなせ)ホテル」の番頭「高沢」等の番頭仲間やアルバイトの旅行社社員「万年さん」と織り成す人間模様が愉しく描かれていますね、、、

そして、ちょっとした色濃い沙汰… 行きつけの小料理屋「辰巳屋」の女将や以前吉原で豆女中をしていた「於菊(おきく)」、甲府湯村の温泉旅館の「ジュコさん」とのちょっとしたロマンス等々が、昭和の匂いが漂う情景とともに活き活きと描かれていました。

劇的でドラマティックな展開はないものの、男女関係に起因するちょっとしたドラマやトラブル、珍騒動が散りばめられており、懐かしさを感じつつ、心地良い気持ちで読めた作品… 読んでいると郷愁と共感を覚えずにはいられませんね、、、

1958年(昭和33年)に「森繁久彌」が主人公の「次平」を演じて映画化されているようです… 一度、観てみたいですね。


本作品は、「井伏鱒二」作品の中では『本日休診』、『珍品堂主人』と並び、昭和の風俗小説の三大作品とも言える作品らしいです、、、

機会があれば『本日休診』、『珍品堂主人』も読んでみたいですね。

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Posted by ブクログ 2022年06月30日

正確に書くと星3.5。
私はずっと純文学系は苦手だと思っていたのだが、これは少し読みやすかった。
井伏鱒二の他の小説も読んでみる。

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Posted by ブクログ 2021年08月24日

 能登生まれの女中の息子次平が旅館の下働きから番頭になり上野駅前の旅館番頭として送る日々を綴った小説だが番頭の淡い恋愛が心地よい。芸者お菊と小料理屋辰巳屋の女将への何となく優しい好意に満ちた付き合いの為に結局何も起きない。

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Posted by ブクログ 2020年12月19日

井伏鱒二なんて学校の教科書でしか
読んだことなかったけど
これは表紙のジャケットに惹かれて。
字も大きく読みやすくなってたし。

番頭さんの自叙伝みたいなおはなし。
仕事のあれこれを追うだけで
戦後の東京の旅館業の盛衰が楽しめる。
品の悪い修学旅行生が
関西方面からなのが、ひっかかるけど(笑)

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Posted by ブクログ 2020年12月18日

まぁ、よくしゃべる番頭さんだこと。
読み手に一息つく暇も与えず、旅館の裏話や色恋話を愉快に語る。

昭和初頭のにぎやかな風情を感じられます。

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Posted by ブクログ 2020年11月22日

昭和三十年ごろの、上野駅前の旅館の番頭の一人語り。
ユーモア小説か、と言われると、もはやそうは読めない。
むしろ、当時の雰囲気を味わうところに価値がある気がする。

柊元(くきもと)旅館の番頭、生野次平。
なさぬ仲の母に連れられ、上野の旅館の女中部屋で育ったという人物。
十代で母に死に別れ、その後ず...続きを読むっと旅館で働く。
当時の日本有数の旅館激戦地だった江の島での修行、修学旅行生や引率教師のあしらい方など、その業界の裏話が興味深い。
履物、持ち物でどこから来たか分かる、泊まるお客を一目で見抜き、遠くからお辞儀一つで、糸をかけたようにして客を吊り上げる。
こういう番頭の技は、今はもう絶えてしまったのだろう。
一方では、今でも接客業の人は、これとは違う、いろんな手管を持っていそうだ。

そういった業界の裏話とともに、番頭仲間の遊びの様子も語られる。
女性関係に疎くはなさそうな次平だが、結局結婚も、特定の女性と深い中になるわけでもない。
誘う水あらば、という風情なのに。
番頭仲間の杉田屋の高沢の愛人が引き起こす騒動やら、学生の客の松山さんの騒動やらに巻き込まれてばかりいる。

プロットがない小説。
ラノベに慣れた人だと、堪えられないかも?

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Posted by ブクログ 2016年11月07日

表紙のイラストを見て、ほのぼの系なのかと思ったら、思い切り寅さんの時代でした。

昭和30年頃の、上野駅前の番頭さんの語りを元に、旅館の仕事や観光業界の裏の世界を興味深く描いたもの。
映画にもなったことがあるらしいです。

慣れた番頭さんたちの、客引きや、お客の値踏み(ふところ具合や出身地)、困った...続きを読むお客のあしらい方や、夜の遊び場所の紹介の仕方やら…
面白かったのは修学旅行の引率の先生たちで…
番頭さん同士のお付き合いも、ライバルであり、友人でもある関係が面白い人間模様。
まあ、根無し草でやくざな稼業な感じもしますが、語り手の生野次平さんは、一本筋の通ったお方でもありました。
生野さんは能登の出身ですが、仲間の番頭さんたちの語り口など、江戸っ子のべらんめえ口調が残り、時代を感じました。

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Posted by ブクログ 2015年01月18日

昭和30年代頃を舞台に、駅前にある柊元(くきもと)旅館の番頭、生野次平が思い出話や番頭として旅館の裏話を独白するスタイルで進む小説。他の旅館から来るお客を伝える電報の符牒や、江の島の片瀬海岸での引き込みの様子など、人々の躍動感や当時の息吹を感じて面白い。また次平にかかわるよい関係の女性たちや、時に友...続きを読む人で時に好敵手となる他の旅館の番頭、団体旅行の添乗員とのやり取りも面白い。昔の芸者がやってくるときの色恋に発展しそうでしない様子や、番頭とのばかばかしいやりや剣呑なやりとりなど。

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Posted by ブクログ 2013年08月04日

東宝「駅前シリーズ」の一作目となった原作、という興味だけで手にした一冊。堅いイメージの著者に似合わず、番頭さんの問わず語りに語られた業界独自の用語や裏話的エピソードが愉快。「東京オリンピック」以前の社会風俗を知る上での資料としても楽しく読める。

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Posted by ブクログ 2011年11月26日

駅前旅館の番頭さんが日常の風景を語る物語。

ユーモラスでほんのりとしたお話です。
文章も口語調で読みやすい。

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Posted by ブクログ 2010年12月18日

軽快でテンポよいしゃべり口で、つまらなくはないと思うんだけど、『だからどうした?』そんな感想しか持ち合わせれない。
ここでおわんの?と途中じゃねぇか?と思うような終わり方もあんましよくない。

当時としても少し時代遅れであったろう感じがなんともいえずノスタルジーをかもし出している。そこが心地よい。

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Posted by ブクログ 2010年12月08日

昔風情の旅館の番頭が思い出話を独白調で語る。ドラマチックではないけどね、人生ってそんなものやろう、それでもなにもなかったわけじゃない。謙りつつも堂々と語れる生き方っていいと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

「昭和30年代初頭、東京は上野駅前の団体旅館。子供のころから女中部屋で寝起きし、長じて番頭に納まった主人公が語る宿屋家業の舞台裏。業界の符牒に始まり、お国による客の性質の違い、呼込みの手練手管……。美人おかみの飲み屋に集まる番頭仲間の奇妙な生態や、修学旅行の学生らが巻き起こす珍騒動を交えつつ、時代の...続きを読む波に飲み込まれていく老舗旅館の番頭たちの哀歓を描いた傑作ユーモア小説。」(作品紹介より)

番頭の生活や番頭仲間とのやりとりがすごくリアルかつユーモラスでした。
昔の日本には、きっと本当にこんな感じの「駅前旅館」が当たり前のようにあって、
そこにいる人々も、その生活や習慣も、きっと本当にこんな感じだったんだろうな。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月05日

購入者:長谷川
貸出:今倉(2007.12.14)
返却:今倉(2008.6.12)現在と同じ国?というほどに、女性の生活が今とは違う風に描かれています。ただ男性は今よりも悠々自適だったのかな?と感じるぐらい、旅館の番頭たちの暮らしが楽しそう。大竹まこととか高田純次っぽいおっちゃんたちのお話でした。...続きを読むただ昔の口語ばかりで書かれていて、少々読み辛いかんじです。
貸出:滝口(2008.8.12)
返却:滝口(2008.8。30)読んでいて昭和40年代森繁久弥、三木のリ平、池内淳子出演、駅前シリーズとして映画化された作品です。懐かしく想い出しました。
貸出:吉田愛(2011.12.30)
昔の言葉がたくさん出て来ますが、改めて日本語ってきれいだなと思いました。いろんな人や出来事を見聞きした番頭さんが主人公なのですが、なんだか落語みたいに次から次へわ〜っと語っている感じの文章でした。
秀司
かなり古い本みたいですね。
文章が連なってる感じがして、頭に入りにくかったです。

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