あらすじ
両親の離婚問題で、田舎の祖母の家に預けられた少年・丸籐竜二(がんどう・りゅうじ)。ひっこみじあんな彼は、転校した学校でも仲間に溶け込めず、孤立していた。ある日、日直で残された教室で、担任の美人教師・西條美津子(さいじょう・みつこ)のスカートを覗(のぞ)いてしまう。「バラされたくなかったら言うことを聞きなさい」それから竜二の、美津子の性奴隷としての日々が始まった――。愛を求める少年の異常な体験を通して、人生の切り開き方を考えさせられる、安達哲の傑作!
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星5
美津子の歪みは確実に継がれている。
虐待の遺産。
幼少期、子どもの頃の体験は人格形成に影響する。
(でもこの言い方、被害者ばかりがあまりに不公平過ぎて事実だとしても大嫌いだ)
(かつての被害者、が、大人になり、加害者になるなんて、救いがなさ過ぎて)
(影響しても、人によっては、最後のセリフ「うそだよ」まで乗り越えてる人もいる。と、信じたい)(本当に負の輪廻から抜け出た人もいると信じたい)
虐待やDV、特に密室でのパワーバランスを利用した卑怯な所業。すべて、恥を知れ。
用務員さんにバレた時の詭弁や開き直りこそが美津子の本性。
いくら追い込まれていたとしても、
子供を餌食にした卑怯な魂の殺人。
(おそらく筆者はそこだけでないようにする為、後から気持ちが通じている描写を描いているが。
結局は子丸藤の成長に確実に暗い影響を与えた。
そして学生ケーシーのいう、子供には大人の言うことがすべて、ということ)
吐き気がする。
現実にこういう事してる奴は、確実に今、生きている。
恥を知れ。
Posted by ブクログ
安達哲の最高傑作だと思います。
一本の映画を見たようなテンポの良さ!
この人の描く女性はエネルギッシュで
美人で強くて明るくてはっきりしてる。
現代の闇に真っ向からぶつかっていく
描き方は爽快!
読後感はよくない
素晴らしい作品だと思うけど
いろいろな感情がグルグルしてしまう内容
用務員のおじさんが、いわゆる子供の頃に目指した大人像というか、大人らしく人間らしく誠実でホッとしてしまった。
子供にそんなことしちゃいけないヨォ!
というセリフがなぜがズシンと心に届いた。本当にそうだと思ったし、この倒錯した漫画の世界にあって、ちゃんとした人が登場したことにとても安堵した。
Posted by ブクログ
表紙からは想像もできない過激な内容!
中学生の時たまたま読んだ雑誌にのってたのを読んだことがあって、当時エロ知識皆無だった私は「なんだこれは?!」みたいな衝撃をうけたのを覚えてます。見てはいけないものを見てしまったようなそんな罪悪感。
(最近たまたま買ったんだけど読んでて見たことあることに気付いたのよね・・・ちなみに用務員さんにバレる回でした)
ど、どうなってしまうんだ?!みたいに思わせといてあのあっさりした拍子抜けするような終わり方がなんとも。
うーんすごいなー。
気軽にオススメとはいえないけど、個人的には最高です。
狭間
昔だって問題だが、今だったらあっという間につるし上げにあうような内容から
始まるお話。やはり地方から出られない鬱屈した思いなどがテーマにあるようだけど、
振り回された子供としては・・・。
個人的には読後感と最後の一言の衝撃で「さくらの唄」が勝る。